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核酸医薬品における生体内の安定化向上技術

核酸医薬品における生体内の安定化向上技術

~DDS技術を用いて低いバイオアベイラビリティを改善し実用化を目指す~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年11月25日(金) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部. DDSによる生体内での核酸安定化技術

(2016年11月25日 10:00〜11:30)

 核酸医薬の実用化に向けた大きな課題の1つは、低いバイオアベイラビリティである。
 本講演では、核酸医薬のバイオアベイラビリティを改善する有望な方法論の1つとして、高分子材料を中心とする核酸デリバリーシステムを紹介する。

  • 核酸医薬の課題
  • 核酸医薬デリバリーに必要とされる性質・機能
  • 核酸医薬デリバリーの現状
  • 高分子材料を用いた核酸医薬デリバリー
  • 核酸分子を安定封入するための材料設計
  • 標的指向性を得るための材料設計
  • 細胞内動態を制御するための材料設計
  • 今後の課題と展望など
  • 質疑応答

第2部. 核酸医薬品開発における設計の研究動向

(2016年11月25日 11:45〜13:15)

 核酸医薬とは何かについて概説する。まず、現在認可されている核酸医薬についてそれぞれのメカニズムなどについて紹介する。さらに今後有望な核酸医薬の標的についても紹介する。
 これらの方法論の効率向上を目指した化学的アプローチについても紹介したい。

  1. 核酸医薬とは
    1. 核酸医薬の基本的な化学構造
    2. 核酸医薬の主要メカニズム
    3. 臨床試験中の核酸医薬の標的疾患とメカニズム
  2. 現在認可されている核酸医薬の化学構造とメカニズム及び対象疾患
    1. Vitravene
    2. MACUGENR
    3. Mipomersen
  3. 今後開発が期待される核酸医薬の標的とメカニズム
    1. アンチセンス医薬
    2. デコイメカニズムによる核酸医薬
    3. siRNA
    4. miRNAを標的とした核酸医薬
    5. long non coding RNA
  4. 核酸医薬の問題点
    1. アンチセンス医薬の問題点
    2. アンチセンス医薬の問題点解決に向けた分子設計 (1)
    3. アンチセンス医薬の問題点解決に向けた分子設計 (2)
  5. 核酸医薬の効率向上を目指したアプローチ
    1. 核酸糖部構造を修飾した誘導体の開発
    2. 光架橋反応性核酸
    3. 自己活性化架橋反応性核酸
  6. まとめ
    • 質疑応答

第3部. 核酸医薬の安定化と薬理活性の向上を実現する分子技術

(2016年11月25日 14:00〜15:30)

 現在、抗体医薬に続く次世代の医薬として、核酸医薬の実用化に大きな期待が寄せられている。核酸医薬の実用化において解決すべき課題は、核酸医薬の本体である核酸誘導体の生体内における安定性の向上とDDSの確立である。
 本講演では、核酸医薬の生体内における安定性の向上と薬理活性を向上させる核酸分子の化学修飾法と、核酸医薬の安定性を向上し、さらに薬理活性を向上させる機能を有する新規キャリア分子について紹介する。

  1. 核酸医薬とは
  2. 化学修飾核酸
    1. 糖部修飾
    2. 核酸塩基修飾
    3. リン原子修飾
    4. リガンド修飾
  3. リン原子修飾核酸
    1. ホスホロチオエート核酸
    2. ボラノホスフェート核酸
    3. その他のリン原子修飾核酸
  4. 核酸医薬のキャリア分子
    1. カチオン性キャリア分子
    2. 人工オリゴ糖
    3. 人工ペプチド
    • 質疑応答

第4部. 高い酵素耐性とDNA・RNA認識能を両立させる人工核酸の設計

(2016年11月25日 15:45〜17:15)

 アカデミックでは、DNA・RNAが相補鎖と配列特異的に安定な二重鎖を形成する“仕組み”を解き明かすことを目的に、様々な人工核酸が合成されてきた。
 その結果DNA・RNAを安定に認識する人工核酸がいくつか見いだされ、アンチセンス法、siRNA、アンチmiRNAへの応用に向けた検討がなされている。
 ここでは、人工核酸に関する網羅的な知見と、その基本的な性質を解説し、次にこれらを使用したアンチセンスオリゴ、siRNA、アンチmiRNAに向けた配列設計について説明する。

  1. 天然のDNA・RNAを認識可能な人工核酸
    1. 天然ヌクレオチド修飾型
      • 2’-OH修飾型、BNA、ENAなど、リボースとの差異の小さな人工核酸
      • 環状骨格改変型
        • リボース以外の環状骨格 (例えば6員環) を持った人工核酸;TNA、CeNA
      • 非環状型人工核酸
        • 主鎖が柔軟な骨格を持つ非環状型人工核酸。例えばFNA, UNA, SNA, L-aTNAなど。
      • 電荷を持たない人工核酸
        • 上記のようにリン酸ジエステル結合による負電荷を持った人工核酸ではなく、電荷を持たない結合様式の人工核酸;PNA、モルフォリノ核酸
  2. 目的に応じた配列設計
    1. RNase H活性を持つGapmer型アンチセンスオリゴの設計
    2. RNAi活性と酵素耐性を両立させたsiRNAの設計
    3. miRNAをターゲットとしたアンチセンスオリゴ (AMO) の設計
    • 質疑応答

講師

  • 宮田 完二郎
    東京大学 大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻
    教授
  • 永次 史
    東北大学 多元物質科学研究所 分子機能制御研究分野
    教授
  • 和田 猛
    東京理科大学 薬学部 生命創薬科学科
    教授
  • 浅沼 浩之
    名古屋大学 大学院 工学研究科 物質制御工学専攻
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
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主催

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