技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

「データインテグリティ」の考え方とその対応

FDAの警告文書の事例を紹介することでDIの理解を深める

「データインテグリティ」の考え方とその対応

~欧米当局の要件と不適合指摘事例にみる対応方法 / 査察のポイントやDIの観点から見たCSVやER/ESの取組み~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年4月15日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

 臨床データやラボデータの改ざん、手入力や取扱不良によるデータの間違いや欠落、システムトラブルによるデータ喪失、そして不十分なCSVやERESなど、善意・悪意も含めて、さまざまな理由により「データインテグリティ」 (データの完全性、DI) への信頼が揺らいでいる。
 このため、近年の傾向としてFDAやEU (PIC/S) 等規制当局による製薬企業や医療機器企業の査察において、データインテグリティに関する指摘が急増している。しかし、DIに対する理解を深め、その具体的な取り組み方法を示す基準的ガイダンスがほとんどありません。
 2014年10月にイギリス医薬品・医療製品規制庁 (MHRA) が発表した「GMP査察における指摘事項 (要件不備) のレポート」 (2013年版) ではDIに関する指摘事項が“近年群発している”と報告され、今後の最重点査察事項とすることを宣言している。このため、MHRAでは2015年3月に「GMP Data Integrityの定義と業界のためのガイダンス」を発行し、DIは医薬品品質システムの基本であり、医薬品が要求品質を満たすことを保証する最も重要な取組みであるとしている。
 本講演では、MHRAのDIガイダンスやFDAの臨床システム向けのガイダンスの解説を行い、また、FDAの警告文書の事例を紹介することでDIの理解を深めるとともに、その対策方法を探ってみた。更にはFDA査察のポイントやDIの観点から見たCSVやERESの取組みを解説する。
 データインテグリティに関する最新情報と規制当局の指摘事項を参考にしながら、その対応方法を考える良い機会になります。

  1. Data Integrity (DI) とは – その定義と考え方
  2. MHRA (英国規制当局) ガイダンス “GMP Data Integrity Definitions and Guidance for Industry March 2015” の解説とのそのポイント
    1. データ・クリティカリティ (重要度) と完全性の固有リスクとその特定
    2. データの品質と完全性を保証できるシステム設計
    3. データの完全性に関する用語の定義とその解説
      • データの完全性
      • データガバナンス
      • データライフサイクル
      • プライマリーレコード
      • オリジナルレコード とトゥルーコピー
      • コンピューターシステムトランスアクション
      • オーディットトレイル
      • データレビュー
      • フラットファイル 等
  3. FDAの “Guidance for Industry Computerized Systems Used in Clinical Investigations” に見るDIの取組み
    1. 原資料と保管
    2. 内部セキュリティ保護策
  4. アクセス制限
  5. 監査証跡
  6. タイムスタンプ
    1. 外部セキュリティー保護策
    2. システム機能
  7. データの直接入力
  8. データの取出
  9. システム文書の信頼度
  10. システム管理
  11. 変更管理
    1. 担当者のトレーニング
  12. GAMP GPG「ラボシステムのバリデーション」にみるDIの考え方
  13. FDAワーニングレター (警告文書) に見るDI関連指摘事項とその対策
  14. 他の産業におけるDIの取り組み状況
  15. DIに対する基本的な取り組み方法
  16. FDA査察への対応とその留意点
  17. CSVやERESに対する国内査察の査察の要点
  18. DIを担保するCSVとERESへの対応ポイント
  19. 質疑応答

講師

  • 荻原 健一
    株式会社シー・キャスト
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

6F 中会議室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/29 原薬製造のプロセスバリデーション実施方法とスケールアップ・MF登録申請 オンライン
2024/11/29 非無菌医薬品における微生物学的品質管理の必要レベルと微生物限度試験法実施事例 2024 オンライン
2024/11/29 無菌医薬品 GMP入門 東京都 会場・オンライン
2024/11/29 動物用医薬品・体外診断薬における薬事規制と国内外市場動向 オンライン
2024/11/29 QMS構築によるオーバークオリティ判断と治験効率化にむけた活用 オンライン
2024/12/2 ペプチド医薬品原薬の製造プロセス開発とスケールアップの留意点 オンライン
2024/12/3 GMPバリデーションのポイントと失敗事例 オンライン
2024/12/3 バリデーション入門講座 オンライン
2024/12/4 医薬品不純物 (有機不純物、無機不純物、残留溶媒) の化学的及び安全性評価と管理ポイント オンライン
2024/12/4 バイオ医薬品の製造におけるプロセスバリデーションと注意点 オンライン
2024/12/4 エンドトキシン管理の要件と最新動向を踏まえた課題解決のアプローチ オンライン
2024/12/4 承認申請プロセスに関わるPMDA提出資料 (CTD/照会事項回答) 作成のポイント オンライン
2024/12/4 空調システムの維持管理とバリデーション オンライン
2024/12/4 GMP監査の基礎と実践 オンライン
2024/12/4 無菌医薬品包装規制および完全性評価手順・各種漏れ試験方法のポイント オンライン
2024/12/4 mRNA医薬品の基礎および設計・合成と製造のポイント オンライン
2024/12/5 監査を1日で終わらせるコツ オンライン
2024/12/5 造粒・打錠・コーティング製造技術とスケールアップ/打錠障害・品質異変の防止・対策 東京都 会場・オンライン
2024/12/5 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/5 ICH Q5A ウイルス安全性評価/外来性感染性物クリアランス評価コース オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -