技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

オーファンドラッグにおける国内外申請と臨床開発の進め方

国際共同治験、海外データを活用した申請、FDA、PMDAの承認審査等を理解し、国内外申請を目指す

オーファンドラッグにおける国内外申請と臨床開発の進め方

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、オーファンドラッグにおける国内外申請と臨床開発の進め方について詳解いたします。

開催日

  • 2015年7月28日(火) 10時00分 17時10分

プログラム

第1部. 海外データを活用した申請のポイント-最新の事例から今後の傾向を読む

(2015年7月28日 10:00〜11:30)

日本での承認申請データパッケージにおいて海外データが利用されるようになって久しいが、ここ数年、要求される臨床データパッケージにおける日本人データと海外データのあり方に関する解釈の変化は著しく、そのため特に希少疾病用医薬品をはじめとする比較的対象患者の少ない疾病を対象とした医薬品の開発戦略は劇的な変化を余儀なくされている。 とりわけ、日本においては最近までほぼ確実に要求されていた初期フェーズにおける日本人における臨床薬理試験成績なしに国際共同検証的試験への日本人患者の組入れが認められるケースが増大しつつあることは注目すべき点である。また近年ではModel &Simulationの手法を用いた開発も注目されている。 このような状況下においては、過去のCTDを分析した講演や1,2の特定品目における成功事例を紹介した講演だけでは、これからの開発戦略の立案や現在直面している照会事項の対応等に対して十分な知見を与えうるものにはならないと考える。 本講演においては、過去における海外データの利用状況をレビューしたうえで、海外データ利用に関し発出された通知類の解釈を確認し、最後にここ数年間の様々な分野 (固形がん、血液がん、血液製剤、免疫、治療用ワクチン、皮膚科、代謝内分泌、眼科ほか) における15品目以上の機構相談の経験をもとに海外データ利用に関する最新の動向を考察したいと考えている。 よって本講演は海外データを利用した日本における希少疾病用医薬品の承認を目指している方はもちろんのこと、広く医薬品の日本における早期承認のための戦略を考えている多くの方々の参考になるものと考えている。 。

  1. CDDPにおける海外データの利用状況
    1. 臨床データパッケージにおける 外国データの利用状況
    2. ブリッジング戦略から国際共同治験へ
    3. 海外データ利用における分野による違い
  2. ICHE5と海外データ利用の条件 (日本の通知を中心に)
    1. 国際共同試験の基本的考え方
    2. 内因的、外因的民族差について
    3. 国際共同治験における日本人症例数について
    4. 国際共同治験に入るために必要な要件 (日本人第I相試験の必要性)
  3. オーファンドラッグの特殊性と海外データの利用状況
    1. オーファンドラッグの特殊性
    2. オーファンドラッグにおける海外データの利用状況
    3. オーファン指定によるメリットとデメリット
  4. 今後の海外データの利用について
    1. ブリッジングスタディーとミラースタディー
    2. 国際共同治験の利用
    3. 日本人第Ⅰ相試験が省略できるケース
    4. M & Sはどこまで利用できるのか
  5. 最近の対面助言の事例より
    1. Product A
    2. Product B
    3. Product C
    4. Product D
    5. Product E
    6. Product F
    7. Product G
    • 質疑応答

第2部. オンコロジー事例から学ぶ国内外での臨床開発の進め方と留意点

(2015年7月28日 11:45〜13:15)

希少疾病用医薬品 (以下オーファンドラッグ) の指定基準には、対象者数が本邦において5万人未満であること、医療上特にその必要性が高いものなどが含まれる。国立がん研究センターが公表した2015年の癌罹患者数は982,100人であり、罹患者数が5万人を上回ものが5癌種も存在するものの、希少疾病は少なくない。また、5癌種の中でも分子標的治療薬などは4%-30%程度の遺伝子変異を有する患者が対象となることもあり、その対象患者数、医療上の必要性からオーファンドラッグの指定を受けるものも少なくない。本テーマでは、過去に実施されたオンコロジー製品の開発を振り返ると共に、今後の臨床開発の展望を考える。

  1. オーファンドラッグの医薬品市場におけるインパクト
    1. オーファンドラッグの指定とベネフィット
    2. 医薬品売り上げに占めるオンコロジー領域オーファンドラッグ
  2. オンコロジー領域オーファンドラッグの開発事例
    1. 慢性骨髄性白血病 (CML) における開発治験 (イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ)
    2. 悪性リンパ腫における開発治験 (リツキシマブ)
    3. HER2陽性乳癌における開発治験 (トラスツズマブ、ラパチニブ、 ペルツズマブ、トラスツズマブ エムタンシン)
    4. ALK陽性肺癌における開発治験 (クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブ)
  3. オンコロジー領域オーファンドラッグ開発の展望
    1. コンパニオン診断の重要性
    2. 肺癌における遺伝子のドライバー変異と開発戦略
    3. メラノーマから始まる免疫療法薬剤の可能性
      1. 分子標的薬剤の限界 (ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、トラメチニブ)
      2. 免疫療法の可能性 (ニボルマブ、イピリムマブ、ペンブロリズマブ、MPDL3280A)
    • 質疑応答

第3部. FDAにおけるオーファンドラッグの臨床試験、承認審査等の要点と日本との違い

(2015年7月28日 13:55〜15:25)

FDAでのオーファンドラッグ指定は、患者数20万人以下の希少疾患を対象とした医薬品・生物製剤の開発促進策として設定された。Office of Orphan Product Developmentが具体的方策立案に当たっている。患者数は当該の疾患の罹患者数ではなく、開発対象としての患者数である。このため、オーファンドラッグ指定を標準療法の無くなった段階の患者群で受け、承認後に上位の標準療法を目指す等の開発戦略もみられる。このような傾向を踏まえて現状について解説する。

  1. 米国におけるオーファンドラッグの法規・ガイドライン
    1. 米国FDAに関連した法規・ガイドラインの体系
    2. オーファンドラッグ法
    3. 他の開発促進スキームとの関連
    4. オーファンドラッグのインセンティブ
  2. FDAにおけるオーファンドラグの審査概要
    1. 審査体制
    2. 審査に関連した法規の内容
  3. オーファンドラッグに指定された医薬品の傾向
    1. オーファン指定の現状
    2. 薬剤別指定の現状
    3. 抗がん剤の現状
  4. オーファンドラッグに関連した開発傾向
    1. 薬剤別のオーファンドラッグ指定と適応症
    2. オーファンドラッグを利用した開発方針
    • 質疑応答

第4部. 当局からみたオーファンドラッグ国内申請のポイント

(2015年7月28日 15:40〜17:10)

相談資料作成の留意点、承認申請資料作成・照会事項回答作成のポイント、また、審査官は企業の作成したデータをどのようにとらえているか、また、申請資料をチェックする際、審査官がどのようなことに気をつけているかについて、元審査官の観点から紹介する。

  1. 新薬承認審査の実際
    1. 審査体制の経緯
    2. チーム審査と審査チームの構成について
  2. 資料作成での一般的留意事項
    1. 薬事法における承認
    2. 承認申請添付資料 (CTD) とは
    3. 承認申請に必要とされるデータ
  3. 対面助言の流れと上手に活用するコツ
    1. 対面助言の種類
    2. 対面助言の準備
    3. 対面助言全般の留意点
    4. 相談資料作成の留意点
    5. 相談者見解作成の留意点
  4. 審査官が申請資料に感じる無駄な部分・書き方・科学的根拠の必要性
    1. 審査官は企業の作成したデータをどのようにとらえているか
    2. 申請資料をチェックする際、審査官がどのようなことに気をつけているか
    3. 過不足のない文書を書くために
    4. 承認申請資料作成のポイント
    5. 照会事項の内容の確認
    6. 照会事項回答作成のポイントと注意事項
    7. 照会事項を減らすためには
    8. よく見られるミスと対処法
  5. 薬事法改正の動向
    1. 改正の経緯
    2. 安全対策の強化
  6. 審査当局とのコミュニケーションのとりかた
    1. 文書によるコミュニケーション
    2. 人的コミュニケーション
    • 質疑応答

講師

  • 杉原 聡
    メドペイス・ジャパン 株式会社 Regulatory Submissions
  • 富谷 嘉洋
    中外製薬 株式会社 オンコロジーユニット
    部長
  • 長村 文孝
    東京大学医科学研究所 先端医療研究センター先端医療開発推進分野
    教授
  • 齋藤 充生
    帝京平成大学 薬学部 薬学科
    准教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/3/20 滅菌バリデーション実務および各種バリデーションのポイント オンライン
2024/3/20 アンメット医療ニーズ応答・事業価値最大化を実現するR&D-C戦略 オンライン
2024/3/21 医薬品医療機器等の開発・薬事担当者のためのリーガルマネジメント入門 オンライン
2024/3/21 医薬品製造における洗浄バリデーション (DHT,CHT,WCL設定) と残留確認分析法の設定 オンライン
2024/3/21 専門の知識をもたない初級担当者のためのCTD-Qのまとめ方 (入門講座) オンライン
2024/3/21 医薬品、医療機器、再生医療製品におけるエンドトキシン試験基礎講座 オンライン
2024/3/22 化粧品・医薬部外品企業のための薬機法超入門講座 オンライン
2024/3/22 令和6年度薬価改定を踏まえた新薬の薬価交渉のポイントと薬価制度の知識収集法 オンライン
2024/3/22 動物用医薬品開発のための承認申請のポイントと再審査申請及び当局対応 オンライン
2024/3/22 メディカルライティング講座 (初級・中級) オンライン
2024/3/22 メディカルライティング講座 (初級) オンライン
2024/3/25 リアルワールドデータの製薬企業での活用事例と将来展望 オンライン
2024/3/25 医用高分子の基礎と材料設計技術および応用展開・最新動向 オンライン
2024/3/25 洗浄バリデーションの基礎とQ&Aから見る注意点 オンライン
2024/3/25 体外診断用医薬品の性能評価に必須の統計解析基礎講座 オンライン
2024/3/26 医療機器/体外診断用医薬品の保険適用 (C1,C2,E2,E3) と申請業務の実際 東京都 会場
2024/3/26 ファーマコビジランス基礎講座 オンライン
2024/3/26 吸入粉末剤開発・評価のノウハウと核酸創薬への展開 オンライン
2024/3/26 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン
2024/3/26 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)