技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

リスクベースドモニタリングの本質

リスクベースドモニタリングの本質

~臨床試験でのリスクの捉え方とRBMを成功させるためのプロセス改善とは~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、リスクベースドモニタリングの基礎から解説し、その課題と対応策について詳解いたします。

開催日

  • 2015年6月30日(火) 10時15分 17時30分

プログラム

基調講演 グローバルな医薬品開発においてわが国に期待される役割と課題

(2015年6月30日 10:15〜11:30)

 21世紀に入ってから、医薬品をめぐる環境は国際的に急激に変化してきている。その中で、欧米の製薬企業は生き残りをかけて変革を試みている。わが国には世界の新薬開発の一翼を担うことが役割として期待されている。医薬品を取り巻く国際的環境は現在どのように変化しているのか、日本の産官学はその流れに対応できているのか、わが国独自のやり方に固執しすぎていないか等、わが国の進むべき路は何かを考える。

  • 日本は3極の一つとして、国際的な責任を果たしているか。認められているか。
  • 日本は3極の一つとして、世界最先端の審査リスクをとる覚悟が行政にあるのか。
  • 早期開発・承認実現のために条件付き承認制度を活かせるか。
  • 日本の審査を改善するための7つの処方せん。
  • 日本の安全対策の問題点は何か。定性型から定量型への大転換は可能か。
  • 日本の職人的安全対策はグローバル開発の障害にならないか。
  • 開発・審査から市販後までの一貫したライフサイクルリスクマネジメントの重要性は安全対策担当者に理解されているのか。
  • 安全対策でリスクをとる覚悟は行政にあるのか。
  • 日本の安全対策を改善するための7つの処方せん。
  • メディカルアフェアーズ (MA) の重要性を日本の企業は理解しているか。
  • 日本は新薬開発において如何に国際的な役割を果たすべきか。なぜグローバル試験が必要なのか。
  • ブロックバスター型開発から医療ニーズ対応型への転換はなぜ必要か。
  • 集団を対象とした医療から個人を対象とした医療への転換に日本はついていけるのか。
  • 新薬開発の大きな流れの方向転換にわが国はついていけるか。
  • 患者主体の医療や開発・安全性に向けた国際的な動きに日本は対応できるのか。
  • 国際的な医療技術評価 (HTA) 強化の動きに日本は対応できるのか。
  • 国際的な希少疾病治療薬開発への動きに日本は対応できるのか
  • 国際的なDrug Repositioning手法の開発への導入の動きに注目を。
  • わが国の優れたDDS技術を如何に国際的な新薬開発に生かすか。
  • レギュラトリーサイエンスがファッション化していないか。
  • 質疑応答

セッション1 リスクに基づくモニタリング (RBM) の本質とリスク指標の考え方

(2015年6月30日 12:15〜14:00)

 RBMをモニタリングの実施方法と捉えることは大きな間違いである。「起きたこと」を確認する出口管理の考え方から脱却し,事前にプロセスへの質の作りこみを行った上で,プロセス管理へ移行するという発想の大転換が必要である。 得られる知識:サンプリングでのSDV,リモートモニタリング,中央モニタリングなどのHow-Toを考える前に,共有しておくべき本質を知る。

  • 当たり前品質と魅力的品質
  • 陥りがちな誤り
  • 出口管理とプロセス管理
  • 100%SDVに依存したモニタリングとRBM
  • 品質管理の究極の目標 (RBMの目標)
  • 品質管理は全く自分本来の任務そのもの
  • 施設のプロセスに質を作りこむ (Built-in Quality)
  • 臨床試験における「質」の定義
  • 決定的に重要な意味をもつデータ
  • 決定的に重要な意味をもつプロセス
  • 中央モニタリングの基本的な考え方
  • リスク指標とリスク指標の使い道
  • 再訪:ALCOAの原則
  • 原データとは?原資料とは?
  • データのインテグリティとは?
  • 実地モニタリングのメリハリ
  • 施設のプロセスに質を作りこむ
  • QCサークルは可能か?
  • RBMを「何も問題が起こらない現場」を遠くから見るだけのものにする
  • 質疑応答・名刺交換

セッション2 RBMを実施する前にやっておくべきこととRBMを実施するための方策(リスクを回避・軽減させるための方策)

(2015年6月30日 14:15〜15:45)

 最初に、RBMを実務展開するため基盤となる品質マネジメントの考え方を整理します。次に、それを理解した上で、臨床試験でのリスクの捉え方とRBMを成功させるためのプロセス改善に向けての対応についてお話します。

  1. Risk Based Monitoringとは何か?
    • 米国、欧州、日本の規制、実情
  2. 品質マネジメントの重要性
    • 品質マネジメントの基本的な考え方
    • プロセスの重要性
    • 臨床試験におけるデータ、記録の重要性
  3. RBMを実施する前にやっておくべきこと
    • リスクの捉え方
    • 求める品質のレベルの設定
    • 治験依頼者側のリスク分析
    • 現行の体制・手順の見直し、必須なの?、あったら良いの?
    • 実施医療機関側のリスク分析
  4. RBMを実施するための方策 (リスクを回避・軽減させるための方策)
    • Metrixの活用
    • On-site MonitoringとCentral Monitoringの区分け
    • 質疑応答

セッション3 Quality Managementの本質と (海外) 当局査察への対応

(2015年6月30日 16:00〜17:30)
 
 医薬品のグローバル臨床開発におけるQuality Managementの役割り、とくに監査の本質は何か、また監査とその他のQM業務の関わりについて解説します。

  1. Quality Managementの役割り
  2. 監査の目的と手法
    1. QAとQCの違い
    2. 監査の制約 – Risk-based approachの必然性
    3. より価値のある監査とは?
    4. ICH-GCPの理解 = 海外当局査察への対応
    • 質疑応答

講師

  • 土井 脩
    一般財団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団
    理事長
  • 小宮山 靖
    ファイザー株式会社 デベロップメント・インテリジェンス部
    担当部長
  • 森 幹雄
    第一三共 株式会社 データサイエンス部 データマネジメントグループ
    グループ長
  • 末吉 忍
    QM Consultant

会場

三田NNホール&スペース

地下1階 多目的ホール

東京都 港区 芝4丁目1番23号 三田NNビル地下1階
三田NNホール&スペースの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 52,250円 (税別) / 56,430円 (税込)
複数名
: 27,500円 (税別) / 29,700円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 27,500円(税別) / 29,700円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 52,250円(税別) / 56,430円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 82,500円(税別) / 89,100円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2024/12/27 臨床試験を行う上で知っておくべき統計的知識 オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策