技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオ医薬品製造設備特有の洗浄バリデーション要求事項と問題解決

バイオ医薬品製造設備特有の洗浄バリデーション要求事項と問題解決

~バイオ (タンパク質) 医薬品特有の製造工程 (分離精製) の洗浄バリデーションをどう対応するか?~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、PIC/Sを中心としてICHやWHO或いは米国FDAや欧州EMA、日本の厚生労働省など医薬品GMPにおける洗浄バリデーションに関する現在の考え方及び査察時の注目ポイントを解説いたします。

開催日

  • 2014年6月24日(火) 12時30分 16時30分

受講対象者

  • 医薬品・製薬における洗浄バリデーションの担当者、管理者

修得知識

  • 国内外の洗浄バリデーションに関する現在の考え方と査察時の注目ポイント
    • PIC/S
    • 米国FDA
    • 欧州EMA
    • 日本GMP
  • 最近のリスクアセスメントを含めたプロセスバリデーションの考え方を基にした洗浄バリデーション計画・実行
    • 特に、新しい考え方に基づくエンハンスドプロセス管理の方法を紹介
  • 残留物管理に対してその許容値設定する際に各法規制に則った基準に則した方法で設定するための根拠と分析順

プログラム

 近年日本でも多くなってきているバイオ医薬品の製造における洗浄バリデーションに関してグローバルな観点での注目ポイントを踏まえた洗浄バリデーションの計画から実行にいたる対応を最近のリスクアセスメントの考え方やプロセスバリデーションの考え方を取り入れて実施するための考え方を紹介する。特に、バイオ医薬品の製造では従来の合成医薬品の製造と異なり水系での製造が殆どであることとバイオ医薬品、中でもタンパク質医薬品の製造は微生物や細胞を宿主とした培養、或いは発酵工程によりほぼ完了し、その後の製造工程としては遠心分離、膜分離、クロマトグラフィー精製等分離精製が殆どとなる。従って、その管理には従来の医薬品製造と異なる特有の問題が含まれていることから洗浄バリデーションに関しても従来の考え方と異なる対応を図らなければならない。
 この講義ではPIC/Sを中心としてICHやWHO或いは米国FDAや欧州EMA、日本の厚生労働省など医薬品GMPにおける洗浄バリデーションに関する現在の考え方及び査察時の注目ポイントなどを紹介する。また、最近のリスクアセスメントを含めたプロセスバリデーションの考え方を基にした洗浄バリデーションの計画から実行にいたる考え方を紹介する。特に、新しい考え方に基づくエンハンスドプロセス管理の方法を紹介し、洗浄工程を製造工程の重要な一ステップとしてとらえ、その重要品質特性 (CTQ) と重要工程パラメーターを十分把握した上で工程設計することで洗浄工程を如何に管理できるかを紹介する。一方、残留物の管理に対してその許容値を設定する際に各法規制に則った基準に則した方法で設定するための根拠とそれを分析するための手順を紹介する。

  1. GMPと洗浄バリデーション
    1. GMPと品質保証
    2. 洗浄バリデーションとは?
    3. 洗浄バリデーションの基本的考え方
  2. 洗浄バリデーションに関連する各国の関係機関と考え方
    • PIC/S GMPガイドライン
    • ICH-Q7
    • 米国FDA
    • EC
    • 日本
    • PDA
    • APIC
  3. PIC/S GMPと品質管理のパラダイムシフト
    1. GMP設定の歴史的背景
    2. プロセスバリデーション
  4. PIC/S GMPにおける洗浄バリデーション
    1. PIC/Sの新GMPガイドライン (Part I)
    2. PIC/S GMPガイドライン (Part II)
    3. PIC/S GMPガイドライン (ANNEX 15)
  5. 洗浄バリデーションで考慮すべき因子
    1. 洗浄バリデーションの対象設備
    2. 洗浄バリデーションの除去対象物
    3. リスクベースのプロセス管理 (マトリックスアプローチ)
    4. 原薬製造工程 or 製剤工程
    5. 洗浄手順書の作成
  6. 洗浄バリデーションの構築
    1. 洗浄バリデーションの構築手順
    2. リスクベースの洗浄バリデーション計画
    3. 洗浄バリデーションのリスクアセスメント
    4. 洗浄工程のプロセスパラメータ
    5. 洗浄工程の構築
    6. 洗浄バリデーションのブラケッティング
    7. 洗浄用水 (製薬用水) の管理
  7. 許容基準値の設定
    1. 残留許容限度値設定の考え方
    2. 残留許容値設定の科学的根拠
      • NOELに基づく設定
      • イーライリリー法の根拠
      • TTCに基づく設定
      • EMAの新しいガイドラインとPDE
  8. サンプリングと分析法
    1. リスクアセスメントによるサンプリングポイントの決定
    2. サンプリング法とその特徴
    3. 判定方法の特徴とその手順
    4. 特異的分析法と非特異的分析法
    5. 洗浄バリデーションのための分析法バリデーション
    6. 抗体医薬品に用いられている分析法 (例)
  9. 洗浄バリデーション後の管理
    1. キャリーオーバー管理法 VS 工程管理法
    2. 工程能力指数 (Cpk) と工程性能指数 (Ppk)
    3. CAPAとチェンジコントロール (変更管理)
    4. 保管期間のバリデーション要件 (DHT,CHT,SHT)
    5. 表示
  10. 洗浄バリデーションにおけるPIC/Sの査察ポイント
    1. 原薬査察
    2. バイオ医薬品査察
    3. 洗浄用水 (製薬用水) 査察
    • 質疑応答・名刺交換

参考資料

  • PE 009-10 GMP Guide
  • PI 006-3 RECOMMENDATIONS ON VALIDATION MASTER PLAN INSTALLATION AND OPERATIONAL QUALIFICATION NON-STERILE PROCESS VALIDATION, CLEANING VALIDATION
  • PI 030-1 AIDE-MEMOIRE INSPECTION OF ACTIVE PHARMACEUTICAL INGREDIENTS
  • PI 024-2 AIDE-MEMOIRES INSPECTION OF BIOTECHNOLOGY MANUFACTURES
  • PDA Technical Report No. 49 “Points to Consider for Biotechnology Cleaning Validation”, 2010
  • PDA Technical Report No. 29 (Revised 2012) “Points to Consider for Cleaning Validation”, 2012
  • APIC “Cleaning Validation in Active pharmaceutical Ingredient manufacturing plants”, September 1999.
  • APIC” Guidance on aspects of cleaning validation in active pharmaceutical ingredient plants”, December 2000.
  • 医薬発第1200号 原薬GMPのガイドラインについて
  • 2010年9月17日付、厚生労働省医薬食品局審査管理課、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課 事務連絡、「製剤開発に関するガイドライン」、「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」及び「医薬品品質システムに関するガイドライン」に関する質疑応答集 (Q&A) について
  • USP <1058> Analytical Instrument Qualification
  • USP<1051> CLEANING GLASS APPARATUS
  • EP<2.2.44>TOTAL ORGANIC CARBON IN WATER FOR PHARMACEUTICAL USE
  • 第16改正日本薬局方
  • EMA、 Guideline on Process Validation
  • Equipment Cleaning Validation Within a Multi-Product Manufacturing Facility
  • 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規則
  • 医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令
  • 分析法バリデーションに関するテキスト (実施項目) について
  • 薬食審査発第0628第1号 (平成22年6月28日) 『製剤開発に関するガイドラインの改定について』
  • US FDA, Guidance for Industry Analytical Procedures and Methods Validation for Drugs and Biologics (Draft Guidance) , February 2014
  • EMA, Guideline on the limits of genotoxic impurities, CPMP, 28 Lune 2006
  • US FDA, Reviewer Guidance, Validation of Chromatographic Methods, CDER, November 1994
  • “Quality by design for biopharmaceuticals”, Nature Biotechnology, pp.26-34, Vol.27 (Number 1) , January 2009

講師

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)

9F 第2研修室

東京都 江東区 亀戸2-19-1
江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/3/29 GMP対応工場における設備・機器の維持管理 (保守点検) と設備バリデーションの実際 オンライン
2024/3/29 GMP対応工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2024/3/29 GMPにおける逸脱・不備・不整合からのCAPA運用・手順・管理と逸脱防止対策 オンライン
2024/4/1 専門の知識をもたない初級担当者のためのCTD-Qのまとめ方 (入門講座) オンライン
2024/4/2 メディカルライティング講座 (初級・中級) オンライン
2024/4/2 メディカルライティング講座 (初級) オンライン
2024/4/3 洗浄バリデーションの基礎とQ&Aから見る注意点 オンライン
2024/4/3 眼科DDS開発動向とその低侵襲化技術 オンライン
2024/4/3 動物用医薬品開発のための承認申請のポイントと再審査申請及び当局対応 オンライン
2024/4/3 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン
2024/4/4 洗浄の基礎と高品質洗浄達成の総合知識 オンライン
2024/4/4 医薬品開発における事業性評価・TPP運用 オンライン
2024/4/4 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/4/4 吸入粉末剤開発・評価のノウハウと核酸創薬への展開 オンライン
2024/4/5 バイオ医薬品におけるダウンストリーム工程開発と製造のためのバリデーションの注意点 オンライン
2024/4/5 分析法バリデーションコース (2日間) オンライン
2024/4/5 計算ブラックボックスからの脱却と精度評価の本質に迫る オンライン
2024/4/5 希少疾患における事業性評価の考え方と注意すべきパラメーター オンライン
2024/4/5 GMP文書および記録作成と手順書改訂時における具体的な品質照査 (レビュー) オンライン
2024/4/5 リアルワールドデータ (RWD) と分散型臨床試験 (DCT) /デジタルバイオマーカー (dBM) の活用・事例 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/9/29 先端半導体製造プロセスの最新動向と微細化技術
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/2/26 核酸医薬・mRNA医薬の製造分析の基礎と基盤技術開発
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法 (製本版 + ebook版)
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)