技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

電気と熱伝導特性制御のための新しいメカニズムの理解と理論入門

電気と熱伝導特性制御のための新しいメカニズムの理解と理論入門

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2013年5月28日(火) 13時00分 16時30分

プログラム

 材料の電気および熱伝導特性を改善するために、種々のフィラーを混合するハイブリッド材料設計が実験と理論の両方のアプローチから盛んに研究されています。実験的アプローチで研究を行う場合、「自分のアプローチが正しいのか?」、「この方法をとることでどこまで特性が改善できるか?」などの疑問を理論的に検討したいところですが、理論に関する専門書や文献は難しすぎてハードルが高い、と感じておられる方もおられると思います。
 この講座では、理工系の大学学部程度の物理や化学の知識をもとに材料の輸送特性の全体像を解説したいと考えています。他の多くのセミナー等では、電気輸送特性に関する話と熱輸送特性に関する話は別々に取り扱われるのが普通です。しかし、導電性材料ではこの両者に密接な関係がありますし、絶縁性材料においても高熱伝導化による電気的絶縁性の低下の問題も考えなくてはなりません。そこで、本講座では輸送特性改善のための材料設計の全体像を俯瞰し、先端分野で行われている研究内容の理解につながる基本的な考え方を受講者の皆様に発見していただくことを目標とします。

  1. 序論
    1. 材料中を電気と熱はどのように輸送されるか?
    2. 不均質混合系での輸送特性のモデル化〜有効媒質近似とパーコレーション~
  2. 電気的絶縁性を有する不均質混合系の輸送特性
    1. 有効媒質近似モデルからみた熱伝導特性
      〜パラメータを変化させて熱伝導率の変化を計算してみよう~
    2. 代表的なフィラーの熱伝導率
    3. フィラーの分散状況と熱伝導率の関係
      〜パーコレーションネットワークの質~
    4. フィラーの有効熱伝導率の考え方
    5. マトリックス樹脂の高熱伝導化の影響
    6. 高熱伝導化と電気的絶縁特性の維持は両立できるか?
  3. 導電性を有する不均質混合系での輸送特性
    1. 導電性とは?
      〜扱っている材料の電気伝導特性のレベルを理解しよう~
    2. 代表的なフィラーの電気伝導率と熱伝導率
    3. 不均質混合系の導電性発現メカニズムの古典的モデル
    4. 電気伝導特性改善のための従来の材料設計戦略
    5. フィラー間の導電コンタクトは動的に変化する
    6. フィラーの焼結とは?
      〜ナノ粒子の低温焼結の説明でよくある間違いから焼結の熱力学を考える~
    7. 高電気伝導性導電性ペースト材料の開発状況
    8. 導電性ペーストの熱伝導特性を有効媒質近似モデルで説明できるか
      〜有効媒質近似が適用できる場合とできない場合~
    9. 導電性材料の熱伝導率解析に伝導電子の寄与を組み込めるか?
    10. フォノン伝導パスの導入による金属の高熱伝導率化

講師

  • 井上 雅博
    群馬大学 理工学府 知能機械創製部門
    准教授

会場

連合会館

5階 502

東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
連合会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 40,000円 (税別) / 42,000円 (税込)

割引特典について

  • S&T出版からの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • STbook会員登録を希望する: 1名 39,900円 (税込)
    • STbook会員登録を希望しない: 1名 42,000円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/14 モータの振動騒音と低減対策 (基礎編) 東京都 会場・オンライン
2025/1/16 負熱膨張材料のメカニズムと複合化技術 オンライン
2025/1/17 化学工場配属者が知っておきたい現場の装置・化学工学必須知識 (2日間) オンライン
2025/1/17 化学工場配属者が知っておきたい化学工学必須知識 オンライン
2025/1/17 電子機器における実践的な熱設計・熱対策技術 オンライン
2025/1/20 ベイズ最適化を活用した実験の効率化と開発期間短縮 オンライン
2025/1/20 プラスチックのリサイクル促進に向けた材料設計・成形加工の技術と知識 オンライン
2025/1/22 マテリアルズ・インフォマティクスによる接着剤、粘着剤の配合設計と評価、解析 オンライン
2025/1/24 化学工場配属者が知っておきたい化学工学必須知識 オンライン
2025/1/27 熱に関するメタマテリアルの原理、設計の効率化、応用、評価 オンライン
2025/1/28 Excelでできる熱伝導のシミュレーション 会場・オンライン
2025/1/29 フォノンエンジニアリングの基礎と熱電変換応用事例 オンライン
2025/1/30 マテリアルズ・インフォマティクスの基礎と実践 オンライン
2025/1/31 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/12 実験短縮、研究開発効率化へのMI、生成AI、ロボット導入と活用のポイント オンライン
2025/2/12 マテリアルズ・インフォマティクスの基礎と実践 オンライン
2025/2/14 液冷、液浸冷却システムの導入と運用 オンライン
2025/2/17 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/19 EV / HEV用 主機モータとPCUの冷却・放熱技術 会場
2025/2/25 電子機器の放熱・冷却技術動向と関連デバイス・材料の要求特性 オンライン