技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

透明蒸着フィルムの性能向上と複合フィルムのバリア性評価

透明蒸着フィルムの性能向上と複合フィルムのバリア性評価

~電子・工業用部材など、更なる用途展開を睨んで~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、食品包装分野から工業部材用途に展開しつつある透明蒸着フィルムについて、基礎から解説し、ラミネートや表面処理など複合化が進むバリアフィルムに対する新しい評価技術について解説いたします。

開催日

  • 2012年6月27日(水) 11時00分16時30分

受講対象者

  • 透明蒸着フィルムに関連する技術者、品質担当者
    • 包装
    • 電子部品
    • プリンテッドエレクトロニクス
    • 工業部材
    • ラミネート・表面処理 など

修得知識

  • 2軸延伸PENフィルムの製造・特性
  • ガスバリア性加工に影響を及ぼす基材フィルム要因と対策
  • 透明蒸着バリアフィルムの課題と問題点・今後の展開
  • ハイバリア向けの新しい評価技術

プログラム

第1部 ガスバリア膜基材用PENフィルムの技術動向

(2012年6月27日 11:00〜12:00)

 プリンテッドエレクトロニクスの基材として各種プラスチックフィルムの検討が盛んに進められている。その中において、ポリエチレンナフタレート (PEN) 樹脂を2軸延伸製膜したPENフィルムは高耐熱、低線膨張係数、高剛性、表面平滑などの特性を有することから該基材に適したプラスチックフィルムの1つといえる。
 本講演では、2軸延伸PENフィルムについて、製造方法から始まり2軸延伸フィルム特有の特性を紹介解説する。特に、エレクトロニクス用途では要求が高いガスバリア性加工に影響を及ぼす基材フィルム要因とそれに対する対策についても解説する。

  1. 軸延伸ポリエステルフィルムの製造工程と構造発現
  1. PENフィルムの特性
    1. 高透明性
    2. 機械強度
    3. 耐薬品性
  2. ガスバリア膜基材としての要求特性
    1. 熱寸法安定性
    2. RolltoRoll工程適性
    3. 表面平滑性
    4. バリア性 (水蒸気、酸素)
  3. 実例紹介
  4. まとめと今後
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 2元 (シリカ/アルミナ) 透明蒸着層の形成と透明蒸着フィルムの機能向上

(2012年6月27日 12:45〜14:15)

 透明蒸着バリアフィルムは食品包装用途としては、一般的なものとなった。また、ハイバリア化が進むにつれ、工業用包装材料、医療・医薬用バリア用途、工業用各種部材用途への展開および、その可能性を検討する動きが活発になって来ている。
 ここでは、透明蒸着バリアフィルムの現時点での課題と問題点をまとめるとともに、今後の展開の可能性についても報告する。

  1. はじめに
  2. 透明蒸着フィルムの企業化の現状
  3. 各種透明蒸着フィルムの特徴 (製法、組成)
  4. 透明蒸着バリアフィルムの現状と課題
  5. 透明蒸着バリアフィルムの用途展開と必要とされるバリア特性
  6. ハイバリア化の動きと用途拡大 (太陽電池バックシート用バリア用途を含む)
  7. 今後の課題
    • 質疑応答・名刺交換

第3部 単層~多層まで、透過メカニズムとバリア性評価法

(2012年6月27日 14:30〜16:30)

 従来の食品包装分野だけでなく、フレキシブルデバイス向けハイバリアフイルムの基材としてプラスチックフィルムは用いられている。高度なバリア性能はプラスチックの単層フィルムだけでは実現が困難なことからラミネートや表面処理、無機物の充填など様々な複合フィルムが検討されている。このような複合化が気体や水蒸気の透過メカニズムにどのような影響を与えているのかについて概説します。
 また、昨今のバリアフィルムの性能向上は著しく、従来のバリア評価技術では検出が困難なフィルムも開発されていることから、ハイバリア向けの新しい評価技術の特徴について解説します。

  1. 高分子材料のバリア性能
  2. 高分子膜透過のメカニズム
    1. 高分子材料中の微小な孔を通しての低分子の移動現象
      • 多孔膜の透過
      • 非多孔膜の透過
      • 高分子膜の低分子透過性を表す様々な指標
  3. 多層膜の気体透過性
    1. ラミネート膜の透過
    2. 表面処理
    3. 有機無機複合膜の透過
    4. アクティブバリア膜
  4. バリア材の評価法
    1. 規格化されている評価法
    2. 新しい評価法
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 吉田 哲男
    帝人デュポンフィルム(株) フィルム技術研究所 フィルム研究室
    室長
  • 松田 修成
    株式会社東洋紡パッケージング・プラン・サービス
    シニア・アドバイザー
  • 平田 雄一
    信州大学 繊維学部 化学・材料系応用化学課程
    准教授

会場

大田区産業プラザ PiO

6F C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/7/7 塗布膜乾燥の基本とプロセス・現象・本質の理解、最適化と欠陥・トラブル対策 オンライン
2025/7/8 高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的に活用するための必須知識 オンライン
2025/7/8 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2025/7/8 高分子合成におけるラジカル重合の基礎講座 オンライン
2025/7/9 高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的に活用するための必須知識 オンライン
2025/7/9 食品衛生法と海外における容器包装の法規制動向 オンライン
2025/7/9 高分子合成におけるラジカル重合の基礎講座 オンライン
2025/7/9 プラスチックリサイクルの最新技術動向と実務に役立つ実例・技術・連携ポイント オンライン
2025/7/10 工業用添加剤の基礎と使い方・選定のポイント 兵庫県 オンライン
2025/7/10 ALD (原子層堆積法) の基礎と高品質膜化および最新動向 オンライン
2025/7/11 ポリイミド入門講座 オンライン
2025/7/11 食品衛生法と海外における容器包装の法規制動向 オンライン
2025/7/11 塗膜の強度評価と不良・欠陥対策セミナー オンライン
2025/7/11 タイ分子の基礎と応用 オンライン
2025/7/11 シランカップリング剤の反応メカニズム解析、界面 (層) 形成・表面の反応状態の分析・評価方法 オンライン
2025/7/14 ゴム・プラスチック材料のトラブル解決 2コースセット 東京都 会場
2025/7/14 高分子材料の劣化・不具合の解析と寿命評価、対策事例 東京都 会場
2025/7/14 樹脂用添加剤におけるブリードアウト・ブルーム現象の発生機構とその制御・対策 オンライン
2025/7/14 シランカップリング剤の効果的活用法 オンライン
2025/7/14 CVD・ALD法による薄膜形成技術のプロセス・反応解析と装置の設計 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/6/30 ウェブハンドリング、Roll to Rollを利用した生産技術とトラブル対策
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/4/30 非フッ素系撥水・撥油技術の開発動向と性能評価
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組