技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

無菌医薬品の無菌性保証とエンドトキシンフリー化

無菌操作法改正とPIC/S GMP対応

無菌医薬品の無菌性保証とエンドトキシンフリー化

~無菌操作法の改正・PIC/Sへの加盟で何がどう変わるのか?~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2012年2月28日(火) 10時15分 17時15分

受講対象者

  • 無菌医薬品に関連する技術者、品質担当者、申請担当者

修得知識

  • 日局16・無菌操作法改正点と影響
  • 注射剤製造で求められるバリデーション実施のノウハウ
  • 無菌医薬品製造におけるPIC/S GMPと日米GMPの要求差異

プログラム

第1部 日局16・無菌操作法改正点の詳説とその影響

―何がどう変わり,どう対応すべきなのか―
(2012年2月28日 10:15~12:15)

 昨春厚生労働省より「無菌操作法による無菌医薬品製造指針改訂版」が事務連絡として出され、今春はその英語版が発出される予定である。
 無菌医薬品製造に関してはこれに連動する形で、日本薬局方第16改正が昨年3月末に出されたが、その内容は国際的GMPに調和する方向が明確になっている。
 本年は日本の行政当局がPIC/S加盟申請に向けて最終的準備段階に入り、日米欧の無菌医薬品の指針が出揃い、EU-GMPに連動してPIC/S-GMPの理解が必須となっている。
 上記国内の指針は、まさに、PIC/Sにかなり整合しており、今後はGap分析に基づき、詳細な調和に向けた進展が期待されている。
 したがって、改訂された当該指針の内容を把握し、国際協調に向かう製薬産業と規制当局の考え方において、本講座では幾つかの留意点を解説し、新たな無菌医薬品製造の在り方を提示し、今後の関連業務の重要な視点を学習することを目途としている。

  1. 三極の無菌医薬品製造指針の類似点と異なる点
  2. 無菌医薬品製造における重要な考慮すべき項目と管理手法
  3. 無菌操作法による無菌製剤における諸工程の留意点
  4. 改訂指針と局方の関連性:日本薬局方の参考情報の意義
  5. PIC/SとICH-Q 8, 9, 10, 11の関連性と重要な視点
  6. 無菌医薬品性能における新たな潮流と動向に対する対処

第2部 ≪無菌性保証とエンドトキシンフリー化≫ 注射剤製造で求められるバリデーション実施ノウハウ

(2012年2月28日 13:00~15:00)

 注射剤の製造においては注射剤に共通な重要品質特性である無菌性の確保。エンドトキシン除去、不溶性微粒子 (異物) の管理が大切である。この共通な重要品質特性を保証するためにはプロセスバリデーションを実施する必要がある。
 本講座では無菌性の確保、エンドトキシン除去について演者の30数年の経験から得たノウハウを解説する。
 注射剤に共通な重要品質特性を保証するために薬液の無菌濾過、アンプルの乾熱滅菌によるエンドトキシンフリー化、製造装置の蒸気滅菌およびプロセスシミュレーションについて各事例を挙げて解説する。

  1. 製薬用水について
    • 製造方法と設備の管理
    • 品質管理と日常管理
  2. クリーンルームの管理
    • 空調設備
    • クリーンルームの日常管理
  3. 薬液の無菌濾過
    • フィルターの完全性試験
    • 濾過滅菌性能 (B.diminuta 107 チャレンジテスト)
    • バリデーションの計画・報告書の作成
  4. 製造装置の蒸気滅菌
    • キャリブレーション
    • Bacillus stearothermophilus 106 チャレンジテスト)
    • バリデーションの計画・報告書の作成
  5. アンプルの乾熱滅菌 (滅菌トンネル)
    • 滅菌トンネルのキャリブレーション
    • エンドトキシンフリー化の手法
    • エンドトキシン塗布アンプルのエンドトキシンフリー化
    • バリデーションの計画・報告書の作成
  6. プロセスシミュレーション
    • 実施頻度
    • 許容基準
    • プロセスシミュレーションの計画・報告書の作成

第3部 無菌医薬品製造におけるPIC/S GMPと日米GMP要求差異

―日本のPIC/S加盟を見据え今から対応すべき事項―
(2012年2月28日 15:15~17:15)

 日本当局はPMDAを中心として、PIC/Sの早期加盟に向けた検討を鋭意進めており、現在昨年12月5日に締め切ったパブコメの意見を整理している段階である。
 PIC/S GMPがグローバルGMPへと移行しつつあることを踏まえて、本講座では3極GMPの規制と相互比較を説明し、今後日本の製薬企業にとって大きな課題となってくるPIC/S GMPの要件を中心に解説する。
 また時間の許す範囲内でご質問をお受けすることとする。

  1. 無菌医薬品における3極GMPの規制要件とガイドライン概要
    1. 日本のガイドライン
    2. PIC/Sのガイドライン
    3. 米国のガイドライン
    4. 欧州 (EU-GMP) のガイドライン
  2. 無菌医薬品における3極GMPの相互比較概要
    1. 原則
    2. 全般事項
    3. 設備と建物
    4. ブロー、フィル、シール技術
    5. 最終滅菌製剤
    6. 無菌製造
    7. 滅菌
      • 加熱
      • 湿熱
      • 乾熱
      • ろ過
    8. 品質管理
  3. 日本当局のPIC/Sへの取組み状況
  4. 日本のPIC/S加盟を踏まえた留意点
    1. 既存加盟国 (当局) への当面と将来対応
    2. アジア諸国への対応
    3. 欧州 (EMEA) ・米国FDAへの対応
  5. PIC/S GMPによる予想される指導・指摘事項について
    1. 倉庫関係
    2. 設備関係
    3. 製造関係
    4. 製造用水関係
    5. 試験関係
    6. 文書関係
    7. 医薬品品質システム
    8. 年次品質照査
    9. 品質マネジメントシステム
    10. 品質リスクマネジメント
    11. 委託先 (製造、分析) 監査システム など
  6. 今後求められる重要ポイント

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 52,500円 (税込)
複数名
: 43,000円 (税別) / 45,150円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/28 経皮吸収製剤における評価と生物学的同等性試験のポイント オンライン
2024/6/28 PIC/S GMP Annex1を踏まえた滅菌製品・無菌医薬品の微生物試験とバリデーションのポイント オンライン
2024/6/29 非無菌医薬品における微生物学的品質管理の必要レベルと微生物限度試験法実施事例 2023 オンライン
2024/7/1 製造承認書および別紙規格の作成にむけた規格及び試験方法の記載・データの揃え方と原案作成要領 (手引き) の活用法 オンライン
2024/7/1 ASEAN各国の医薬品申請のための薬事制度と申請資料作成方法 オンライン
2024/7/2 GMP/GQP-QAが行うべき逸脱管理とCAPAの適切性の評価とチェックリストの活用 オンライン
2024/7/2 試験検査室管理におけるGMP対応の重点チェックポイント オンライン
2024/7/2 GMP省令改正における原材料供給者管理への対応と原薬・原料・資材各々の取決め事例 オンライン
2024/7/2 ICH Q3D/日局をふまえた元素不純物管理 (新薬・既存薬) のための分析・試験法設定のポイント オンライン
2024/7/3 医薬品QA業務 実務講座 オンライン
2024/7/3 医薬品の知財制度と特許戦略 入門講座 オンライン
2024/7/3 「バイオ医用高分子」入門 東京都 会場・オンライン
2024/7/3 変更管理・逸脱管理コース (2日間) オンライン
2024/7/3 適正なCAPA実現につながる逸脱・OOS処理フロー及び原因・試験室調査の進め方と処置事例 オンライン
2024/7/3 免疫性血栓性血小板減少性紫斑病の歴史、病態、治療の新たな展開と残された課題 オンライン
2024/7/3 オンコロジー領域における医薬品売上予測手法とデータ収集及び注意点 オンライン
2024/7/3 仮想医薬品例示で基本レギュレーションを理解し、効率的にCMC申請資料を作成するポイント オンライン
2024/7/4 抗体医薬品の品質管理 オンライン
2024/7/4 リスクマネジメント/ワーストケースアプローチに基づく洗浄バリデーション実施 (残留限度値・DHT/CHT設定など) と残留物の評価法 オンライン
2024/7/4 バイオ医薬品製造におけるGMP対応をふまえたプロセス開発からの設備設計・スケールアップ オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)