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伝熱の基礎と上手な熱設計ノウハウ スキルアップセミナー

熱対策の定石と失敗しない具体的な設計アプローチを伝授する

伝熱の基礎と上手な熱設計ノウハウ スキルアップセミナー

東京都 開催 会場 開催

概要

本コースは熱設計の基礎セミナー、応用セミナーの2テーマをセットにしたコースです。
同時受講で特別割引にて受講いただけます。
通常受講料 94,500円 → 割引受講料 78,750円

開催日

  • 2010年11月15日(月) 10時30分 16時30分
  • 2010年11月29日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 電子機器の放熱に関連する技術者
    • 電子基板の設計
    • サーバ機器設計など
  • 熱対策が必要な機器を扱っている技術者
    • LED照明
    • 太陽光発電パネル
    • プラントなど
  • 伝熱に関連する技術者
    • 空調
    • 冷凍
    • 冷蔵
    • 太陽光集熱機など
  • 熱交換、電子機器の冷却、環境などに関連した業務を行っている方
  • 伝熱、除熱、熱の有効利用など幅広く熱に携わっている方

修得知識

  • 熱設計の基礎
  • 伝熱の基礎
  • 電子機器の放熱のポイント
  • 電子機器の温度計算
  • 温度分布の計算
  • 熱設計の実践
    • 自然空冷機器の熱設計
    • 強制空冷機器の熱設計
    • 基板の熱設計
    • ヒートシンクの設計
  • 熱設計のプロセス
  • 誤差の少ない温度測定手法とノウハウ

プログラム

 最近、「熱」に起因する電子・電気製品のリコールが増えています。またメーカでは出荷間際になって熱対策に追われることが日常茶飯事になっています。部品の小型化やプリント基板の高密度化、それに伴う高発熱密度化に加え開発期間の短縮がその背景にあります。こうした事態を避けるためには「上流熱設計」が不可欠になっています。図面を書き始める前に放熱経路や対策を決め、それを設計、評価プロセス全体で管理すること (サーマルマネージメント) が重要です。
 電子機器の放熱メカニズムは一見複雑ですが、実は単純な現象の組み合わせによって起こります。この基本的なメカニズムを理解し、応用技術を身につけることで、見通しの良い熱設計が可能になります。

 基礎編「やさしくわかりやすい熱設計の基礎」は、勘と経験で対処してしまいがちな物理現象である「熱」の最低限の基礎知識やポイント、熱設計の手順、温度計算手法について説明します。
 実践編「すぐに役立つ熱設計の実践」では、熱対策の定石や失敗しないための具体的な設計アプローチを、例題を交えながら説明し、明日から現場に役立つ熱設計を修得していただきます。

2010年11月15日「やさしくわかりやすい熱設計の基礎」

 電子機器の熱設計は泥臭い作業に見えますが、極めて論理的に進めることができます。そのためには基礎となる伝熱工学知識を身に付け、様々な解析・計算手法を習得しておく必要があります。
 本セミナーでは、勘と経験で対処してしまいがちな物理現象である「熱」の最低限の基礎知識やポイント、熱設計の手順、温度計算手法について解説し、伝熱の基礎から熱計算手法まで熱設計を行う上で不可欠な要素技術についてマスターします。

  1. 熱設計の基礎 (熱設計の目的と目標)
    1. 熱設計の目的
    2. 最近の熱設計事情 (熱に関連したリコールに見る失敗事例)
    3. 機器の温度を制限する要因1 : 機能要因・寿命要因
    4. 機器の温度を制限する要因2 : 機械的疲労要因・製造要因
    5. 機器の温度を制限する要因3 : 人的要因
  2. 熱設計に必要な伝熱の基礎
    1. 熱伝導のメカニズムと計算
    2. 広がりのある熱伝導の計算
    3. 接触熱抵抗の予測
    4. 自然対流・強制対流のメカニズムと計算
    5. 層流・乱流の熱伝達率
    6. 熱放射のメカニズムと計算
    7. 形態係数・放射係数・放射率
    8. 物質移動による熱移動
  3. 電子機器の放熱経路と低熱抵抗化アプローチ
    1. 電子機器の放熱経路
    2. 電子機器の熱回路モデル
    3. 熱対策の分類体系
  4. 電子機器の温度計算手法
    1. 伝熱基礎式を組み合わせた専用式
    2. 熱回路網法
    3. 数値流体力学 (CFD)
    4. 筺体内部温度、表面温度の計算方法 (Microsoft Excel活用)
    5. 部品や平板の温度計算
  5. 熱回路網法を使った温度分布の計算
    1. 熱回路網法の原理
    2. 熱回路網法による分布計算
    • 質疑応答・名刺交換

2010年11月29日「すぐに役立つ熱設計の実践」

 熱設計の実務を行うには基礎技術に加え、熱設計の定石を理解し、対策を実践できるスキルが必要になります。
 本セミナーでは、部品から基板、筺体に至る各階層の熱設計手段について詳細に解説を行うとともに、熱設計の手順、プロセスについて具体設計事例をベースに解説します。また温度予測と並んで重要な温度計測についてもその誤差を最小化するノウハウについて解説します。

  1. 自然空冷機器の熱設計
    1. 自然空冷機器の通風口設計
    2. 煙突効果の利用
    3. 自然空冷密閉筺体の伝導伝熱
    4. 接触熱抵抗低減とTIM
    5. 筐体の放射率増大効果
  2. 強制空冷機器の熱設計
    1. 電力性能係数
    2. ファンの特性と使い方
    3. 換気用ファンの選定
    4. 最適な吸気口面積の設定
    5. ダクトを用いた局所冷却
    6. 吸気口を用いた衝突冷却
    7. 局所冷却用ファンの設計と注意点
  3. 基板の熱設計
    1. 基板の種類と熱的特徴
    2. 基板の等価熱伝導率
    3. 高熱伝導基板の熱設計
    4. 低熱伝導基板の熱設計
    5. ヒートスプレッダとサーマルビア
    6. プリント基板の放熱特性試験方法 (JPCA規格)
  4. ヒートシンク設計
    1. ヒートシンクの設計手順
    2. 自然空冷ヒートシンクの設計ポイント
    3. 強制空冷ヒートシンクの設計ポイント
  5. 温度マージン法による熱設計手順
    1. 危険部品の識別方法
    2. 目標熱抵抗による適正対策の決め方
    3. 具体設計事例
  6. 誤差の少ない温度測定方法
    1. 周囲温度の定義
    2. 恒温槽での測定誤差
    3. 熱電対の誤差と取り付けの注意点
    4. 放射温度計の誤差とその抑制方法
    5. ジャンクション温度測定方法
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 国峯 尚樹
    株式会社 サーマル・デザイン・ラボ
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 75,000円 (税別) / 78,750円 (税込)
複数名
: 68,000円 (税別) / 71,400円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

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