技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

欧米及びBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)を中心としたグローバル臨床試験の選択/実施

欧米及びBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)を中心としたグローバル臨床試験の選択/実施

欧米及びBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)を中心としたグローバル臨床試験の選択/実施の画像

概要

本書は、欧米、新興国、BRICs (ブラジル、ロシア、インド、中国) で試験を実施するためのポイント、上市後の潜在的市場、被験者リクルート、病院施設、薬事規制の状況についてまとめた一冊です。

ご案内

  • 2021年2月3日: 好評につき完売、絶版とさせていただきました。

 医薬品・バイオメーカーにとって新薬の特許期間は20年間であるが、平均して一千億円と言われる膨大な研究開発費用がかかる。これを回収するには、治験の期間とコストを極力押さえ、発売期間を出来るだけ長くするしか生き残る道がない。医薬品・バイオメーカーが臨床試験を海外で行う場合、その条件となるものは以下の5要件であるといわれる。すなわち、

  • 1) リクルート出来る患者が存在すること、
  • 2) 臨床試験コストが低いこと、
  • 3) 専門性のある臨床開発のための人材がいること、
  • 4) 薬事規制が良好であること、
  • 5) 臨床試験を実施するための病院施設などのインフラが整備されていること

等である。ある調査で、欧米の医薬品・バイオメーカーがどの国でグローバル試験を実施したいか問うたところ、トップは米国であるが、2位に中国、3位がインド、4位がロシア、5位がブラジルと軒並み新興国が挙げられた。これらの国はBRICs (ブラジル、ロシア、インド、中国)と呼ばれ、世界の臨床試験市場を独占しつつある。

 新興国におけるグローバル臨床試験実施は、日本の製薬・バイオメーカーにとっても避けられない事情であり、試験を行う国での状況を知るべく、各種の情報を収集しなければならない。例えばある新興国で試験を実施したいが、上市後における潜在的市場はあるのか、被験者のリクルートはどのように行うのか、どのような病院施設のもとでどのように試験を実施するのか、また薬事規制の状況や特許法はどのようであるのかなどを知ることが必要である。本書はグローバル試験を実施する際、まず世界の臨床試験の中心的存在である、米国と欧州におけるシステムと方法を述べ、その後BRICs各国における情報をグラフ、図をふんだんに使い、わかりやすく説明していく。臨床試験を実施する場合のメリット、デメリットを各国ごとに紹介し、国別に大手CRO名もリストされているので、CROを選択する場合の参考となる。また薬事規制を調べるための世界に於ける各国の薬事局のサイトも掲げてある。グローバル試験が加速化される現在、揃えておきたい便利な参考書である。

目次

はじめに

第1章 世界における医薬品・バイオ産業をめぐる環境

  • 1. 医薬品メーカーの研究開発費増加
  • 2. 新規医薬品開発費用の増加とその承認数の減少
  • 3. FDA 再生法の影響
  • 4. Off-label 医薬品使用への規制
  • 5. 利益相反問題
  • 6. 医療費抑制政策の影響
  • 7. バイオシミラー品の導入
  • 8. DTC の規制
  • 9. 医療経済効果研究の導入
  • 10. 先発メーカーの知的財産権への脅威
  • 11. 結論

第2章 新興国における臨床試験増加の背景

  • 1. 欧米における研究開発の変遷
  • 2. 欧米におけるCRO 産業の台頭
  • 3. 被験者リクルート費用の増加
  • 4. 臨床試験の新興国への移行

第3章 米国での臨床試験の実施

  • 1. 米国とは (人口動態,人種,宗教,言語)
  • 2. 米国の医療費の高騰
  • 3. 短い平均寿命
  • 4. 米国の医療保険の変遷
  • 5. オバマ政権の医療改革
  • 6. 医療保険の種類
  • 7. 臨床試験と米国の保険制度
  • 8. 米国の医療機関
  • 9. 治験に関わる医療機関とは
  • 10. 米国のベスト病院ランキング20 位
  • 11. 米国の連携医療システム
  • 12. 患者背景
  • 13. 米国の医薬品研究開発と医薬品市場
  • 14. ジェネリック品市場
  • 15. 今後の医薬品市場に影響を及ぼす政策
  • 16. 安全性改革規制の医薬品市場への影響
  • 17. 米国の臨床試験市場
  • 18. 薬事規定
  • 19. 臨床試験の実施
  • 20. 治験医師の義務と責任
  • 21. 試験医師の不正事件
  • 22. 効果的な医師選択の方法
  • 23. 治験医師契約の留意点
  • 24. 米国における被験者リクルートの実際
  • 25. 米国での試験実施の利点,欠点
  • 26. 結論
  • 27. 米国における主要CRO のリスト
  • 28. 主要リンク一覧
  • 29. 治験医師契約書の例

第4章 EUでの臨床試験実施

  • 1. 欧州連合 (EU) とは
  • 2. EU における医療費,医師数,病院数の比較
  • 3. EU における医療社会保障
  • 4. 患者背景
  • 5. EU における医薬品市場
  • 6. EU における臨床試験の市場
  • 7. 中欧・東欧諸国における臨床試験の現状
  • 8. 中欧・東欧諸国における臨床試験の増加の背景
  • 9. 欧州の薬事規制
  • 10. EMEA の組織と役割
  • 11. CHMP の役割
  • 12. 臨床試験開始申請
  • 13. 新薬承認審査のプロセス
  • 14. 結論
  • 15. CEE 諸国における主要CRO のリスト

第5章 ロシアにおける臨床試験の実施

  • 1. ロシア連邦とは
  • 2. ロシアの人口動態と都市化現象
  • 3. 人種,民族,宗教,言語
  • 4. ロシアの医療社会保障と医薬品償還制度
  • 5. 医療システム,病院の種類と現状
  • 6. 患者背景 (死因,有病率,罹患率など)
  • 7. ロシアの医薬品市場
  • 8. ロシアのCRO 市場
  • 9. 臨床試験市場
  • 10. ロシアにおける特許法
  • 11. 薬事規制
  • 12. 治験コスト
  • 13. 臨床試験実施のための人材
  • 14. 被験者リクルートの実際
  • 15. ロシアでの試験実施の利点と欠点
  • 16. 結論
  • 17. ロシアにおける主要な国内,国外CRO メーカーのリスト
  • 18. ロシアにおける臨床試験実施のための主要リンク

第6章 インドにおける臨床試験の実施

  • 1. インド共和国とは
  • 2. インドの人口動態と都市化現象
  • 3. 人種,宗教,言語
  • 4. インドのインフラ整備状況
  • 5. 医療社会保障
  • 6. 患者背景
  • 7. インドの医薬品市場
  • 8. CRO 市場
  • 9. インドの臨床試験市場
  • 10. 特許法の改正
  • 11. インドの薬価制度
  • 12. 臨床試験実施のための人材
  • 13. 薬事規制
  • 14. 試験開始の手続き
  • 15. インドのGCP 規範と被験者保護
  • 16. 治験コスト:欧米との比較
  • 17. インドで治験を行う際の利点,欠点
  • 18. 結論
  • 19. インドにおける臨床試験のためのリンク
  • 20. インドの国内と海外主要CRO リスト

第7章 中国における臨床試験の実施

  • 1. 中国とは
  • 2. 中国の人口動態と都市化現象
  • 3. 人種,宗教,言語
  • 4. 中国のインフラ整備状況
  • 5. 医療社会保障
  • 6. 医療システム
  • 7. 患者背景
  • 8. 中国の医薬品市場
  • 9. CRO 市場
  • 10. 中国の臨床試験市場
  • 11. 特許法の改正
  • 12. 中国の薬価制度
  • 13. 臨床試験実施のための人材
  • 14. 薬事規制
  • 15. 臨床試験の実施
  • 16. 欧米との治験コスト比較
  • 17. 中国での試験実施の利点と欠点
  • 18. 結論
  • 19. 主要リンク
  • 20. 中国における主要な国内,国外CRO メーカーのリスト

第8章 ラテンアメリカ諸国における臨床試験の実施

  • 1. ラテンアメリカ諸国とは
  • 2. ラテンアメリカの人口動態と都市化現象
  • 3. 人種,宗教,言語
  • 4. 医療保障システム
  • 5. 患者背景
  • 6. ラテンアメリカの医薬品市場
  • 7. 臨床試験市場
  • 8. 薬事規制
  • 9. 治験コスト
  • 10. ラテンアメリカにおける臨床試験実施の利点,欠点
  • 11. 結論
  • 12. ラテンアメリカ諸国において試験を実施する際に必要な代表的リンク
  • 13. 代表的なラテンアメリカのCRO のリスト

第9章 ブラジルにおける臨床試験の実施

  • 1. ブラジル共和国とは
  • 2. ブラジルの人口動態と都市化現象
  • 3. 人種,宗教,言語
  • 4. ブラジルのインフラ整備状況
  • 5. 医療社会保障
  • 6. 医療システム
  • 7. 患者背景
  • 8. 医薬品市場
  • 9. ブラジルの特許法
  • 10. 臨床試験市場
  • 11. 薬事規制
  • 12. ブラジル臨床試験の利点と欠点
  • 13. 結論
  • 14. 略語とリンク

第10章 BRICs国における臨床試験実施の比較

  • 1. BRICs 国の概要
  • 2. BRICs 国の特徴
  • 3. BRICs 国で臨床試験を実施する際の比較
  • 世界の医薬品関連サイト

終わりに

執筆者

牛山 志津子

JASU (Japan America Science United) Pharma International Inc.

President

出版社

お支払い方法、返品の可否は、必ず注文前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

B5判並製本 194ページ

ISBNコード

ISBN978-4-903413-78-5

発行年月

2010年4月

販売元

tech-seminar.jp

価格

66,500円 (税別) / 73,150円 (税込)

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/6 効率的・効果的な監査証跡レビュー対応の考え方 オンライン
2024/12/6 コンピュータシステムバリデーション (CSV) で要求される各規制・ガイドラインの理解 オンライン
2024/12/9 PIC/S GMPをふまえた医薬品のサンプリング基礎知識 オンライン
2024/12/9 包装工程のバリデーションの重要ポイントと工程トラブル事例 オンライン
2024/12/9 核酸医薬品の特許戦略 オンライン
2024/12/10 GMP/GDPにおける汚染管理戦略としてのペストコントロールの実態と査察指摘事項 オンライン
2024/12/10 CSR、SDGsを考慮した食品飲料、無菌医薬品、化粧品、医療機器等包装容器の電子線滅菌について オンライン
2024/12/10 再生医療を含めた国際共同治験の進め方と各ステージ毎における対応手法 オンライン
2024/12/10 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2024/12/10 QMS構築によるオーバークオリティ判断と治験効率化にむけた活用 オンライン
2024/12/10 電子化/MES・LIMS導入・連携コース (全2コース) オンライン
2024/12/10 mRNA医薬品の基礎および設計・合成と製造のポイント オンライン
2024/12/10 医薬品開発段階での処方・製法変更におけるBE試験の考え方と生物学的同等性確保のための開発戦略 オンライン
2024/12/11 医薬品ライセンス基礎講座 2日間講座 オンライン
2024/12/11 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2024/12/11 炎症性腸疾患における治療・薬剤選択の実際と今後の展望 オンライン
2024/12/11 動物用医薬品・体外診断薬における薬事規制と国内外市場動向 オンライン
2024/12/11 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2024/12/11 ADCを含む次世代抗体医薬の知財戦略および強い特許明細書・クレームの書き方 オンライン
2024/12/11 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書