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スキンケア化粧品のための乳化・可溶化技術

スキンケア化粧品のための乳化・可溶化技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、乳化、可溶化技術の基礎から応用までについて、約40年間資生堂にて勤務された講師が開発事例を交えて解説いたします。

配信期間

  • 2025年11月28日(金) 10時30分2025年12月5日(金) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年12月3日(水) 16時30分

修得知識

  • 化粧水や乳液、クリームなどのスキンケア化粧品の成り立ち
  • スキンケア化粧品の処方設計の考え方
  • スキンケア化粧品の開発に必要な可溶化、乳化に関する知識
  • 実際の開発事例に基づいた可溶化、乳化技術
  • 可溶化、乳化に関するトラブルとその解決方法

プログラム

 スキンケア化粧品に欠かせない化粧水・乳液・クリームなどの製品は、互いに混ざり合わない水相と油相の成分を巧みに配合し、処方技術によって高い機能性と感性価値を提供しています。こうした製品設計の基盤となるのが、乳化および可溶化技術です。
 乳化および可溶化は、水と油という相互に溶解しない成分を均一に混合し、安定に保つための技術であり、製品の使用感や機能、有効成分の安定配合などにおいて中心的な役割を担います。近年では、界面コロイド化学の発展により、従来困難とされていた処方の製剤化も可能となり、スキンケアの有用性が大きく向上しています。
 本講演では、乳化や可溶化の基本原理を支える界面コロイド化学を平易に解説したうえで、水と油をうまく乳化し、安定に保つために必要な要因を体系的に整理します。さらに、乳化の安定性向上や製造工程の工夫についても触れ、スキンケア製品の品質向上に役立つ知見を、実際の開発事例とあわせてご紹介します。

  1. スキンケア化粧品について
    1. 化粧水
    2. 乳液
    3. 配合成分
      1. 保湿剤
      2. 界面活性剤
      3. 油分
      4. 増粘剤
      5. 薬剤、添加剤
    4. スキンケア化粧品の処方設計のポイント
      1. 使用感触を調整する
      2. 肌を乾燥から守る
      3. 有効成分を安定に配合する
      4. スキンケア化粧品における乳化・可溶化技術
  2. 乳化・可溶化を理解する
    1. 乳化・可溶化とは
      1. 相図から理解する
        • ミセル
        • マイクロエマルション
        • エマルション
      2. 粒子の大きさから理解する
      3. 乳化・可溶化の設計のポイント (作り方と安定性)
    2. 界面活性剤を知る
      1. 界面活性剤の種類と特徴
      2. 界面活性とミセル形成
      3. クラフト点
      4. 曇点
      5. HLB
      6. 自己組織体の形成
      7. 臨界充填パラメーター
    3. 乳化を理解するための相図の基礎
      1. 相図の基本を理解する
      2. 2成分系の相図
      3. 3成分系の相図
      4. 相図で乳化プロセスを分析
    4. 安定なエマルションをつくるには
      1. エマルションの破壊はどのように進むのか
      2. クリーミング
      3. 凝集
      4. 合一
      5. オストワルドライプニング
    5. エマルションを上手くつくるには
      1. 調製方法によって出来栄えは大きく異なる
      2. 微細なエマルションを調製するための考え方
      3. 転相乳化法
      4. D相乳化法
      5. PIT温度乳化法
    6. つくりやすさと安定性の両立
      1. α-ゲルを活用したエマルション
      2. アミノ酸ゲル乳化法
      3. 液晶を利用したエマルションの調製
  3. 最新の乳化・可溶化技術
    1. ポリエーテル変性シリコーンによる化粧水
    2. α-ゲルを活用したエマルション
      1. α-ゲルの生成と物性
      2. 保湿作用にすぐれたクリーム
    3. ピッカリングエマルション
      1. 無機粉末を用いたエマルション
      2. ソフトマターを用いたエマルション
    4. 液晶を用いた高内水相W/Oエマルション
    5. ナノエマルション
      1. 分散法によるナノエマルション
      2. 凝集法によるナノエマルション
    6. 巨大エマルション
  4. エマルションの評価方法
    1. エマルションの物性評価方法
    2. エマルションの構造解析
    3. エマルションの経時安定性の評価
  5. 質疑応答

講師

  • 岡本 亨
    コスメスクリプトコンサルティング
    代表

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
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    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

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  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年11月28日〜12月5日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。

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