技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

マイクロ波による加熱の基礎と応用および安全対策

マイクロ波による加熱の基礎と応用および安全対策

オンライン 開催 デモ付き

概要

本セミナーは、マイクロ波の基礎から解説し、マイクロ波エネルギーの安定供給や照射による効果の確認を行うための方法について詳解いたします。

配信期間

  • 2025年11月11日(火) 10時30分2025年11月18日(火) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年11月14日(金) 16時30分

修得知識

  • マイクロ波の基礎
  • 電磁波エネルギーと物質の相互作用
  • 電磁波エネルギーを操作するための基礎知識
  • 電磁波エネルギー安全対策

プログラム

 マイクロ波エネルギーがどのようにして物質を加熱するかについて、電磁気学の基礎用語を整理し、物理的な原理から実際の応用までを解説します。マイクロ波を加熱に利用するにはどのような視点で検討すればよいか、何に注意をすべきかを示すことで、望む加熱形態が達成できるか、達成できたかをご理解いただきます。また、マイクロ波の照射形態による加熱の違いや、各種コンポーネントの役割などを説明します。さらに、安全対策として具体的に何をすればよいかを解説します。
 本セミナーでは微分、積分、ベクトル演算、三角関数、指数関数、複素関数が出てくるが、概念と原理を理解するためのものなので、その場で解く必要はありません。受講していただくことにより、電磁波エネルギーと物質の相互作用や、電磁波エネルギーを操作するための基礎知識、安全対策が習得できます。演示実験は動画にて説明する予定です。

  1. マイクロ波による加熱 (基礎編)
    1. これを「知っている」なら要点はおさえている
    2. 電磁波の性質、マイクロ波の性質
    3. 電界と磁界の関係
    4. 「マクスウエルの式」という考え方
    5. たくさんある単位の整理と対比
  2. マイクロ波による加熱 (実践編)
    1. 回る電子レンジと回らない電子レンジの違い
    2. マイクロ波で加熱できないもの
    3. マイクロ波で加熱してはいけないもの
    4. 金属壁の表面で起こること
    5. お弁当が温まるのはなぜ?
    6. マイクロ波の誤解 (初級編)
  3. 誘電率という物理性質とは
    1. 「電気を通さない物質」とマイクロ波の関係
    2. 2つの誘電率 – 実部と虚部
    3. 進む速度は誘電率、透磁率で変わる
    4. 屈折と吸収と反射
    5. デバイ緩和理論
    6. 誘電損失の原点の式
  4. 導電率という物理性質とは
    1. 「電気を通す物質」とマイクロ波の関係
    2. 導電率と誘電率の違い
    3. ジュール熱と誘電緩和の違い
    4. 通電加熱とIHの違い
  5. 物質定数を測定する
    1. 摂動法による誘電率測定
    2. 反射プローブ法による誘電率測定
    3. 誘電率は温度で変わる
    4. 磁界に対する挙動:透磁率
    5. 電磁波加熱の分類
  6. 電磁界シミュレーション
    1. マイクロ波はどのような形を描くか
    2. 導波管の中の電磁界
    3. 進行波と定在波
    4. 加熱対象を変えたらどのように変わるか
    5. なぜ反射が起こるか
  7. コンポーネント
    1. 加熱のコンポーネント
    2. 測定のコンポーネント
    3. パワーエレクトロニクス技術が向上したら (GaN)
  8. 安全対策
    1. 事故を回避するための知識と認識
    2. 装置に対する注意点
    3. 漏洩に対する注意点
    4. 異常加熱に対する注意点
    5. 「電子レンジの発明のきっかけ」は事故か?
  9. マイクロ波でないと起こらない加熱・反応
    1. プロセスの利便性
    2. 選択加熱、速度向上
    3. 温度分配
    4. 有機合成への利用
    5. ではなぜ効果があるのか
  10. まとめと提言
    1. マイクロ波の誤解 (上級編)
    2. 装置の進歩
    3. 毛細管スケールからプラントスケールまで
    4. 採用するか、採用しないか、その判断は
    5. 解決への近道、遠回り
    • 質疑応答

講師

  • 杉山 順一
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 ナノ材料研究部門
    主任研究員

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

免責事項

デモ機での演示実験の動画がございます。
撮影事情により蛍光灯下で撮影したように画面が瞬く場合がございます。

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

アーカイブ配信セミナー

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年11月11日〜18日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/9/30 TD-NMR (パルスNMR, LF-NMR) による分散性評価および粒子界面特性評価 オンライン
2025/10/1 化学プロセスの評価と熱エネルギー効率の最適化 / プロセスシミュレーションとピンチテクノロジーの活用 オンライン
2025/10/6 化学プロセスにおける設備スケールアップ・各段階のコスト試算と設備投資における採算性分析 オンライン
2025/10/6 Pythonによる化学プロセス計算 オンライン
2025/10/10 スラリー調製及び評価の基礎 オンライン
2025/10/15 パウダー化粧品の処方設計のポイントと粉体物性の機器評価方法 オンライン
2025/10/16 Pythonによる化学プロセス計算 オンライン
2025/10/17 塗料・塗膜における微粒子の挙動と分散状態制御、解析・評価方法 オンライン
2025/10/20 分離工学の基礎、各種技術とシミュレーションによる簡単解析 (蒸留・抽出・吸着・膜分離) オンライン
2025/10/21 メカノケミカルの基礎と応用 オンライン
2025/10/22 パウダー化粧品の処方設計のポイントと粉体物性の機器評価方法 オンライン
2025/10/22 バッチ晶析操作の基礎とスケールアップおよび晶析事例 オンライン
2025/10/22 塗工プロセスにおける乾燥技術の基本、実際とプロセス・条件の最適化、乾燥起因トラブルへの対策 愛知県 会場
2025/10/23 造粒技術の考え方、設計法、スケールアップ、流動解析 オンライン
2025/10/24 金属・セラミックスの焼結技術 オンライン
2025/10/27 粒子径分布の測定法と分級技術 (分級機/分級操作) ノウハウ オンライン
2025/10/27 化学プロセスにおけるスケールアップとコスト・設備投資試算・事業性判断/意思決定 オンライン
2025/10/28 ケモメトリックスの基礎とスペクトル解析への応用 オンライン
2025/10/30 マイクロ波プロセスの基礎と装置開発、産業導入における技術課題・トラブルと対策 オンライン
2025/10/30 メカノケミカルの基礎と応用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/7/14 粉体混合技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/7/14 粉体混合技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/4/14 化学業界30社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/14 化学業界30社〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/2/28 マイクロ波の工業応用 事例集
2024/11/29 ファインケミカル、医薬品の連続生産プロセス
2023/11/30 造粒プロセスの最適化と設計・操作事例集
2023/8/31 分散剤の選定法と効果的な使用法
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2023/4/28 ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析手法
2022/8/2 カーボンニュートラルのためのグリーン燃料と化学品
2022/5/31 分離工学の各単位操作における理論と計算・装置設計法
2020/12/25 フロー合成、連続生産のプロセス設計、条件設定と応用事例
2020/5/29 凍結乾燥工程のバリデーションとスケールアップおよびトラブル対策事例
2019/10/31 粉体の上手な取り扱い方とトラブルシューティング
2018/12/27 押出成形の条件設定とトラブル対策
2017/9/25 乾燥技術の基礎とトラブル対策
2017/5/15 マイクロ波加熱の基礎と産業応用
2016/3/25 初心者のためのPHREEQCによる反応解析入門
2014/2/15 3M〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)