技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

抗体薬物複合体 (ADC) におけるペイロードの生体膜透過メカニズムと細胞内動態評価

抗体薬物複合体 (ADC) におけるペイロードの生体膜透過メカニズムと細胞内動態評価

~ペイロードがリソソーム膜を通過する際の輸送機構、細胞内でのペイロードの挙動、薬物動態への影響~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、ADCの有効性を大きく左右するペイロードの生体膜透過メカニズムと、その治療効果および安全性に関わる薬物動態評価について解説いたします。
また、より有効で安全なADCを設計・開発する上で必要となるペイロードの生体膜透過メカニズム、適切な評価について詳解いたします。

配信期間

  • 2025年8月5日(火) 13時00分2025年8月22日(金) 15時00分

お申し込みの締切日

  • 2025年8月5日(火) 13時00分

プログラム

 抗体薬物複合体 (ADC) は、がん細胞を特異的に認識する抗体と強力な抗がん作用を持つ薬物 (ペイロード) を結合させた次世代のがん治療薬である。がん細胞選択的なペイロードの送達により、副作用の軽減と治療効果の向上が認められる一方、ペイロードの細胞内動態に関する知見は乏しく、その薬効が発揮されるまでの分子制御機構はほとんど不明である。
 本セミナーでは、ADCの有効性を大きく左右するペイロードの生体膜透過メカニズムと、その治療効果および安全性に関わる薬物動態評価に焦点を当て、ペイロードがリソソーム膜を通過する際の輸送機構、さらには細胞内でのペイロードの挙動、そしてそれらがADC全体の薬物動態にどのように影響を与えるかについて解説する。

  1. 抗体薬物複合体 (ADC) とは
    1. 構造と機能
    2. リンカーの種類と特性
    3. ペイロードの種類
    4. 次世代型ADC
  2. ADCの体内動態
    1. 血中ADC動態とその変動要因
    2. 細胞内ADC動態
    3. リンカーによるペイロードの細胞内動態制御
  3. ペイロードの生体膜透過機構
    1. 単純拡散と能動輸送の基礎
    2. ペイロードの生体膜透過で考慮すべき点
    3. 創薬設計におけるルールオブファイブ
    4. ペイロードの輸送に関与するトランスポーター
  4. トラスツズマブ エムタンシン (T-DM1) について
    1. T-DM1の構造と機能
    2. リソソームトランスポーターSLC46A3の機能
    3. T-DM1の薬効発現におけるSLC46A3の役割
    4. 薬物相互作用
  5. ペイロードの輸送に関与するリソソームトランスポーターの評価方法
    1. リソソームトランスポーターの種類と特性
    2. リソソームトランスポーターの細胞膜への局在化
    3. 蛍光化合物を用いたSLC46A3の輸送機能評価法
    4. 各種ペイロードとSLC46A3の相互作用の評価
    5. SLC46A3欠損細胞を用いたT-DM1の薬効評価
    • 質疑応答

講師

  • 井上 勝央
    東京薬科大学 薬学部 薬物動態制御学教室
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 19,000円 (税別) / 20,900円 (税込)

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • アーカイブ配信の視聴期間は2025年8月5日〜22日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/16 PV領域におけるQMSの本質と役割、導入・運用管理のポイント オンライン
2025/6/16 GMP工場の設備設計および維持管理のポイント オンライン
2025/6/16 開発候補品の想定薬価検討と有効な薬価申請資料作成・交渉戦略のポイント オンライン
2025/6/16 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) の基礎と注意点 (Q&A) オンライン
2025/6/16 塩野義製薬株式会社の「Healthcare as a Service」戦略と具体事例 東京都 会場・オンライン
2025/6/17 試験検査室管理の実務ポイントと査察対応 オンライン
2025/6/17 バイオ医薬品における分析法バリデーション オンライン
2025/6/17 臨床開発をスムーズに進めるためのTarget Product Profile (TPP) の作成とPMDAとの交渉ポイント オンライン
2025/6/18 医薬品開発における安定性試験の実施計画と有効期間の設定、データの取り方、まとめ方 オンライン
2025/6/18 医薬品QA業務 実務講座 オンライン
2025/6/18 次世代のADC (抗体薬物複合体) の市場動向/知財の現状および位置選択的抗体修飾・安定リンカー技術 オンライン
2025/6/18 インドの医薬品産業の最新規制と知的財産制度 オンライン
2025/6/18 ゼロから理解したい人のためのCMC安定性試験レギュレーション オンライン
2025/6/18 ICH-E6 (R3) に対応したQMS構築とQbD・品質許容限界設定の考え方・逸脱対応 オンライン
2025/6/18 臨床開発をスムーズに進めるためのTarget Product Profile (TPP) の作成とPMDAとの交渉ポイント オンライン
2025/6/19 見落としやすい滅菌バリデーションの留意点 (バリデーションの深堀) とバイオバーデン測定等バリデーションの留意点 オンライン
2025/6/19 HPLC (高速液体クロマトグラフィー) 入門と使用時の留意点及びトラブルシューティング オンライン
2025/6/19 GMP超入門 オンライン
2025/6/19 GMP監査・無通告査察実施時の対応ポイントとQA・QCの各対応 オンライン
2025/6/19 ゼロから理解したい人のためのCMC安定性試験レギュレーション オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (製本版+ebook版)
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2020/12/24 バイオ医薬品 (抗体医薬品) CTD-CMC記載の要点
2020/6/30 米国での体外診断用医薬品の開発/審査対応 実務集
2020/4/27 各国要求及び治験環境と現地の実情
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装