技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

欧州医療機器規則MDR (臨床評価編)

欧州医療機器規則MDR (臨床評価編)

~世界一厳しい医療機器規制要件に対応するためには~
オンライン 開催

関連するセミナーとの同時申し込みで特別割引にて受講いただけます。

概要

本セミナーでは、MDR完全施行に伴い、医療機器企業が準備しなければならない事項を分かりやすく解説いたします。
MDR の基礎、MDR対応の問題点とリスク、MDDとMDRの違い、MDR対応のための要点を解説いたします。

開催日

  • 2024年11月6日(水) 10時00分 16時00分

修得知識

  • MDRに求められる臨床評価の管理方法
  • 臨床評価の基礎
  • MEDDEVの基礎
  • MEDDEV 2.7/1Rev.4に沿った臨床評価報告書の作成方法
  • 臨床データの収集及び分析方法

プログラム

 MDR (Medical Device Regulation:欧州医療機器規則) は2021年5月26日から完全施行されました。日本の企業はMDRの全貌を適切に理解していないと思われ、対応が後手に回っていると思われます。
 MDRは、FDAや日本の規制要件、および医薬品の規制要件などを参考に構築されており、いわば世界一厳しい医療機器規制要件となりました。とりわけ、MDRでは臨床評価要求事項 (臨床的な安全評価・有効性評価) が厳格化されました。
 臨床評価はMDD (Annex X) でも要求されていましたが、MDRにおいても臨床評価を実施し、臨床評価報告書を作成する必要があります。臨床評価は機器クラスや新規性とは関係なく、全ての機器に必要であり、日本の要求と異なることの1つです。実施のための詳細は臨床評価ガイダンス (MEDDEV 2.7/1 revision 4) に記載されています。
 MDRの臨床評価では、ガイダンスの内容の大項目の一部を含めた上で、さらに要件の追加および変更を行っています。臨床データと臨床評価報告書 (CER) は精査し、また、これらを繰り返し更新することも要求されます。
 製造業者は、MDR Article 61およびAnnex XIVにPart A (臨床評価関連のAnnex) に基づいて臨床評価と市販後臨床フォローアップ (PMCF) を実施しなければなりません。製造業者は臨床評価レベルの適切性について正当化することが求められます。

 臨床評価は下記に基づく必要があります。

  • 科学的文献 (Scientific Literature)
  • 臨床試験 (Clinical Investigation)
  • 他のオプションとなる治療法の考慮 (Other treatment)

 当然のことながら、認証機関の審査する技術資料の1つとして臨床評価が含まれます。
 MDRではMDDにはなかった臨床評価コンサルテーションが導入され、リスクの高い医療機器について、臨床評価の審査に行政当局が介入することになりました。それに伴い、臨床試験実施可否判断基準も厳格化されました。
 MDRにおいてはリスクの高い医療機器は、臨床試験が原則的に必須です。リスクの高い医療機器は、他社の医療機器との同等性を示す場合、その医療機器の技術文書へのフルアクセスの契約があることが条件となりますが、事実上は難しいでしょう。
 埋め込み機器およびクラスIII機器の場合は、安全性と臨床性能のサマリー (SSCP:Summary of Safety and Clinical Performance) の作成が求められます。臨床評価は市販後調査 (Post-Market Surveillance) および市販後臨床フォローアップ (Post-Market Clinical Follow-up) とも関連します。市販後監視で集めた情報によって臨床評価を更新することも忘れてはなりません。PMCFのより詳細な考察や、定期的な安全性アップデート報告書 (クラスIIa以上の機器) の提出が求められます。
 本セミナーでは、日米欧の医療機器規制要件を熟知した講師が、欧州医療機器規則における臨床評価に関して分かりやすく解説を行います。

  1. 臨床評価とは
    • なぜ、臨床評価が重要か?
    • なぜ、継続的な臨床評価が必要か?
    • 臨床評価とは?
    • 臨床評価の実施時期
  2. 用語の定義
    • 用語の定義
  3. MDRにおける臨床評価に関する要求事項
    • MDRの構成
    • 第6章 臨床評価および臨床試験 (Article 61〜82)
    • MDRのAnnex (附属書)
    • MDRにおける臨床評価の要求
    • MDRにおける臨床評価の実施
    • 臨床評価に関するMDCG非拘束ガイダンス
    • MEDDEV2.7/1 臨床評価 Rev.4における臨床評価の流れ
    • MDRにおける臨床評価の流れ
    • 市販前臨床評価
    • 市販後臨床評価 (PMS・PMCF)
  4. 臨床評価の実施に関する要求事項の詳細
    • a. MDR本文、Annex XIV、MEDDEV 2.7/1の関係
      • MDR本文、Annex XIV、MEDDEV の関係
      • 臨床評価の実施に関する要求事項 (サマリ)
      • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ (サマリ)
      • MDRにおける臨床評価の流れ (再掲)
      • MEDDEV2.7/1 Rev.4
      • MEDDEV2.7/1 Rev.4 (目次)
    • b. 臨床評価の実施に関する要求事項の詳細
      • 臨床評価の担当者に関する要求事項
      • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
      • 当該機器との同等性を実証できる機器とは?
      • 当該機器との同等性を実証できる機器とは? – 技術的特性
      • 当該機器との同等性を実証できる機器とは? – 生物学的特性
      • 当該機器との同等性を実証できる機器とは? – 臨床的特性
      • 同等性評価のための比較テーブル (MDCG 2020-5)
      • 臨床評価の実施に関する要求事項
      • MDRにおける臨床評価の流れ
      • 臨床評価計画書
      • 臨床評価・臨床試験前の相談
      • MDRにおける臨床評価の流れ
      • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
      • 2種類の臨床データ
    • 8. 関連データの特定 (第1段階)
      • 8.1 製造業者が収集し、保持するデータ
      • 8.2 文献から収集したデータ
        • MDRにおける臨床評価の流れ
        • 臨床評価 (Article 61) 要求事項サマリ
        • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
    • 9. 関連データの評価 (第2段階)
      • 9.1 全般的な留意事項
      • 9.2 評価計画
      • 9.3 評価の実施
        • MDRにおける臨床評価の流れ
        • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
    • 10. 臨床データの解析 (第3段階)
      • 10.1 全般的な留意事項
      • 10.2 特定の留意事項
      • 10.3 臨床データに基づく適合性の立証が適切とみなされない場合
        • MDRにおける臨床評価の流れ
        • 臨床評価 (Article 61) 要求事項サマリ
        • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
    • 11. 臨床評価報告書 (CER、第4段階)
      • MDRにおける臨床評価の流れ
      • 臨床評価 (Article 61) 要求事項サマリ
      • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
    • 11. 臨床評価報告書 (CER、第4段階)
      • MDRにおける臨床評価の流れ
      • Section 1 市販後監視市販後監視計画 (Article 84)
      • Annex III 市販後監視に関する技術文書
      • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
      • MDRにおける臨床評価の流れ
      • Section 1 市販後監視市販後監視報告書 (Article 85)
      • Section 1 市販後監視定期的安全性最新報告 (Article 86)
  5. 臨床試験に関する要求事項
    • 臨床試験に関する要求事項
    • 医療目的がない製品に関する要求事項
  6. 臨床評価報告書
    • MDRに基づく臨床評価報告書 (CER) を作成する際に考慮すべき7つの重要なポイント
      • 1. Indications 適応
      • 2. 文献検索
      • 3. 臨床試験
      • 4. 有効期限
      • 5. 一般的安全性・性能要件 (GSPR) 対必須要件 (ER)
      • 6. 最先端技術
      • 7. ベネフィット/リスクの結論
  7. 逐条解説
    • a. MDR 第61条
      • 臨床評価 (Article 61)
    • b. Annex XIV
      • Annex XIV 臨床評価および市販後の臨床フォローアップ
    • c. MEDDEV 2.7/1 Rev.4
      • 6. 臨床評価の一般指針
        • 6.1 臨床評価とは
        • 6.2 臨床評価の実施時期と重要性
        • 6.3 臨床評価の実施方法
        • 6.4 臨床評価の担当者
      • 7. 臨床評価の適用範囲の定義 (第0段階)
      • 8. 関連データの特定 (第1段階)
        • 8.1 製造業者が収集し、保持するデータ
        • 8.2 文献から収集したデータ
      • 9. 関連データの評価 (第2段階)
        • 9.1 全般的な留意事項
        • 9.2 評価計画
        • 9.3 評価の実施
          • 9.3.1 方法論的品質および科学的妥当性の評価方法
          • 9.3.2 臨床評価で使用するデータセットの関連性の判断方法
          • 9.3.3 各データの寄与度、重み付け方法
      • 10. 臨床データの解析 (第3段階)
        • 10.1 全般的な留意事項
        • 10.2 特定の留意事項
        • 10.3 臨床データに基づく適合性の立証が適切とみなされない場合
      • 11. 臨床評価報告書 (CER、第4段階)

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

2日間コースのお申込み

セット対象セミナー

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/23 体外診断薬の海外市場を踏まえたマーケティング戦略策定 オンライン
2024/12/27 設計・開発担当者向けの承認認証申請書作成のポイント オンライン
2024/12/27 臨床試験を行う上で知っておくべき統計的知識 オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/8 ガンマ線、電子線滅菌の特徴と使い分け、並びに滅菌バリデーション、承認申請時の留意点 オンライン
2025/1/13 体外診断薬の海外市場を踏まえたマーケティング戦略策定 オンライン
2025/1/14 医療機器プログラムにおける該当性判断のポイントと事業化への留意点 オンライン
2025/1/16 滅菌、無菌性保証関連のPMDA回収情報分析およびQMS等外部立入り審査時の注意点 オンライン
2025/1/22 医療機器の日欧米市販後安全対策と不具合報告・添付文書の作成方法 オンライン
2025/1/22 無菌医薬品の滅菌選択順位の考え方と無菌性保証における無菌試験の限界、並びにパラメトリックリリースの推奨 オンライン
2025/1/23 医療機器QMSで有効な統計的手法とサンプルサイズ決定 オンライン
2025/1/23 ISO11607 滅菌医療機器の包装に関する法的要求事項解説 オンライン
2025/1/24 グローバルPV体制・維持管理におけるEU GVP Module要求対応とEMA査察、その後のQMS実装 オンライン
2025/1/24 医療機器ソフトウェア、遺伝子関連技術などの従来と異なる特徴を持つ医療機器の保険収載・戦略上の重要ポイント オンライン
2025/1/27 体外診断用医薬品の保険申請戦略と申請書の書き方 オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間) オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間) オンライン
2025/1/27 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Aコース: 製造・品質試験/分析編) オンライン
2025/1/27 医療機器の開発・事業化を成功に導くための実務秘訣 オンライン

関連する出版物