技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

GMP監査の手順・確認ポイント・監査スキル向上と過去の指摘事例をふまえた被監査シミュレーションの進め方

GMP監査の手順・確認ポイント・監査スキル向上と過去の指摘事例をふまえた被監査シミュレーションの進め方

~無通告査察に備えて、GMPの過去の問題事例から学ぶ~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、GMP監査について取り上げ、リスクに的を絞った監査項目の設定ポイントや監査先の偽造を見つけるノウハウについて解説いたします。

開催日

  • 2022年9月30日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 医薬品の監査の一般的な知識
  • 監査の手順
  • 監査員として業務を遂行する力
  • 監査において確認すべきリスク項目
  • 監査におけるコミュニケーション力
  • 監査員として人として備えておくべき資質
  • 無通告査察
  • PMDAの査察

プログラム

 今、PMDAと県による無通告査察が大幅に増えています。新任の監麻課課長も無通告査察に力を注ぐと断言されています。問題のある製造所には少なくとも1回/年入る考えのようです。PMDAは無通告査察マニュアルと作成し、都道府県と共有化しているようです。そこには、指摘ポイントが書かれているはずです。しかし、公開予定はありません。PMDAは査察で指摘した事項で他の製造所についても実施して欲しい項目は発表するとのことで先日1件紹介されました。
 今私たちにできることは、PMDAが講習会や改善命令で出した指摘事項を”過去問“として捉えてその対応行うことです。
 かつ被監査マニュアルを作成しシミュレーションを行い、説明の練習と質疑応答訓練を重ねることが重要になります。いかに見せるかも大きな要素になります。髪型や服装で人の評価は変わるのと同じです。それはまさにGMPでは5Sになります。
 それとGMPの不備/不正と承認書との齟齬対応を行うことです。監査する立場からすると、PMDAや県が見つける前に見つけ対応を図ることになります。これまでの査察から脱却を図りリスクを発見できる査察を行うことが求められています。
 委託先の不備は製販の責任です。委託先のGMP不備/不正、承認書との齟齬などにより、製品回収、製造所への行政処分/改善命令が生じ、欠品のリスクも生じています。委託先の監査を行っていたはずです。しかし、一番大切なリスク (健康被害、製品回収、GMP不備など) についての確認が足らなかったからです。本セミナーではリスク面の確認について主に説明します。
 本セミナーでは、一般的な監査のやりかただけでなく、限られた時間内でのリスクに的を絞った監査項目の解説も行います。偽造を見つけるノウハウについても紹介します。監査に時間とコストをかけているが、製品回収など品質問題が減らないのは、リスクに基づいた監査をしていないからかもしれません。監査では相手先とのコミュニケーションも重要になります。そこで求められることは、知識だけでなく、人として備えておくべき資質についても説明します。
 範囲が広く、読んでいただければご理解いただけるところは紹介に留め、実際の事例を通りて学んでいただけるようにします。事前にご質問いただければ、セミナー中に回答させていただきます。

  1. 当局のGMP査察で問題があった時のリスク
    1. GMP不備を指摘され製品回収、行政処分、改善命令
    2. 新製品の承認遅れ
    3. 委託先の管理不備で製販/販売会社の責任
  2. 無通告査察の実際の事例とその対応
    1. 無通告査察の背景
    2. 無通告査察の通知
    3. 無通告査察の実態 (改竄/隠蔽/齟齬)
    4. 無通告査察の指摘事項
  3. 無通告査察に備えて
    1. 過去問対策
    2. 被監査マニュアル作成
    3. シミュレーションによる練習
    4. リモート査察で心がけたいこと
  4. 他社の失敗事例からの学び (具体的な過去問対策)
    1. 山本化学工業
    2. 松浦薬業
    3. 協和発酵バイオ
    4. 当局の“忸怩たる”思い
    5. 日医工の約100製品の回収
    6. 小林化工の問題点
    7. 長生堂製薬
    8. 松田薬品工業
    9. 新日本製薬
    10. 共和薬品製薬 など
  5. PMDAの査察等で製品回収につながった事例
    1. 韓国原薬2製造所
    2. 水虫薬の回収と指摘事項
    3. PMDAの製品回収事例からPMDAのGMP指摘と思われる事例
    4. NDMA (発がん性) による回収
    5. ドーピング薬コンタミによる回収
    6. 環境モニタリング試験の不備による製品自主回収が拡大
    7. PMDAの指摘事項を対応する仕組み作り
  6. GMP監査の必要性
    1. 医薬品は原料 /資材の品質に左右される
    2. 委託先の品質保証
    3. 自社工場の品質保証
  7. 実際のGMP監査項目 (リスクマネジメントの観点も含め)
    1. 文書管理
      • 文書配布 (現場の文書との版No.確認)
      • 現場でのコピー防止
      • SOPの定期的な見直し
    2. 衛生管理
      • 手指の怪我の確認方法/頻度/記録
    3. 保管倉庫管理
      • サンプリング室の管理
      • 不適ロットの管理
      • 1製品 /1パレット
      • 温度マッピング
    4. 製造管理
      • 製造支援設備の監査事項 (空調,用水システムなど)
      • キャリブレーション漏れの確認
      • クロスコンタミ防止の確認
      • 洗浄バリデーションの確認
      • 計量/仕込みのダブルチェック
      • 実際の逸脱件数
      • 防虫/毛髪対策
      • 服装の確認
      • 製造ラインにあるサインの無い製造指示書
    5. 試験検査室管理
      • 試験室のOOSの運用
      • 換算仕込み原料の確認
      • 試験室の標準品管理 (トレーサビリティ)
      • 試験者の認定SOP
    6. 包装・表示
      • 表示資材の計数管理
      • ラインでの全数保証システム
      • 表示物の校了確認
  8. GMP監査技法/相手を知る
    1. ISO9001的査察;ドキュメントと実際の整合性&トレーサビィティ
    2. レビューの着眼点
      • プラントツアーから詳細へ
      • 記録のトレーサビリティ&生データ確認へ
      • 逸脱/OOS/CAPAの対応確認
    3. 聞き取り調査技法;製品回収時の実際の調査事例
    4. 各工程でのGMPレベルの指標となる質問
  9. PMDA /県の査察
    1. GMP適合性調査
    2. 製造販売業更新 (GQP) 査察
    3. 準備と当日の体制
    4. GMP不備による製品回収事例での指摘された問題点
      • 製造販売承認書との不一致
      • GMP不備 (他社のGMP適合性調査不備が既存品に影響)
      • 原料の使用期限管理不備
      • OOT管理に不備があったと想定される事例 など
  10. FDAの指摘事項 (DI指摘含め)
    1. 準備と当日の体制
    2. 査察官の過去の査察の指摘事項確認
    3. システム査察の目的
    4. 要求されるドキュメント類
    5. ラップアップミーティングでの対応
    6. フォーム483への対応
    7. 最近のFDAのWarning Letter事例 (日本の製造所含む)
    8. データインテグリティ
    9. 武田薬品工業
  11. 偽造を見つけるための査察 (PMDAが行うと想像される項目)
    1. 逸脱/OOS/苦情などの事例を深堀する
    2. 日付に注目する
    3. サイン日の出社を確認する
    4. 紙の白さに注目する
    5. 収率に注目する
    6. 受け入れ試験から出荷までの製造工程を一貫して記録を見る
    7. 作業者に個別ヒアリングを行う/オープンな質問をする
    8. プラントツアー時に現場の記録等を確認する
    9. 倉庫の原料を確認する
    10. 倉庫の入荷ログ (リスト) を確認する。
    11. 生データを確認する
    12. サンプリングではなく全てのロットを確認する
    13. ゴミ箱を確認する
    14. 偽造/改竄できない仕組みになっているか
    15. 製造販売承認書とSOPの齟齬を確認する
    16. 現場での承認書齟齬確認 など
  12. 具体的な監査時のやりとり
    1. 逸脱
    2. OOS
    3. 承認書齟齬 など
  13. PMDA等の査察時の指摘事項
    1. 大阪府
    2. 兵庫県
    3. 関西医薬品協会 (逸脱事例)
    4. PMDA
    5. PMDAの指摘事項紹介
  14. 被監査マニュアル紹介
  15. FDAのリモート査察のガイドライン
  16. データインテグリティ (DI) の視点の監査
    1. PIC/SDIガイダンス
    2. CSV&ERES
    3. QCのDI
  17. PIC/SGMPガイダンスの査察時のレジメ
  18. 承認書との齟齬対応
    1. レギュレーションを知る 齟齬による製品回収を知る
    2. 齟齬のチェック方法
    3. 歯止め
  19. 自製造所&委託先でのSOP違反を防ぐために直ぐ行う事
    1. 不正を絶対しない
    2. SOP違反を具体的な事例から理解する
    3. 出してもらう&処罰しない
    4. その後のSOP違反は犯罪行為として処罰対象と宣言し実践する
  20. 人が創る品質&Quality Culture

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/23 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン
2024/12/23 承認申請パッケージにおける海外データ利用と開発戦略 オンライン
2024/12/23 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2024/12/23 承認申請にむけた個別症例安全性報告 (ICSR) の取り扱いと評価 オンライン
2024/12/24 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2024/12/24 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2024/12/24 核酸医薬品の品質管理および分析・評価のポイント オンライン
2024/12/24 体外診断用医薬品における承認申請書作成ノウハウおよびPMDA相談のポイント オンライン
2024/12/25 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2024/12/26 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/27 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2025/1/6 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価