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CO2の分離・回収技術とコスト構造・計算法

CO2の分離・回収技術とコスト構造・計算法

オンライン 開催

開催日

  • 2022年3月3日(木) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • CCUSに直接・間接的に関わる企業の企画部門、R&D部門
  • CCUS技術の開発動向に関心のある方
  • カーボンニュートラルに向けた事業化を検討中の企業の方
  • SDGs、サーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル事業に携わる方
  • 地球温暖化対策における二酸化炭素回収技術に興味のある方
  • 高分子分離膜材料に関心のある方
  • 高分子ハイブリッド材料を用いた分離材料に興味のある方
  • 高分子機能材料の研究開発者
  • 環境事業に携わる研究開発者および企画担当者
  • 新規事業探索に携わる研究開発者および企画担当者
  • 様々なCO2含有排ガスに対するカーボンニュートラルへの取り組みを検討されている企業の方

修得知識

  • CCUSのコスト原価の構造と相場観
  • CO2削減のポテンシャル
  • 火力発電所におけるCO2回収技術の開発動向
  • CO2回収後も高効率を発揮できるCO2回収型クローズドIGCCの開発状況
  • 高分子材料による膜分離技術の基礎知識
  • 高分子材料、高分子ハイブリッド材料を用いた分離膜の研究開発動向
  • 高分子分離膜の実用化に向けた取り組み
  • 高分子分離膜による二酸化炭素回収貯留 (CCS) あるいは有効利用技術 (CCUS) 技術
  • 製造プロセスや燃焼排ガスなど、様々な排ガスを対象としたCO2削減方法
  • カーボンニュートラルの必要性と取り組みに向けた知識

プログラム

第1部 CCUSのコストにおける分離回収技術の影響

(2022年3月3日 10:00〜11:30)

 CCUSは直接的あるいは間接的にサービスや製品コストに反映され、利用者はCCUSのコストだけを意識する機会は少ない。化石燃料は安価に手に入る天然資源であり、原価においてCCUSはすぐには競争にならない。したがって、何らかのインセンティブやカーボンプライシングのような相対価格の調整等が必要となる。
 本講座では、コスト構造と削減の可能性について包括的に説明する。

  1. はじめに
    1. コストの発生と負担先
  2. CO2分離回収コスト
    1. 分離回収方法の類別化とコスト構造および目標値
    2. 経験曲線によるコストダウン
    3. 輸送・地下貯留・モニタリングのコスト
    4. コストの具体的な算定例
  3. 水素のコスト
    1. CCUに必要な水素量
    2. 輸入水素、国産水素の試算例
  4. 合成メタンのコスト
    1. 国内再エネ電解水素による合成メタン
    2. 分離回収コストのCCU製品への影響
    • 質疑応答

第2部 CO2回収型クローズドIGCCの開発状況

(2022年3月3日 12:10〜13:40)

 地球温暖化対策として「2050年カーボンニュートラル」に向けてCO2回収貯留・有効利用 (CCUS) の検討が進められている。
 本講演では、大量排出源の一つとされる火力発電所から排出されるCO2を回収する技術の開発動向を紹介するとともに、これまで、発電所でCO2を回収する際の課題とされてきた回収動力による発電効率の低下に対し、CO2回収後も高い発電効率が期待されるCO2回収型クローズドIGCCの開発状況を報告する。

  1. CO2回収型火力発電技術の開発動向
  2. クローズドIGCC技術の概要
  3. O2/CO2ガス化技術
  4. 乾式ガス精製技術
  5. 実用化に向けた全体システム等の検
    • 質疑応答

第3部 高分子ハイブリッド材料によるCO2分離回収

(2022年3月3日 13:50〜15:20)

 2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向け、温室効果ガスであるCO2の回収および有効利用がますます重要な取り組みになります。
 本講座では、CO2削減に貢献するCCSまたはCCUに共通するCO2回収技術としての高分子膜分離技術について解説する。特に、近年の研究対象のひとつである高分子ハイブリッド材料の特長や研究動向、さらには実用化において重要な実ガスに含まれる少量成分の影響について解説する。

  1. はじめに
    1. 地球温暖化
    2. 地球温暖化対策
    3. 二酸化炭素回収貯留技術 (CCS) 、有効利用技術 (CCU)
    4. 二酸化炭素回収技術
    5. 高分子膜分離技術
    6. 高分子膜分離材料に求められる特性と課題
  2. 高分子ハイブリッド材料
    1. 高分子ハイブリッド材料の特長
    2. 高分子ハイブリッド材料の課題
    3. 高分子ハイブリッド材料の作製
    4. 高分子ハイブリッド材料の構造観察
    5. 高分子ハイブリッド材料の単ガスの気体透過・分離性能
    6. 高分子ハイブリッド材料の気体透過機構
    7. 高分子ハイブリッド材料の実ガスに含まれる少量成分の影響 (水蒸気)
    8. 高分子ハイブリッド材料の実ガスに含まれる少量成分の影響 (酸性ガス)
  3. まとめと展望
    • 質疑応答

第4部 二酸化炭素分離回収技術の現状と展望

(2022年3月3日 15:30〜17:00)

 2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、様々な取り組みが国・民間を問わず急速に進められている状況にある。その中で、CO2を含む排ガスからCO2だけを分離回収する本技術に対して期待が高まっている。
 本講演では、排ガス中のCO2を分離回収して地中に隔離する技術:CCSだけでなく、CO2を資源として捉え、CO2を有効活用する:CCUの技術について、東芝の取り組みを紹介しながら現状について解説する。また、CO2分離回収技術の導入に向けた一助となるように今後の展望を述べる。

  1. 地球温暖化とCCUS
  2. CCUS技術概要
  3. 東芝のCCUSプロジェクト紹介
  4. 国内外におけるCCUSの動向
    • 質疑応答

講師

  • 中垣 隆雄
    早稲田大学 創造理工学部 総合機械工学科
    教授
  • 沖 裕壮
    電力中央研究所 エネルギートランスフォーメーション本部 プラントシステム部門
    上席研究員
  • 兼橋 真二
    東京農工大学 大学院 工学研究院 応用化学部門
    准教授
  • 宇田津 満
    東芝エネルギーシステムズ株式会社 パワーシステム事業部 ヒートサイクル計画・技術部
    スペシャリスト

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
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  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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