技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

腸内細菌叢 (腸内フローラ) の基礎知識および研究開発への応用

腸内細菌叢 (腸内フローラ) の基礎知識および研究開発への応用

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、腸内細菌について基礎から解説し、腸内細菌の研究を支えるサンプル採取、データの取り方、解釈の仕方、腸内細菌と疾患の関わり、研究の最近知見を紹介いたします。

開催日

  • 2021年12月3日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 健康の維持増進における腸内フローラの効果的な制御法
  • プロバイオティクス、プレバイオティクスの潜在的な機能性に関する情報
  • 腸内フローラと腸内環境との相互作用
  • 臨床領域における腸内フローラ異常と疾患との特異的な関係
  • 新たなプロバイオティクスやプレバイオティクス、シンバイオティクス製品開発のための戦略

プログラム

 近年、我々の腸内に共生している腸内菌叢が我々の健康に密接にかかわっていることが分かってきた。分子微生物学的な解析方法の発展は、複雑多様な微生物生態系である腸内菌叢の構造や機能の理解を進めている。腸内フローラには驚くほどの恒常性維持能力が備わっているが、一端これが破たんすると、宿主の健康に悪影響を及ぼす。
 本セミナーではまず、基本的な腸内フローラ構造の概要を説明し、これが破たんすることによって誘導される疾患について、その作用メカニズムを含めて解説する。その中でも最も大きな要因と考えられる栄養、特に複合炭水化物の役割を概説する。さらに、プロバイオティクス、プレバイオティクスおよびシンバイオティクスの保健作用について多くの臨床研究報告を参照しながら、腸内フローラやプロ (プレ、シン) バイオティクスの基礎・応用研究の現状と問題点、およびその解決策について解説する。
 最後に、新規なプロバイオティクス菌の発掘と有効な研究・開発のポイントとなる様々な因子やマーカーを提示する。以上のポイントについて、聴講される方々の系統的な理解を意図した説明を心がける所存です。

  1. 腸内細菌叢の基本的理解
    1. 腸内フローラとは ⇒ microbiota, microbiome
    2. 腸内細菌叢の構造解析法:培養法から分子生物学的手法、マルチオミクス研究
    3. 世界に広がった腸内細菌叢解析
    4. Agingと腸内細菌叢:周産期から始まる腸内フローラ形成
  2. 腸内細菌叢と疾患との関わり
    1. 腸内細菌叢の恒常性:colonization resistanceとは
    2. 腸内細菌叢の異常
      • 疾患誘導
        • 肥満
        • 腸管疾患
        • 自己免疫疾患
        • アレルギー
        • がん
        • 精神・神経疾患 など
    3. 代謝性内毒素血症とは:Bacterial translocation
  3. 腸内細菌叢の制御による疾患予防や治療補助の可能性
    1. 食事 (栄養) :特に食物繊維 (MACs: Microbiota Accesible Carbohydrates) の重要性
    2. 便微生物移植 (fecal microbiota transplantation) :下痢症から多様な疾患への適用拡大
  4. プロバイオティクス、プレバイオティクス、シンバイオティクス
    1. プロバイオティクスの定義
    2. プロバイオティクスの要件
      • 安全性、保健作用を裏付ける確固たる科学的証拠、明解な作用メカニズム
      • 腸内代謝、免疫・生体防御の促進など
    3. プレバイオティクス
      • オリゴ糖
      • 食物繊維
      • レジスタントスターチ
      • FODMAP
    4. シンバイオティクス:様々な臨床領域での有効性
  5. 新規な内在性腸内細菌の可能性
    1. 腸内にはまだまだ潜在的な機能を有する多くの未知菌が存在する。
    2. 特徴的な性質をマーカーとした未知菌の新規な分離:集密培養
    3. 特徴的な性質
      • 接着性
      • 腸内定着
      • 免疫賦活 (調節)
      • 薬物代謝 など
    4. in vivoにおける効果検証と作用メカニズムの解明
    5. 安全性の検証

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/26 化学物質を扱う研究所における法規制に準拠した「薬品管理」の進め方 オンライン
2024/4/26 製造員、試験検査員、品質保証員のGMP教育訓練と実効性評価 オンライン
2024/4/26 製品品質照査の活用による製造工程、原料・資材及び製品規格の妥当性検証 オンライン
2024/4/26 GMP監査と当局査察・無通告査察対応セミナー オンライン
2024/4/26 改正GMPに対応した製品品質照査とCAPAの具体的進め方 オンライン
2024/4/26 中東主要国の薬事規制比較と現地対応手法 オンライン
2024/4/26 ICH M7ガイドラインに則ったニトロソアミン類不純物の評価・管理に関する最新動向と当局の考え方 オンライン
2024/4/30 医薬品・バイオ技術のライセンスと研究提携における「経済条件」 の決め方及びリスク対策 オンライン
2024/4/30 新規モダリティにおける特許の現状および特許戦略 オンライン
2024/5/1 安定性試験実施の留意事項と安定性試験結果の統計解析/安定性予測・評価方法および有効期間の設定 オンライン
2024/5/1 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2024/5/7 GMP査察の指摘事項をふまえたQA・バリデーションの考え方と対応/回答時の留意点 オンライン
2024/5/7 医薬品開発における事業性評価・ポートフォリオ分析と意思決定手法 オンライン
2024/5/7 安全性定期報告書等の作成にむけた安全性集積データの見方・評価と文章作成のコツ オンライン
2024/5/7 非GLP試験の書面調査と過剰に陥らない効率的な信頼性確保の基準 オンライン
2024/5/8 国内外査察指摘をふまえたGMP記録の残し方・管理と逸脱・OOS・OOT発生時の対応 (処理手順/フロー/線引き) オンライン
2024/5/8 化学プロセスのコスト削減 オンライン
2024/5/8 リアルワールドデータ (RWD) を活用するための薬剤疫学基礎セミナー オンライン
2024/5/8 中東主要国の薬事規制比較と現地対応手法 オンライン
2024/5/8 フロー合成・連続生産・マイクロリアクター/スケールアップコース (2日間) オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/10/20 食品賞味期限設定における商品別事例と官能評価対応ノウハウ
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/11/21 食品添加物 (CD-ROM版)
2022/11/21 食品添加物
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)