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粒子分散液活用のための総合知識

粒子分散液活用のための総合知識

~塗布・塗工プロセスへの粒子分散液適用における注意事項と不具合対策を配合設計面から読み解く~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、微粒子分散の基本的な考え方から、理論による理解、分散剤の使いこなし、溶剤系・水性系における配合設計・豊富な事例まで解説いたします。

開催日

  • 2021年11月29日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 微粒子・粉体を扱う技術者、開発者、研究者
    • 医薬品
    • 食品
    • 化粧品
    • セラミックス
    • 印刷 (インク・塗料・トナー)
    • 肥料
    • 化学原料
    • 電子材料
    • 金属材料
    • 電池材料
    • 粉末治金 など
  • 微粒子・粉体を扱う入門者、初心者、これから粉体を扱う方
  • 微粒子・粉体で課題を抱えている方

修得知識

  • 粒子分散液の安定性に影響する因子
  • 粒子分散液に含まれる可能性のある添加物
  • 不具合現象を回避するための留意点

プログラム

 粒子分散液は多方面で利用されているが、分散液そのものが最終製品ではなく、何かに塗布・塗工され、場合によっては焼成もしくは焼付硬化されて、最終的に機能を発現することがほとんどである。その間、粒子分散液には、バインダー樹脂や硬化剤、別の粒子分散液を混合、溶剤で希釈、貯蔵、乾燥、加熱など様々な操作 (分散液に対する刺激) が負荷され、それに伴って、増粘、凝集、沈降、分散度低下などの不具合現象が発生する。
 本講では、粒子分散液を使用する立場の技術者のために、粒子分散液配合を設計する際の基本的な考え方と配合中に含まれる (可能性のある) 成分について説明し、上述の操作で何故不具合が生じるのか、生じさせないためにはどのような点に注意すればよいのか平易に解説する。

  1. 粒子分散液配合の設計に際しての基本的な考え方
    1. ブレークダウン法とビュルドアップ法
    2. 一次粒子の形状と大きさ
    3. 粒子分散の単位過程 (濡れ、機械的解砕、分散安定化)
    4. 良い濡れを実現するための考え方 (濡らす物と濡らされる物の表面張力)
    5. 良い分散安定性を実現するための考え方
      1. 分散の「安定化 (斥力の発生) 」と「不安定性の低減 (引力の低減) 」は異なる
      2. 静電斥力による分散安定化の限界
      3. 高分子吸着による分散安定化
    6. 溶剤の選び方
      1. 溶かす力の制御因子 (溶解性パラメーター)
      2. 濡らす力の制御因子 (表面張力)
      3. 蒸発速度
      4. 水の溶剤としての特異性
    7. 粒子分散液製造プロセスに起因する不具合現象
      1. コンタミネーション ~装置コンタミネーションとクロスコンタミネーション~
      2. 過分散 ~一次粒子の破砕~
  2. 粒子分散液の性質
    1. フロキュレートの形成と流動性 (サラサラ、ボテボテの差はなぜ生じる?)
    2. 光学的性質 (ヘイズ・被膜表面光沢と粒子径の関係)
    3. 分散安定性 (沈降、離漿、増粘の原因と対策)
  3. 粒子分散液によく配合される添加剤と作用機構
    1. 分散剤
      1. 低分子分散剤 (水性ビヒクルへのぬれの改善と界面の不安定性の改善)
      2. 高分子分散剤の分子構造と粒子分散性
      3. ランダム型、ホモポリマー型の高分子分散剤
      4. ブロック型高分子分散剤 (アンカー部とテール部に分子設計された高分子)
    2. 増粘剤
      • レオロジーコントロール剤
      • チクソ剤
      • 沈降防止剤
    3. 消泡剤
  4. 粒子分散液に何かを混ぜる際に生じやすい異常現象と注意事項
    1. 高濃度樹脂溶液を添加する
    2. 溶剤で希釈する
    3. 別の粒子分散液と混合する ~ヘテロ凝集~
  5. 粒子分散液を塗布・塗工する際に生じやすい異常現象と注意事項
    1. 被膜表面が白っぽくボケる (表面粗化とブラッシング)
    2. 塗布・塗工機によって異なる膜中の粒子分散状態
    3. ヘコミとハジキ、ブツ
    4. 密着不良
  6. 粒子分散液を乾燥・固化させる際に生じやすい異常現象と注意事項
    1. 膜厚方向で異なる粒子分布
    2. 膜表面のまだら模様とベナードセル
    3. 水性粒子分散液が乾燥する際に生じる凝集
    4. 硬化不良
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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