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大気圧プラズマの基礎知識と接着・密着・接合性向上技術

大気圧プラズマの基礎知識と接着・密着・接合性向上技術

~プラズマの基礎から生成原理、装置、作用機構、産業への応用事例~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、プラズマの基礎知識から減圧プラズマと比較しての大気圧プラズマの生成原理や市販装置について解説いたします。
また、樹脂やフィルムといった部材への接着性・密着性・接合性向上技術の応用事例を多数紹介いたします。

開催日

  • 2021年10月7日(木) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 表面改質に携わる研究者、技術者
  • プラズマを利用している方、プラズマの利用を考えている方
  • 表面改質の新たな手法を模索されている方

プログラム

 プラズマはナノサイズの加工や常温常圧では起こらない反応を低温、高速、大面積に実現できるものづくり技術です。近年、製造現場への導入を容易、安価にする大気圧プラズマ装置が多数商品化され、特に樹脂・フィルムの接着や密着などの接合性向上の前処理として利用されています。このプラズマ技術を利用するため、そして新たなプラズマ技術を開発するためには、プラズマの基礎、生成原理、市販されている装置、プラズマの作用機序、産業応用事例を理解することが重要です。
 本セミナーでは、プラズマとは何か、プラズマの基礎、減圧プラズマと比較しての大気圧プラズマの生成原理や市販装置の説明、そして大気圧プラズマ処理による樹脂・フィルムの接着性の改善、その産業応用事例を説明します。

  1. プラズマの基礎
    1. はじめに
      1. 身の回りにあるプラズマ
      2. プラズマテレビ
      3. 空気清浄機
      4. 止血:アルゴンプラズマ凝固法
      5. プラズマにより作られる身の回りのもの
        • 超大規模半導体集積回路
        • シリコン薄膜
        • 表面改質
        • カーボン薄膜・材料
    2. プラズマとは?
      1. 水のプラズマ
      2. プラズマの性質
      3. プラズマ中の粒子
        • 分子
        • 電子
        • イオン
        • 励起種
        • ラジカル
      4. 電離・解離・励起の閾値エネルギー
      5. フラックス
      6. プラズマの作り方
      7. プラズマにできること
      8. 「熱い」プラズマと「冷たい」プラズマ
      9. プラズマによる“ものづくり”
        1. ナノテクノロジー
        2. プラズマを使う理由
        3. プラズマによって作られるもの:超大規模半導体集積回路
        4. 配線 (溝) の作製
          • エッチング
        5. コーティング
          • シリコン薄膜
          • ダイヤモンド (薄膜)
        6. 表面改質
          • 洗浄
          • 親水化
          • 酸化
        7. ガス種とプラズマプロセス
  2. 真空プラズマの基礎
    1. 直流放電
    2. 高周波放電
    3. プラズマの発生方法と特徴
    4. 真空プラズマの産業応用事例
  3. 大気圧プラズマの基礎
    1. 熱非平衡大気圧プラズマ処理の特徴
    2. 大気圧プラズマの生成方法
      1. 誘電体バリア方式の大気圧プラズマの生成方法
      2. 誘電体バリア方式の大気圧プラズマの生成原理
      3. 誘電体バリア方式の大気圧プラズマの処理方法
      4. 誘電体バリア方式の大気圧プラズマ装置
      5. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置1
      6. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置2
      7. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置3
      8. 大気圧プラズマ発生装置の特性比較
    3. プラズマの作り方:真空プラズマと大気圧プラズマの比較
  4. 大気圧プラズマの産業応用事例:接着・密着・接合性の向上
    1. ガラスの洗浄と密着性の向上
    2. 電極部の洗浄による接合性の向上
    3. ポリイミドフィルムの接着性の向上
    4. ゴムの塗装、接合前処理
    5. ポリブチレンテレフタレートの接着性の向上
    6. 自動車の軽量化のための樹脂利用と接着性の向上
      1. 背景
      2. 自動車への樹脂の使用例
      3. 大気圧プラズマ処理によるポリプロピレン樹脂の接着力向上
        1. 水接触角と接着力の照射距離依存性
        2. 接着の原理
        3. プラズマ処理の目的
        4. プラズマ処理した樹脂の表面元素分析
        5. 親水効果の持続性
        6. 過度なプラズマ処理
    7. プラズマ診断技術を用いた大気圧プラズマ装置の処理能力向上
      1. 原子状酸素ラジカルの絶対密度測定
      2. オゾン密度測定
    8. 様々な大気圧プラズマ処理の産業応用事例
      1. 超高密度大気圧プラズマ処理装置
      2. ポリプロピレンの親水化、塗装前処理
      3. 利用事例
        1. 自動車のバックドアの接着前処理
        2. 自動車の電子機器ユニットの接着前処理
        3. モーターケースの接着前処理
        4. 自動車のインパネの接着前処理
    9. 大気圧プラズマによる特殊処理
      1. コーティング
      2. 表面アミノ化
  5. 最後に
    1. プラズマが拓くものづくり研究会
    2. 大気圧プラズマの産業応用支援
    • 質疑応答

講師

  • 高島 成剛
    名古屋産業振興公社 工業技術振興部 産業応用課
    課長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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