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光硬化に用いられる光重合開始剤とその助剤の種類、選び方、使い方、暗所・深部・厚膜硬化、速硬化への対応

光硬化に用いられる光重合開始剤とその助剤の種類、選び方、使い方、暗所・深部・厚膜硬化、速硬化への対応

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、光重合開始剤について取り上げ、光重合開始剤の反応機構、配合条件、阻害対策、安全性について解説いたします。

開催日

  • 2025年8月6日(水) 10時00分17時00分

プログラム

第1部 オキシムエステル系の光ラジカル重合開始剤の特徴と用途、その使い方について

(2025年8月6日 10:00〜11:00)

 オキシムエステル系の光ラジカル重合開始剤は、光照射により反応性の高いラジカル種を生成し、 主にディスプレイ向けのネガ型フォトレジストで用いられている。 機能性や優位性及びその使い方について、弊社製品での事例をもとに解説する。

  1. 光重合開始剤の概要と用途
    1. 光重合開始剤の用途と種類について
    2. 露光光源の種類と特徴
    3. 光硬化反応と硬化阻害について
  2. オキシムエステル系光ラジカル重合開始剤の特徴
    1. オキシムエステル構造とその特徴・光分解機構
    2. フォトブリーチ性を示す構造について
  3. ディスプレイ向けフォトレジスト用光開始剤について
    1. ディスプレイのトレンドと光重合開始剤への要求特性
    2. フォトリソグラフィー法について
    3. フォトリソグラフィーの評価方法・評価用機器
    4. フォトレジスト用添加剤の紹介
    • 質疑応答

第2部 光酸発生剤の種類、特性、選定法と応用

(2025年8月6日 11:15〜12:15)

 光酸発生剤は、光を照射することにより酸を発生する機能をもつ感光材であり、UV硬化プロセスではエポキシ樹脂などのカチオン重合開始剤として利用されている。本講では、 光酸発生剤の種類や反応、そしてこれを用いるカチオン重合系の応用例について紹介し、さらに種々の場面での光酸発生剤の選択について解説する。

  1. 光酸発生剤 (PAG) とは
    1. 光酸発生剤の種類
    2. 光酸発生剤の分解機構
  2. 酸触媒反応の事例
    1. 酸触媒反応の種類
    2. エポキシ樹脂のカチオン重合
  3. 光酸発生剤の応用例
    1. カチオン重合の応用例
    2. 化学増幅型レジスト
  4. 光酸発生剤の選定について
  5. まとめ
    • 質疑応答

第3部 パーオキサイド系光重合開始剤の開発とその使い方

(2025年8月6日 13:15〜14:15)

 本講座では、光硬化反応と熱硬化反応の両方を開始することができるパーオキサイド系光重合開始剤について、 一般的な特性の他、機能面での特徴や取り扱い上の留意点などについて紹介する。

  1. 有機過酸化物の一般的な特性
    1. 有機過酸化物の特徴と用途
    2. 有機過酸化物の熱分解特性
    3. 有機過酸化物から生成するラジカル
  2. パーオキサイド系光重合開始剤の特性
    1. パーオキサイド系光重合開始剤の光分解
    2. トリアジン骨格パーオキサイドの特徴
    3. チオキサントン骨格パーオキサイドの特徴
  3. 安全な取り扱いについて
    • 質疑応答

第4部 消泡剤の特性とその応用について

(2025年8月6日 14:30〜15:30)

 本講座では、芳香環に囲まれたナノ空間を有する分子カプセルの設計からその合成、構造、機能について紹介する。芳香環カプセルの機能として、種々の色素分子・金属錯体・高分子の内包による水溶化とそのユニークな性質についても紹介する。

  1. 既報の分子カプセル
  2. 芳香環カプセルの合成と構造
    1. 金属配位結合の利用
    2. π-スタッキングの利用
    3. 構造と性質の相関
  3. 芳香環カプセルの機能と活用
    1. 色素・生体分子の内包
    2. 金属錯体・クラスターの内包
    3. 高分子の内包
    • 質疑応答

第5部 光硬化塗膜におけるナノ粒子ディスパージョンによる膜硬度・物性の制御

〜耐スリキズ性向上と反り抑制の両立〜

(2025年8月6日 15:45〜17:00)

 光硬化は無溶剤での設計が可能であることや、硬い膜を得られるなど利点は多い。モノマー組成等の選択により耐スリキズ性に優れた膜を得ることができる一方、反りやクラックなど内部応力による物性面への影響もみられる。ここではナノ粒子ディスパージョンを用いて、耐スリキズ性と反りの抑制のバランスに優れた膜設計について解説する。

  1. 表面調整剤によるスリップ性向上による耐スリキズ性効果
    1. 表面調整剤の種類と一般特性
    2. 有機変性ポリシロキサンの構造
    3. 有機変性ポリシロキサンの特性
    4. 架橋基を導入した光硬化向け表面調整剤の膜特性への影響
  2. ナノ粒子ディスパージョンによる耐スリキズ性効果
    1. ナノ粒子ディスパージョンの構造要素と組成
    2. 弾性による耐スリキズ性向上メカニズム
    3. 架橋密度アップによる耐スリキズ性向上メカニズム
    4. 反りの抑制
    • 質疑応答

講師

  • 有吉 智幸
    株式会社ADEKA 環境材料本部 環境材料開発研究所 環境材料第二研究室
    主任研究員, テーマリーダー
  • 白石 篤志
    サンアプロ株式会社 研究所
    チーフケミスト
  • 今井 奨
    日油 株式会社 機能材料事業部 衣浦研究所 SCグループ
  • 吉沢 道人
    東京科学大学 総合研究院 化学生命科学研究所
    教授
  • 若原 章博
    ビックケミー・ジャパン株式会社
    シニアソリューションナビゲーター

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 220,000円(税別) / 242,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

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