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高電圧・高速スイッチング化電動モータにおける部分放電フリーに向けた絶縁設計と性能評価

高電圧・高速スイッチング化電動モータにおける部分放電フリーに向けた絶縁設計と性能評価

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、高分子絶縁破壊・劣化の原因と対策について詳解いたします。
絶縁破壊につながる部分放電の発生の防止、部分放電の発生要因から正確な計測方法、部分放電フリーを実現するためのヒントを解説いたします。

開催日

  • 2021年8月6日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 絶縁破壊のモータトラブルにつながる部分放電の基礎
  • 環境要因 (温度、湿度、気圧) の変化によって部分放電が発生しやすくなる理由
  • 目に見えない微弱な部分放電が引き起こす絶縁材料の劣化メカニズム
  • 交流と違ったインバータ駆動モータ特有のトラブル原因になるインパルス部分放電の特徴
  • 高密度パワー化、高電圧化に向けたEV用モータの絶縁評価と対策法
  • SiC採用のインバータによる高スイッチング化に向けたEV用モータの絶縁評価と対策法
  • 実機モータのインパルス部分放電計測と絶縁評価法の具体例、自社での実践
  • 部分放電試験用の各種インパルス電源及び計測センサーの実際の使用例
  • モータ絶縁評価技術の国際規格とその課題
  • EV用平角モータ巻線の高温寿命特性や絶縁評価法の具体例、自社での実践
  • 各種絶縁材料やパワーモジュール回路基板の絶縁評価技術
  • 部分放電フリーを実現するためのモータ設計のノウハウと高電圧絶縁対策のヒント

プログラム

 最近、SiC等のパワー半導体デバイスがインバータに採用され、電気自動車 (EV) プラットホームに適応され始めている。今後、バッテリー電力消費の高効率化に向けて、高電圧化、高スイッチング化が加速すると絶縁破壊の前駆現象である部分放電が発生し易くなることは間違いない。そのため、駆動モータや各種パワーモジュール回路などの高圧絶縁設計と性能評価技術が増々重要となってくる。最新のインパルス絶縁評技術として、インバータサージで繰り返し発生する微弱な部分放電を精度良く計測を行い、部分放電フリーな構造設計を構築する必要がある。しかし、複雑な部分放電現象は様々な環境要因の変化で発生・消滅するため、計測のばらつきが大きく、正確にとらえることが難しい。
 本セミナーでは、「いかに絶縁破壊につながる部分放電を発生させないか!」を基本方策として、最初に、放電発生のメカニズムを理解した上で、モータ絶縁構造、材料の評価および部分放電の計測法を学び、電動化のコア技術として必須の絶縁信頼性の評価方法について具体的に習得する。

  1. はじめに
    1. パワーエレクトロニクスと電動化技術の課題と動向
    2. 電動化開発における駆動モータの部分放電計測と絶縁評価技術
    3. SiCによる高電圧化、高速スイッチング化に伴う技術課題
    4. 電気自動車 (EV) 用の高パワー密度を目指した駆動モータの技術課題
  2. インバータ駆動モータの部分放電と絶縁破壊
    1. 絶縁破壊につながる部分放電 (PD) とは何か?
    2. インバータに起因する部分放電発生と要因について
    3. インパルスと交流電圧による部分放電現象の違い
    4. インバータサージと電磁波ノイズとの違い
    5. 部分放電による絶縁材料の劣化メカニズム
  3. 部分放電特性と発生メカニズム
    1. 各電圧波形による部分放電特性
      • 直流
      • AC
      • インパルス
      • 周波数
    2. 環境要因による部分放電特性
      • 温度
      • 湿度
      • 気圧
      • 放射線
    3. 空間電荷 (帯電) が影響する部分放電特性
    4. 部分放電開始電圧値 (PDIV) の予測
    5. 部分放電フリーのための条件
  4. インパルス部分放電計測方法
    1. インパルス電源と試験電圧波形
    2. 各種部分放電センサーとPD検出波形
    3. 試験電圧印加方法と繰り返し周波数
    4. センサーノイズ、閾値とPDフリー判定条件
  5. 実機インバータ駆動モータのインパルス絶縁評価試験
    1. インパルス/AC試験電圧波形と各結線方法
    2. 国際電気標準会議IEC規格試験方法と課題点
    3. インパルス電圧波形で大きく変化するPDIV特性の実測例
    4. 環境要因で大きく変化するPDIV特性の実測例
    5. インパルス電圧波形の伝搬特性と各部の電圧上昇
    6. 各コイルの分担電圧と部分放電発生箇所の推定
    7. PDフリーを実証するための技術ノウハウ
  6. 高分子絶縁材料とパワーモジュールの性能・劣化評価試験
    1. 高機能性絶縁フィルムの高温特性と部分放電試験
    2. ナノコンポジット絶縁材料の優れた耐サージ特性
    3. EV用平角巻線の高温下での部分放電と課電寿命試験
    4. パワーモジュール模擬回路基板試料の部分放電と計測
  7. まとめと今後の課題
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
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  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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