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電動化のコア技術 : インバータ駆動モータの絶縁評価試験方法と部分放電計測

Zoomを使ったライブ配信セミナー

電動化のコア技術 : インバータ駆動モータの絶縁評価試験方法と部分放電計測

~いかに絶縁破壊につながる部分放電を発生させないか~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、「いかに絶縁破壊につながる部分放電を発生させないか」の基本対策について、電気学会の「実用的インバータ駆動モータ絶縁評価法」の技術報告書をもとに、実機モータを用いた共通評価試験を始め、基礎から応用までを詳解いたします。

開催日

  • 2021年3月25日(木) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • モータに関連する技術者
  • HEV・EV用モータに関する技術者、開発者

修得知識

  • 電動化の技術課題
    • インバータサージによるモータのトラブル
  • 部分放電現象の基礎
  • インパルス部分放電と絶縁劣化メカニズム
  • 繰り返しインパルスによる部分放電 (PD) 計測
  • インパルス試験方法の国際電気標準会議 (IEC) 規格
  • 国際規格の評価試験方法、その問題点と対策
  • 実機モータのインパルス部分放電計測技術
  • 実機モータを用いたインパルス絶縁評価試験
  • 高機能性EV用平角モータ巻線の開発状況と評価試験方法

プログラム

 2050年頃までに地球温暖化ガスである二酸化炭素 (CO2) の排出量実質ゼロを目標に掲げ、幅広い産業分野において電動化が加速している。インバータ駆動モータは、電気自動車 (EV) だけでなく、電気製品、産業用機器、建設機械、鉄道車両、高速エレベータ、等々の幅広い市場で急速に生産が拡大している。しかしながら、この電動化システムにおいて新たに危惧される最大の電気的課題は、インバータから繰り返し発生する立ち上がりの急峻なサージ電圧 (インバータサージと言われる電気的ノイズ) によるモータの絶縁破壊トラブルである。
 自動車の電動化ブームが到来する中、EVモータの小形軽量化とともに、高電圧化による高回転・高出力化の競争が激しさを増し、過酷な使用条件下におけるモータの劣化対策、新モータ構造開発、絶縁シートレス、それに適した高機能な平角巻線の選定と有用な評価試験方法の開発が求められている。モータの急速な劣化損耗はインパルス波形のサージ電圧によって発生する部分放電が主原因であるが、その発生メカニズムや検知の方法は、従来のAC電圧の場合と比べて大きく異なっており、十分に理解されていない。その理由は、ナノ秒時間スケールの部分放電現象の発生が様々な環境要因で複雑に変化するためである。
 本セミナーでは、「いかに絶縁破壊につながる部分放電を発生させないか」の基本対策について、電気学会の「実用的インバータ駆動モータ絶縁評価法」の技術報告書をもとに、実機モータを用いた共通評価試験を始め、基礎から応用まで詳しく解説する。

  1. はじめに
    1. 電動化技術の課題と動向
    2. 各種インバータ駆動モータの絶縁システムの課題
    3. パワーモジュール (SiC/GaN) による高速スイッチング化の課題
  2. モータを絶縁破壊させる部分放電現象とは何か?
    1. インバータサージについて
    2. インバータサージで起きる部分放電と交流との違い
    3. インバータ駆動モータの部分放電発生箇所
  3. インパルス電圧による部分放電現象の特性
    1. 様々な環境要因 (温度、湿度、気圧他) で変化する部分放電特性
    2. インバータ駆動の部分放電による絶縁劣化メカニズム
    3. 微少な部分放電が発生し始める電圧値 (PDIV) の予測
  4. 繰り返しインパルスによる部分放電 (PD) 計測
    1. インパルス電源と電圧波形
    2. 各種部分放電センサー、その検出波形と閾値
    3. センサーノイズ、閾値とPDフリー判定条件
  5. インパルス試験方法の国際電気標準会議 (IEC) 規格
    1. インパルス試験電圧波形の規定と結線方法
    2. ストレスカテゴリーとインパルス電圧絶縁クラス
    3. 絶縁システムの認証試験方法
    4. IEC規格試験方法の課題点と対策
  6. 実機モータを用いたインパルス絶縁評価試験の実例紹介
    1. モータ、試験方法、電源と計測器
    2. 各インパルス電圧波形に対するPDIV特性
    3. モータのPDIV特性の環境要因依存性の検証
    4. 各コイルの分担電圧と部分放電発生箇所の推定
    5. PDフリーを検証するための課題
  7. 高機能性EV用モータ巻線の開発と試験方法
    1. 絶縁劣化の要因とメカニズム
    2. ナノコンポジット巻線の優れた耐サージ特性
    3. 低誘電率ポリマー材料の高PDIV特性
    4. EV用ラッピング平角巻線のPDIV高温特性
  8. まとめと今後の課題
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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