技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

大気圧プラズマによる樹脂の表面処理技術

大気圧プラズマによる樹脂の表面処理技術

大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、プラズマの基礎から解説し、大気圧プラズマによる樹脂の接着前処理など表面処理技術を産業応用の事例を交えて、分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2020年10月8日(木) 10時30分16時30分

修得知識

  • 熱非平衡プラズマの基礎
  • 熱非平衡プラズマの減圧
  • 大気圧プラズマの生成方法
  • 樹脂表面の改質方法
  • 大気圧プラズマの産業応用の事例

プログラム

 プラズマはナノサイズの加工や常温常圧では起こらない反応を低温、高速、大面積に実現できるものづくり技術です。近年、製造現場への導入を容易、安価にする大気圧プラズマ装置が多数商品化され、特に樹脂の接着や密着などの接合性向上の前処理として利用されています。
 このプラズマ技術を利用するため、そして新たなプラズマ技術を開発するためには、プラズマの基礎、生成原理、市販されている装置、プラズマの作用機序、産業応用事例を理解することが重要です。本セミナーでは、プラズマとは何か、プラズマの基礎、減圧プラズマと比較しての大気圧プラズマの生成原理や市販装置の説明、そして大気圧プラズマによる樹脂の接着性の改善等の表面処理技術およびその産業応用事例を説明します。

  1. プラズマの基礎
    1. はじめに
      1. 身の回りにあるプラズマ
      2. プラズマテレビ
      3. 空気清浄機
      4. 止血:アルゴンプラズマ凝固法
      5. プラズマにより作られる身の回りのもの
        • 超大規模半導体集積回路
        • シリコン薄膜
        • 表面改質
        • カーボン薄膜・材料
    2. プラズマとは?
      1. 水のプラズマ
      2. プラズマの性質
      3. プラズマ中の粒子
        • 分子
        • 電子
        • イオン
        • 励起種
        • ラジカル
      4. 電離・解離・励起の閾値エネルギー
      5. フラックス
      6. プラズマの作り方
      7. プラズマにできること
      8. 「熱い」プラズマと「冷たい」プラズマ
      9. プラズマによる“ものづくり”
        1. ナノテクノロジー
        2. プラズマを使う理由
        3. プラズマによって作られるもの:超大規模半導体集積回路
        4. 配線 (溝) の作製:エッチング
        5. コーティング
          • シリコン薄膜
          • ダイヤモンド (薄膜)
        6. 表面改質
          • 洗浄
          • 親水化
          • 酸化
  2. 真空プラズマの基礎
    1. 直流放電
    2. 高周波放電
    3. プラズマの発生方法と特徴
  3. 大気圧プラズマの基礎
    1. 熱非平衡大気圧プラズマ処理の特徴
    2. 大気圧プラズマの生成方法
      1. 誘電体バリア放電の大気圧プラズマの生成方法
      2. 誘電体バリア放電の大気圧プラズマの生成原理
      3. 誘電体バリア放電方式の大気圧プラズマの処理方法
      4. 誘電体バリア方式の大気圧プラズマ装置
      5. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置①
      6. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置②
      7. 金属電極による大気圧プラズマ発生装置③
      8. 大気圧プラズマ発生装置の特性比較
    3. プラズマの作り方:真空プラズマと大気圧プラズマの比較
  4. 大気圧プラズマの産業応用事例:接着・密着・接合性の改善
    1. ガラスの洗浄と密着性の向上
    2. 電極部の洗浄による接合性の向上
    3. ポリイミドフィルムの接着性の向上
    4. ゴムの塗装、接合前処理
    5. ポリブチレンテレフタレートの接着性の向上
    6. 自動車の軽量化のための樹脂利用と接着性の向上
      1. 背景
      2. 自動車への樹脂の使用例
      3. 大気圧プラズマ処理によるポリプロピレン樹脂の接着力向上
        1. 水接触角と接着力の照射距離依存性
        2. 接着の原理
        3. プラズマ処理の目的
        4. プラズマ処理した樹脂の表面元素分析
        5. 親水効果の持続性
        6. 過度なプラズマ処理
    7. プラズマ診断技術を用いた大気圧プラズマ装置の処理能力向上
      1. 原子状酸素ラジカルの絶対密度測定
      2. オゾン密度測定
    8. 様々な大気圧プラズマ処理の産業応用事例
      1. 超高密度大気圧プラズマ処理装置
      2. ポリプロピレンの親水化、塗装前処理
      3. 利用事例
        1. 自動車のバックドアの接着前処理
        2. 自動車の電子機器ユニットの接着前処理
        3. モーターケースの接着前処理
        4. 自動車のインパネの接着前処理
    9. 大気圧プラズマによる特殊処理
      1. コーティング
      2. 表面アミノ化
  5. 最後に
    1. プラズマが拓くものづくり研究会
    2. 大気圧プラズマの産業応用支援

会場

ドーンセンター

4F 中会議室2

大阪府 大阪市 中央区大手前1丁目3-49
ドーンセンターの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/5 接触角測定の注意点と表面自由エネルギー解析への応用 オンライン
2025/8/5 基礎から学ぶポリイミドの高性能化・機能化設計 オンライン
2025/8/5 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2025/8/6 光硬化に用いられる光重合開始剤とその助剤の種類、選び方、使い方、暗所・深部・厚膜硬化、速硬化への対応 オンライン
2025/8/6 接着接合技術の基本と劣化メカニズムの解明、評価と最新の研究事例 オンライン
2025/8/6 マイクロ・ナノプラスチックの体内侵入に脅かされる人類とその活路 オンライン
2025/8/6 プラスチックスのリサイクルやバイオマス利用などの環境対策の現状と技術動向、今後の展望 オンライン
2025/8/6 コーティングプロセスにおける界面化学とレオロジー解析 オンライン
2025/8/6 ポリウレタンの基礎知識と応用技術および高機能化 オンライン
2025/8/7 プラスチックの加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2025/8/7 ラミネート技術の基礎・トラブル対策とヒートシール技術のポイント オンライン
2025/8/7 粉体の基礎と微粒子コーティング・表面改質技術 オンライン
2025/8/7 超分子架橋を駆使した機能性高分子材料 オンライン
2025/8/7 高分子材料の粘弾性に伴う残留応力発生 & 解放機構と低減化法 オンライン
2025/8/7 プラスチック・ゴム成形におけるブリードアウトの発生メカニズムと防止対策 オンライン
2025/8/7 接着・接合の強度評価および強度向上のための破壊力学 オンライン
2025/8/7 ポリウレタンの基礎知識と応用技術および高機能化 オンライン
2025/8/8 粉体の基礎と微粒子コーティング・表面改質技術 オンライン
2025/8/8 超分子架橋を駆使した機能性高分子材料 オンライン
2025/8/8 プラスチック・ゴム成形におけるブリードアウトの発生メカニズムと防止対策 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/6/30 ウェブハンドリング、Roll to Rollを利用した生産技術とトラブル対策
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/30 非フッ素系撥水・撥油技術の開発動向と性能評価
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組