技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

EU GVPから学ぶ「市販後研究 (PAS) と薬剤疫学」入門講座

EU GVPから学ぶ「市販後研究 (PAS) と薬剤疫学」入門講座

~研究計画策定から結果評価までのEMAの関わり方や研究立案に必要な「薬剤疫学」の基礎を学ぶ~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2020年2月27日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • EU RMPや市販後調査研究の位置付けについて日本との違い・特徴
    • RMPに研究計画書を添付する必要がある
    • EU GVPが求めている市販後の調査・研究 (PAS) は、実施目的が安全性なのか有効性なのかにより大別されている
    • EMA ファーマコビジランス・リスク評価委員会 (PRAC) は各国規制当局に対してもベネリット・リスク評価のアドバイザー的役割を持つ
  • 市販後調査研究の計画立案および評価に必要な「薬剤疫学」の基礎
    • 研究デザインの種類
    • 考慮事項 (規模、研究対象の設定、交絡、バイアスなど)

プログラム

 世界に先駆けて新薬を承認することや希少疾病等で治験症例数を集めることが難しい場合でも条件付きで承認することなど、日本発の革新的新薬・再生医療等製品の開発が促進されている。こうした新しい制度の下では、通常のファーマコビジランス業務に加えて、今まで以上に市販後において安全性とともに有効性についても調査研究が必要になる。
 欧州においても、医薬品および先端医療製品 (advanced therapeutic medicinal products) が承認される際には、企業に対して市販後研究を要求することがある。市販後の調査・研究のファーマコビジランスでの位置付けおよび概要を知ることは、市販後の担当者だけでなく開発部門にとっても参考になる。
 本セミナーではEU GVPガイドライン及び関連資料を用いて、研究計画策定から結果評価までのEMAの関わり方や研究立案に必要な「薬剤疫学」の基礎を学ぶ。

「EU-GVPの概要」

  1. 欧州におけるEMAの役割
    1. EU Pharmacovigilanceの全体像
    2. 2010年法改正の背景
    3. PRACの役割
  2. EU GVP ModulesとEU RMP
    1. Post-Authorisation Study (PAS)
    2. 市販後有効性研究 (PAES)
    3. 市販後安全性研究 (PASS)
    4. ENCePP

「研究デザイン概論」

  1. Pharmacovigilanceにおける薬剤疫学
    1. Pharmacovigilance
    2. 社会性と公衆衛生
    3. 広義および狭義
  2. それぞれの研究デザインの大まかな特徴
    1. Pharmaco + Epidemiology
    2. 研究デザイン分類
      1. 事例 スモン
      2. 観察と介入
      3. 記述疫学
      4. 分析疫学
  3. 研究デザイン計画の考慮事項
    1. 目的
      1. 仮説生成から仮説検証へ
    2. 利用する変数
    3. 予算、期間
    4. 情報源
      1. 一次情報、二次情報、データベース
  4. ENCePP Guide on Methodological Standards in Pharmacoepidemiology
    1. 緒言
    2. 背景
    3. 研究計画の一般的側面
    4. 学術調査の「問い」
    5. データ収集の取り組み方
    6. 研究設計及び手法
    7. 統計的及び疫学的分析計画
    8. 研究の質管理及び質保証
    9. 規制当局への有害事象報告
    10. 意思の疎通

研究デザイン各論

※以下の内容は、セミナー時に事例を含め臨機応変に対応します。

  1. 横断研究・定点調査 (Cross-sectional study, Survey)
    1. 横断研究の特徴
    2. 利点と欠点
  2. 生態学的研究 (Ecological study)
    1. 生態学的研究の特徴
    2. 利点と欠点
  3. コホート研究 (Cohort Study)
    1. コホート研究の特徴
    2. 前向きと後ろ向き
    3. 定点調査との違い
    4. 利点と欠点
  4. 症例対照研究 (Case Control Study)
    1. 症例対照研究の特徴
    2. 利点と欠点
  5. ネステッドケースコントロール研究 Nested Case-Control Study
    1. ネステッドケースコントロール研究の特徴
    2. コホート、ケース・コントロールとの比較
    3. 患者登録 (Registry)
  6. ケース・コホート研究 Case-Cohort Study
    1. ケース・コホート研究の特徴
    2. コホート、ケース・コントロールとの比較
  7. 介入研究 Intervention Study, trial
    1. 介入研究の特徴
    2. 比較対照試験、比較対照群のない介入研究
    3. 無作為化、盲検化
  8. 分析・評価
    1. 変数
    2. バイアス
    3. 交絡
    4. 層別解析
    5. 発生割合と発生率
    6. p値、信頼区間
    7. オッズ比
    8. 相対リスク・寄与リスク
    9. Cox比例ハザード
    10. プロペンシティスコア
    11. ロジスティック回帰分析
    12. カプラン・マイヤー推定量
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 野村 香織
    東京慈恵会医科大学 分子疫学研究室

会場

連合会館

2F 205

東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
連合会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 52,250円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 47,500円(税別) / 52,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/6 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2025/6/6 中東主要国の薬事・薬価比較と現地対応手法 オンライン
2025/6/10 ゼロから始める初心者向けバリデーション オンライン
2025/6/11 製薬用水設備の設計・バリデーション・適格性評価と管理 オンライン
2025/6/18 薬価算定ルールと費用対効果評価 (医療経済評価) 及び評価手法 オンライン
2025/6/24 GMP基礎 (2日間講座) 東京都 会場
2025/6/24 GMP基礎 (全2日間講座 / 1日目) 東京都 会場
2025/6/25 GMP基礎 (全2日間講座 / 2日目) 東京都 会場
2025/6/27 非無菌医薬品における微生物学的品質管理の必要レベルと微生物限度試験法実施事例 2024 オンライン
2025/6/27 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/6/27 QMS構築によるオーバークオリティ判断と治験効率化にむけた活用 オンライン
2025/6/27 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2025/6/29 不確実性の高い医薬品の研究開発プロジェクトの事業価値評価に基づく意思決定とポートフォリオマネジメント オンライン
2025/7/31 医薬品中の元素不純物分析のデータ試験・管理及びPMDA等の対応ポイント オンライン
2025/8/28 GMP工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2025/8/28 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/8/28 少人数体制にも対応したGMP-QA業務・監査のポイントセミナー (全5コース) オンライン
2025/8/28 「GMP監査マニュアル」の活用による効果的かつ効率的なGMP監査の実施と現場運用のポイント オンライン
2025/8/28 GMP違反とヒューマンエラーに対する教育訓練の考え方とQA視点による抑制・防止対策事例 オンライン
2025/8/28 改正GMP省令を踏まえたGMP適合性調査対応 効率的なGQP/GMP-QA連携とQA/QC業務範囲の明確化 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策