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薄膜の力学的特性と内部応力・密着性制御、測定・評価

薄膜の力学的特性と内部応力・密着性制御、測定・評価

~薄膜の密着性改善、膜の壊れ方の多様性、良質の膜をつくる技術 / スクラッチ試験のノウハウ、故障解析と密着性、異種材料接合部の力学~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、薄膜の物性や挙動、トラブルの防止・解決、上手な密着性評価の方法・工夫、試験条件の設定・破壊モードの再現まで、複雑な薄膜の性質について解説いたします。
なお、有機系薄膜ではなく、主に金属系薄膜について解説いたします。

開催日

  • 2019年7月22日(月) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 薄膜に関連する技術者、研究者、品質担当者

修得知識

  • 薄膜の力学的性質の測定の仕方
  • 信頼性のある密着性の測定方法
  • 特にスクラッチ法のノウハウ・注意点と留意点

プログラム

 薄膜の密着性を改善するためには薄膜あるいは界面の特性をよくすればよい。しかし、どれだけよくすれば効果が現れるのか判断することが難しい。意外に知られていないことが、密着性は破壊現象の測定であってそのメカニズムによって臨界値が変わることです。そして、他人のデータ (他の装置の結果) を利用することはもっと難しいことです。
 自分で密着性の測定を行うに当たって特に注意するべき点を紹介します。また、密着性と関係が深い内部応力などの性質や、そうした力学的性質を通して膜の壊れ方の多様性、ひいては良質の膜をつくる技術を学びます。

  1. 膜内の応力
    1. 熱応力と真性応力~固体薄膜の力学
    2. マクロな変形とStoneyの式
    3. ミクロな測定技術~ラマン分光、薄膜X線回折
    4. 内部応力を下げればよいか? (多層化、端面構造)
    5. 結晶配向性も影響する
    6. 硬さと靭性 (どこまで耐えられるか)
    7. 超微小硬さ測定~構造欠陥と硬さ
    8. ハードコーティングは耐腐食性にある!
  2. 薄膜の密着性
    1. 表面エネルギー (表面張力) と付着
    2. 密着性とは (剥離損傷・耐久性・寿命)
    3. (機械的) 密着性の測り方とそのポイント
      • ピール
      • プル
      • スクラッチ
      • インデンテーション
      • 3点-4点-曲げ試験
    4. 故障解析からの密着性評価とワイブル分布
    5. 密着性を改善する手段~特にプラズマ援用技術
    6. 異種材料接合部の力学 ( Dundurs の基準)
  3. スクラッチ試験 ~振動式マイクロスクラッチ試験
    1. 圧子荷重・せん断応力・界面エネルギー
    2. 試験条件および再現性と信頼性
    3. スクラッチの物理と破壊力学・刺激部の深さ変化
    4. 光学薄膜と振動式スクラッチ試験 JIS R3255
    5. 他の密着性試験との相関 (臨界損傷の違い)
    6. 軟質膜および粘性膜への応用
  4. 窒化チタン膜の製膜技術の発展
    1. 製膜技術と薄膜構造
    2. 注目すべき大電力スパッタリング技術
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 研修室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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