バイオ医薬製造用
シングルユース製品からの抽出物/溶出物の評価と管理
東京都 開催
会場 開催
開催日
-
2019年5月16日(木) 10時00分
~
17時15分
受講対象者
- 製薬会社で無菌製剤の研究開発、製造、品質保証に携わる方
- 濾過滅菌フィルターやシングルユースシステムの評価・バリデーションに携わる方
プログラム
第1部. 濾過滅菌フィルター及びシングルユースシステムの抽出物 (Extractables) /溶出物 (Leachables) 評価
(2019年5月16日 10:00〜11:30)
無菌医薬品製造で用いられる濾過滅菌フィルター及びシングルユースシステムの溶出物 (抽出物/溶出物, Extractables/Leachables) 評価は、主に医薬品の安全性や品質へのリスクがないことを調査・検証するものであり、フィルターやシングルユースシステムのバリデーションの1項目です。シングルユースシステムの普及や分析技術の発展に伴い、関連する業界団体からの推奨文書が発行されるなど情報が次々に更新されています。本講座ではこれらの動向を整理し、具体的な評価方法について説明致します。
- 抽出物 (Extractables) /溶出物 (Leachables) の定義
- Extractables/Leachables評価の必要性と関連ガイドライン
- 評価の必要性
- 関連レギュレーション
- PDA Technical Report No.66
- BPOG Extractables protocol / Leachables Guide
- Extractables/Leachables評価の流れ
- リスクベースアプローチ
- 評価対象決定
- Extractables評価
- 安全性評価
- Leachables試験
第2部. シングルユースシステムを用いて製造されるバイオ医薬品の品質保証
(2019年5月16日 12:15〜13:45)
近年、バイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来医薬品 (以下、バイオ医薬品と表記) の製造において、従来用いられてきたステンレス製の培養槽に代わりプラスチック製のシングルユース培養槽が用いられるなど、シングルユースシステムの使用が増えている。シングルユース技術の活用は多くのメリット (多品目製造への対応、洗浄・滅菌作業の省略、コンタミリスクの低減など) を生み出す一方、医薬品の品質を確保するために考慮すべき新たな課題もある。 本講演では、シングルユースシステムを用いた際のバイオ医薬品の品質・有効性・安全性確保および安定供給に対するリスクとその対応策について、製薬メーカーでの実例を踏まえながら解説する。
- シングルユース製品とは (固定設備との違い)
- 適切なシングルユース製品の選択
- シングルユース製品サプライヤーの選択・適格性評価
- シングルユース製品の規格・図面 (仕様書) の設定
- シングルユース製品の受け入れ・在庫管理
- シングルユース製品の使用前確認
- シングルユース製品の溶出物・抽出物評価
- シングルユースシステムの適格性評価
- シングルユース製品が原因の逸脱時の対応
- バイオ医薬品製造における業界動向について
- 質疑応答
第3部. シングルユース製品の選択とサプライヤー選定・評価・監査でのポイント
(2019年5月16日 14:00〜15:30)
近年、シングルユース製品はバイオ医薬品の製造現場において急速に普及の度合いを増している。その背景にあるのは、言うまでもなく製品ラインアップの充実と信頼性の向上である。しかしながら、エンドユーザの視点に立ってみると、実際にシングルユース製品を導入したときに、思わぬトラブルに遭遇し、所期の期待に叶う導入効果が得られないことがある。シングルユース製品を導入するメリットは本当にあるのか? 導入するとしたら、どのようにサプライヤー及び製品を選べば、シングルユースのメリットを最大限に活かすことができるのか? そして最終的にはエンドユーザとしての製品品質の保証の問題をクリアすることは勿論、トータルコストについても考えなければならない。これらは患者の安全と医薬品の安定供給に直接的に繋がる重要な問題である。
これらの多くの課題を解決するためには、サプライヤーとの協力関係に基づきその知見と技術力を最大限に引き出すことが不可欠であるが、それと同時にエンドユーザが持つ製造や開発、設備、QA等の各ファンクションを有機的に繋げ、シングルユース製品の導入に関して多角的な検討を行うことが重要である。
- 新製品に見るシングルユース製品の技術トレンド
- シングルユース製品導入に際して考えるべきこと
- シングルユース製品の信頼性に影響する要因
- シングルユース製品の特徴 (ステンレス装置との比較から見えるメリットとデメリット)
- 設計の容易性と柔軟性
- ハイブリッドシステムにおける考慮点
- リークテストに関する考察
- 設備管理の観点から
- シングルユース製品サプライヤの選定について
- シングルユース製品サプライヤとの協力について
- シングルユース製品に今後期待すること
- 質疑応答
第4部. サプライヤーの視点でみたシングルユース製品のトラブル事例と対策
(2019年5月16日 15:45〜17:15)
バイオ医薬品の製造プロセスでは、シングルユース製品が多く利用されている。シングルユース製品は、培養プロセスではシングルユースバッグを培養槽に使用するシングルユース培養槽が普及している。また、培地や緩衝液の調製、原薬/中間体の保管/貯留にもシングルユースバッグが利用されている。さらにバッグ間や装置間を連結する送液ラインもフレキシブルチューブを用いたシングルユースラインが利用されている。シングルユース製品は、ディスポーザブルのため洗浄/滅菌が不要であることから、プロセスの省力化やコンタミネーションリスクの低減などにおいて有用である。
一方、プラスチック製のフィルムやチューブ、コネクタが使用されているため、従来の固定配管と比較して破損や破袋による液漏れなどのリスクを有している。また、シングルユース製品で構築されたプロセスを使用する際に、製造現場において使用毎に適切なセットアップを行う必要がある。この講義では、シングルユース製品のサプライヤーの観点からトラブル事例の紹介及びその対策について紹介する。
- シングルユース製品とは?
- シングルユース製品の種類
- シングルユース製品活用の利点と欠点
- シングルユース製品のトラブル事例
- シングルユース培養槽
- シングルユースバッグ
- シングルユースラインン
- 失敗しないシングルユース製品の使用のために
- プロセスにおけるリスクの抽出
- リスクに対する適切なアプローチ
講師
矢吹 知佳子 氏
メルク株式会社
プロセスソリューションズ事業本部
バイオリライアンスバリデーションサービス
バリデーションプロジェクトコーディネーター リーダー
堀川 恒平 氏
武田薬品工業 株式会社
ファーマシューティカル・サイエンス
治験薬品質保証部
IMPクオリティオペレーションズ
課長代理
白木澤 治 氏
ライフサイエンティア株式会社
代表取締役 CEO
松田 博行 氏
藤森工業株式会社
ウェルネス事業本部
先端医療事業推進部
培養技術研究センター
技術開発課
課長
主催
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お問い合わせ
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受講料
1名様
:
60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
:
55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、
1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
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