技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高熱伝導材料の熱伝導率向上技術

高熱伝導材料の熱伝導率向上技術

~熱伝導フィラーの表面改質、配向制御、分散~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高熱伝導材料について基礎から解説し、扱いの難しい炭素系フィラー、窒化物系フィラーを上手く扱うためのポイントを解説いたします。
また、柔軟性と放熱性を両立する材料設計のための指針を詳解いたします。

開催日

  • 2019年2月8日(金) 10時30分16時30分

プログラム

第1部 熱伝導フィラーの界面活性剤フリーでの易分散技術

(2019年2月8日 10:30〜12:10)

 グラフェン、カーボンナノチューブ、窒化ホウ素などのナノシート及びナノチューブは、材料の熱伝導を向上させるためのフィラーとして注目されており、これらのフィラーを分散させるための研究が精力的になされてきた。
 これまでの熱伝導フィラーの分散性に関する研究を概説するとともに、その問題点を指摘する。一方で我々はこの問題点を解決するための新技術を発見した。
 本セミナーでは、界面活性剤フリーで、従来分散不可能とされてきた溶媒へナノフィラーを分散させるための手法と適用範囲、そのメカニズムについて説明する。

  1. 熱伝導フィラーについて
    1. 熱伝導フィラーの種類
    2. 品質の見分け方
    3. 熱伝導フィラーの分散性について
  2. グラフェンの現状
    1. グラフェンの製造方法
    2. グラフェン生産の動向と今後の予測
    3. 液相剥離法について
    4. これまでの分散技術とその限界
  3. 新しい分散技術 (静電反発力の付与)
    1. 新技術による易分散性フィラーの創出
    2. 分散メカニズムとその適用範囲
    3. 新技術を使いこなすための工夫
    • 質疑応答

第2部 プラズマ表面改質窒化ホウ素と環動高分子を用いた高熱伝導タフコンポジットの開発

(2019年2月8日 13:00〜14:40)

 柔軟性と放熱性の相反する特性を示す「タフコンポジット材料」の考え方とその開発を支えた2つの技術「環動高分子」と「水中プラズマ改質」について事例を使い丁寧に解説する。

  1. 柔軟性と放熱性の両立
  2. 環動高分子とタフコンポジット
  3. 高熱伝導性フィラーと水中プラズマ改質
  4. 高放熱性エラストマーコンポジットの作製
  5. 高放熱性エラストマーコンポジットの特性評価
  6. 応用の展望
    • 質疑応答

第3部 形状異方性フィラーの配向制御による放熱シートの高熱伝導化と適用効果

(2019年2月8日 14:50〜16:30)

 放熱シートは電子機器の放熱設計における問題解決の一手段であり,電子機器の今後更なる発展に併せて際限のない性能向上が望まれる部材である。
 本講では放熱シートの高熱伝導率化の一処方として形状異方性フィラーの配向制御を挙げ,その適用効果について紹介する。

  1. サーマルインターフェースマテリアルの概要
    1. サーマルインターフェースマテリアルの製品分類
    2. 放熱シートの要求機能と課題
  2. 形状異方性フィラーの配向制御による放熱シートの高熱伝導化
    1. フィラー充填複合物の高熱伝導化技術
    2. 形状異方性フィラーの特徴と狙いとするフィラー充填構造
    3. カーボンファイバー垂直配向シート (HEATEX 導電タイプ)
    4. 六方晶窒化ホウ素垂直配向シート (HEATEX 絶縁タイプ)
  3. 配向制御高熱伝導シートの特性
    1. 特性評価
    2. 配向状態・配合因子による影響
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 荒尾与 史彦
    東京工業大学 物質理工学院 応用化学系
    助教
  • 伯田 幸也
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ
    ラボチーム長
  • 向 史博
    バンドー化学 株式会社 新事業推進センター 技術部

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/7/3 シランカップリング剤の効果的活用法 オンライン
2025/7/7 塗布膜乾燥の基本とプロセス・現象・本質の理解、最適化と欠陥・トラブル対策 オンライン
2025/7/9 基礎から学ぶ & サステナブル社会に貢献するフィラー活用術 オンライン
2025/7/10 高速伝送基板に向けた材料の表面処理技術と接着性、誘電特性の両立 オンライン
2025/7/10 伝熱の基礎と温度計測の留意点 オンライン
2025/7/10 工業用添加剤の基礎と使い方・選定のポイント 兵庫県 オンライン
2025/7/10 ALD (原子層堆積法) の基礎と高品質膜化および最新動向 オンライン
2025/7/11 塗膜の強度評価と不良・欠陥対策セミナー オンライン
2025/7/11 シランカップリング剤の反応メカニズム解析、界面 (層) 形成・表面の反応状態の分析・評価方法 オンライン
2025/7/14 シランカップリング剤の効果的活用法 オンライン
2025/7/14 伝熱の基礎と温度計測の留意点 オンライン
2025/7/15 大気圧プラズマの基礎と各種材料の表面処理等への応用 オンライン
2025/7/15 塗膜の強度評価と不良・欠陥対策セミナー オンライン
2025/7/16 二軸押出機による混練技術とスクリュデザイン最適化 オンライン
2025/7/17 大気圧プラズマの基礎と各種材料の表面処理等への応用 オンライン
2025/7/17 マイクロ波加熱の原理と化学反応への応用 オンライン
2025/7/18 トライボロジー (摩擦、摩耗、潤滑) の基礎と耐摩耗対策・摩擦制御法 オンライン
2025/7/18 金属ナノ粒子・微粒子 徹底解説 オンライン
2025/7/18 塗料入門 オンライン
2025/7/22 トライボロジー (摩擦、摩耗、潤滑) の基礎と耐摩耗対策・摩擦制御法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/6/9 熱交換器〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/6/9 熱交換器〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/5/30 熱、排熱利用に向けた材料・熱変換技術の開発と活用事例
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/4/30 非フッ素系撥水・撥油技術の開発動向と性能評価
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/20 コーティング技術の基礎と実践的トラブル対応
2021/12/16 カーボンニュートラルに向けた中低温産業排熱の最新利用技術と実践例
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻) (製本版 + ebook版)
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻)
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/2/28 伝熱工学の基礎と熱物性測定・熱対策事例集