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放熱樹脂の熱伝導率向上とその評価

放熱樹脂の熱伝導率向上とその評価

~樹脂内でのフィラー配向状態が熱伝導性にどのような影響を与えるのか~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年2月4日(月) 10時00分 17時00分

修得知識

  • フィラーを分散した高熱伝導率樹脂材料の測定手法の概要
  • 測定において注意すべき点
  • 新しい測定手法に関する知識

プログラム

第1部 窒化物フィラーの表面処理と最密充填技術による高熱伝導化

(2019年2月4日 10:00〜11:30)

  1. 窒化物フィラーの種類と熱伝導率
  2. 窒化物フィラーコンポジットの粘度予測
    1. コンポジットの粘度予測式と適用範囲
    2. フィラー粒度分布を考慮したコンポジットの粘度予測理論
  3. 窒化物フィラーの最密充填技術と低フィラー化技術
    1. フィラー最密充填理論
    2. フィラー最密充填によるコンポジットの高熱伝導率と低粘度の両立
    3. コンピューターシミュレーションを活用した新しい充填構造設計手法
    4. フィラーのハイブリッド化とネットワーク構造形成による低フィラー化技術
  4. 窒化物フィラーの表面処理技術
    1. 窒化物フィラーの表面処理事例
  5. 窒化物フィラーコンポジットの熱伝導特性評価
    1. コンポジットの熱伝導率予測式
    2. 国内外での窒化物フィラーコンポジットの開発動向
    • 質疑応答

第2部 磁場によるフィラーの位置・配向制御技術

(2019年2月4日 12:10〜13:40)

  1. 物質と磁場の相互作用
    1. 物質の磁性
    2. 磁気エネルギー
    3. 磁気プロセスの利点
  2. 磁場配向と磁気トラップ
    1. 磁場配向の原理
    2. 磁場配向させるための条件
    3. 磁気トラップの原理
    4. 磁気モジュレーターによる磁束密度制御
  3. 配向制御
    1. 繊維の磁場配向
    2. 有機結晶の磁場配向
    3. 無機結晶の磁場配向
  4. 位置制御
    1. 有機物の位置制御
    2. 無機物の位置制御
    3. 生体材料の位置制御
    4. 重力場とのバランスによる浮力制御効果
  5. 磁場による精密配向制御
    1. 部分配向材料への応用
    2. 傾斜配向を利用した磁気印刷への応用
  6. 放熱フィラーへの応用
    1. 炭素繊維の例
    2. チッカホウ素の例
    • 質疑応答

第3部 高熱伝導繊維材料を用いた放熱材料の開発

(2019年2月4日 13:50〜15:20)

高強度、高弾性なスーパー繊維の中には、繊維方向に高い熱伝導特性を有する繊維があり、放熱材料への応用が考えられる。本講座では、スーパー繊維の特性を紹介するとともに、高熱伝導特性があるPBO繊維を強化繊維に用いた放熱シートや基板の試作例やその特性を紹介する。

  1. 高熱伝導有機繊維
    1. スーパー繊維・機能性繊維
      • POB繊維
      • アラミド繊維
      • 高分子ポリエチレン繊維
      • カーボン繊維など
    2. 熱的特性
      • 熱伝導性
      • 耐熱性など
    3. 機械的特性
      • 引張強度
      • 線膨張係数など
    4. その他特性
      • 電気的特性など
  2. 放熱材料の試作
    1. クロス
    2. プリプレグシート
      • 放熱シート
    3. 基板
      • 積層
      • 硬化
      • 銅張
  3. 熱伝導特性
    1. 熱拡散率・熱伝導率の測定
      • 測定
      • 評価方法
    2. 熱伝導特性、
    3. 特性向上の試み
      • 異方性改善
      • 配向
      • ナノファイバー
  4. IGBTスタック用放熱シートへの適用検討例
    1. 試作放熱シート
    2. 試験方法
    3. 試験結果
  5. プリント基板への適用検討例
    1. 試作プリント基板
    2. 試験方法
    3. 試験結果
    • 質疑応答

第4部 樹脂/フィラー複合材料における熱伝導率の評価

(2019年2月4日 15:30〜17:00)

フィラーを分散した高熱伝導率樹脂材料の伝熱特性の測定の原理と実際の測定における問題点をまとめた。

  1. 測定原理
    1. 測定の基礎式
    2. 動的な挙動と定常的な挙動
    3. 各相の物性値と全体の物性値の関係
    4. 相間抵抗の影響
  2. 定常熱流計法
  3. 非定常法
    1. フラッシュ法
    2. サーモウエーブアナライザ
    3. サーマルマイクロスコープ
    4. イメージングスコープ
  4. 正確な測定を行うための注意事項
    1. 試料の大きさの適正化
    2. 焼損
    3. 多層試料による測定
    4. 面積熱拡散時間法
    • 質疑応答

講師

  • 真田 和昭
    富山県立大学 工学部 機械システム工学科
    教授
  • 山登 正文
    東京都立大学 大学院 都市環境科学研究科 環境応用化学域
    教授
  • 上條 弘貴
    公益財団法人 鉄道総合技術研究所 車両制御技術研究部
    上席研究員
  • 太田 弘道
    茨城大学
    名誉教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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