技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

粉体化粧品の使用感の評価・制御と応用

粉体化粧品の使用感の評価・制御と応用

~紫外線・近赤外線防御効果と使用感の両立についても解説 / 粉体物性の機器評価・官能評価に関する実験実習で理解を深める~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、塗心地・触り心地・持続性等、粉体化粧品の使用感・機能を制御するための粉体技術や官能評価・機器分析、紫外線・近赤外線防御効果と使用感の両立について、商品開発の実績に基づき、実際の粉体原料を用いた実験実習を交えて詳しく解説いたします。

開催日

  • 2018年11月29日(木) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 化粧品メーカーの処方開発担当者・官能評価と機器評価担当者
  • 化粧品の粉体原料メーカー、OEM技術者
  • 大学・研究機関の化粧品関連研究者
  • これから化粧品分野への展開を計画する企業

修得知識

  • ファンデーションの開発動向
  • 粉体化粧品の使用感の官能評価と機器分析の方法
  • 肌の光老化のメカニズムと防御方法、紫外線・近赤外線の遮蔽技術の研究開発方法
  • 粉体化粧品の新規プロセス技術と使用感の改良方法
  • 粉体の物性評価方法
  • 複合粉体の試作方法

プログラム

 このところファンデーションの要望が高まっています。最近の日本人の肌はきれいになり、ファンデーションに求められるメイク効果にはタルクの隠ぺい力や雲母の光沢感、セリサイトのクリーミィ感だけでなく、くすみのない透明感のある明るい素肌感を演出する合成マイカの光学的効果を活用する処方技術を習得する必要があります。同一の原料から仕上げた合成マイカ化粧料でも、アスペクト比と形状を変えるとファンデーションの外観は劇的に変わります。また、粉体の表面処理により心地よい塗布感や持続性も大きく変化します。
 本講座は、ファンデーションに用いられる体質顔料や着色顔料、紫外線散乱剤などの無機粉体や有機成分の化学構造と形状に基づく物性・機能によるメイク効果のメカニズム・課題等を解説すると共に、使用感効果を機器評価により数値化する手法について、商品開発の実績に基づく技術解説と実際の粉体原料を用いた実験実習を通して理解を深めます。
 また、これらの機器評価方法を用いた開発事例として、ファンデーションの処方や配合量を変えずに紫外線防御剤の均一分散性を改良することでSPFを高め、使用感の心地よさを改善する複合粉体や加工プロセスの要点を解説します。

  1. ファンデーションの粉体技術と市場動向
    1. 日本人の肌環境の変化とファンデーション人気復活の兆し
    2. 使用動作と使用感の知覚要素
    3. メイクアップ化粧品と粉体技術;体質顔料・着色顔料・光学的微粒子・結合油剤
    4. 機器評価による使用感の改良方法
    5. 近未来の化粧品開発におけるICTと人工知能の役割
  2. 粉体化粧品の使用感の官能評価と機器分析の基礎
    1. テカリ感と透明感のある明るい肌のツヤとマットな隠ぺい力をもたらす粉体の違い
    2. アスペクト比と粉体形状係数
    3. フワッと軽くのびる粉体の心地よさと嵩密度と動摩擦係数
    4. 均一にのびてピタッとつく付着力と分散性と結合油剤の影響
    5. 隠す効果とぼかす効果の光学的機能の差異と粉体形状と屈折率の関係
    6. 化粧くずれを防ぐ持続性の官能指標と粉体の物性機能
    7. ファンデーションの皮脂濡れによる外観の変化と撥水撥油効果をもたらす表面処理
    8. 粉体化粧品の保湿力の評価
    9. 製品開発に用いる機器分析の常用項目
  3. 肌の光老化防御と紫外線・近赤外線の遮蔽技術の設計方法
    1. 紫外線・ブルーライト・近赤外線による肌の光老化と防御剤の特徴
    2. SPFとPA
    3. 紫外線・近赤外線遮蔽複合粉体の設計と使用感の改良
    4. 湿式充填プレス法と乾式粉砕プレス法の特徴
    5. 湿式スラリー複合化と撹拌乾燥・溶媒回収工程の1ステップ連続処理プロセス
    6. 処方を変えずに紫外線・近赤外線防御効果を高め、 使用感を改善する粉体加工プロセス技術の要点
  4. 実験実習:粉体物性の機器評価と官能評価
    1. 粉体原料と製品ケーキの嵩密度
    2. 落下強度試験
    3. 粉体の色 (L*, a*, b*) と光沢と隠ぺい力
    4. 粉体の濡れ性
    5. 肌スコープを用いる粉体表面の接触角測定による撥水度と撥油度の評価
    6. 粉体の吸油量
    7. 粉体の滑らかさ
    8. 粉体表面処理による複合化と評価方法
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 鈴木 高広
    近畿大学 生物理工学部 生物工学科
    教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

持参品

実際の粉体原料を用いた実験実習を行うため、白衣など服の汚れを防ぐもののご持参をおすすめいたします。

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/7/14 シランカップリング剤の効果的活用法 オンライン
2025/7/15 大気圧プラズマの基礎と各種材料の表面処理等への応用 オンライン
2025/7/15 塗膜の強度評価と不良・欠陥対策セミナー オンライン
2025/7/15 化粧品における微生物管理および微生物迅速法設計の考え方とバリデーション オンライン
2025/7/17 大気圧プラズマの基礎と各種材料の表面処理等への応用 オンライン
2025/7/17 化粧品における微生物管理および微生物迅速法設計の考え方とバリデーション オンライン
2025/7/18 金属ナノ粒子・微粒子 徹底解説 オンライン
2025/7/18 塗料入門 オンライン
2025/7/18 トライボロジー (摩擦、摩耗、潤滑) の基礎と耐摩耗対策・摩擦制御法 オンライン
2025/7/22 トライボロジー (摩擦、摩耗、潤滑) の基礎と耐摩耗対策・摩擦制御法 オンライン
2025/7/22 高分子の接着の基礎と接着性改善に向けた界面の構造評価・表面処理の応用 オンライン
2025/7/23 目的・種類・顧客ニーズに沿った洗浄化粧品開発時における処方設計/評価/安全性確保 東京都 会場・オンライン
2025/7/23 プラスチックの加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2025/7/24 化粧品OEM/ODM (海外含む) における品質管理・品質保証と工場監査用のチェックリストの作成方法 オンライン
2025/7/24 経皮吸収の基礎とIn vitro/In vivoにおける各試験・評価方法 オンライン
2025/7/25 濡れ現象および濡れ性制御の基礎と超撥水 (油) ・超親水 (油) ・滑液表面の開発、最新動向 オンライン
2025/7/25 めっき技術/新めっき技術と半導体・エレクトロニクスデバイスへの応用・最新動向 オンライン
2025/7/28 自己修復材料、塗膜の設計、開発とその特性評価 オンライン
2025/7/29 ラミネート技術の基礎・トラブル対策とヒートシール技術のポイント オンライン
2025/7/29 微粒子・ナノ粒子の基礎と応用 東京都 会場

関連する出版物

発行年月
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 粉体の上手な取り扱い方とトラブルシューティング
2018/8/31 防汚・防水・防曇性向上のための材料とコーティング、評価・応用
2018/3/29 超親水・親油性表面の技術
2018/2/28 顔料分散の基礎講座
2016/11/29 二軸押出機
2015/10/1 すぐ分かるラミネート加工技術と実際およびトラブル・シューティング
2015/7/30 ダイ塗布の流動理論と塗布欠陥メカニズムへの応用および対策
2014/10/27 化粧品に求められる使用感の共有と感性価値の数値化・定量化
2014/8/25 ぬれ性のメカニズムと測定・制御技術
2014/8/25 粉砕・分散技術の基礎と応用・トラブルシューティング
2014/7/15 化粧品13社〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/15 化粧品13社〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/15 美容液・化粧水 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/15 美容液・化粧水 技術開発実態分析調査報告書
2014/4/30 微粒子最密充填のための粒度分布・粒子形状・表面状態制御
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/8/28 化粧品・医薬部外品およびその原料の安全性評価と規格・試験法設定