技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

カーボン材料の分散制御技術と評価法

カーボン材料の分散制御技術と評価法

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、分散を理解するのに必要な物理化学の基礎から解説し、ナノカーボン材料の凝集体をほぐす操作、液体中の安定化手法、分散性の評価法についてわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2018年10月26日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • ナノカーボン材料の分散に関する物理化学の基礎
  • 個々のナノカーボンに対する分散法の適正性や限界予測

プログラム

 カーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボン材料を液体中に分散させるには、凝集体をほぐし、個々に遊離したナノカーボンを再凝集させないように液体中で安定化させる必要がある。もし、どのくらいの力でナノカーボンが凝集しているかが見積もられれば、それ以上の力を与える事でほぐすことが可能となる。しかしながら、あまり大きな力を加えるとナノカーボン自体が損傷されるので、その影響も見積もらなくてはならない。安定化においても万全策はないので、これまで培われてきた手法の長所・短所を見極めて、目的に合った最適手法を選択する必要がある。
 また、分散したナノカーボン材料を評価することも重要である。ここでは、一般の研究開発現場で使用されている測定法を中心に説明する。また、最近開発されたばかりの分散液中の直接観察法についても紹介する。

  1. ナノカーボンの種類
    1. なぜナノカーボンがおもしろいか
    2. フラーレン
    3. 単層および多層カーボンナノチューブ
    4. 極細炭素繊維
    5. グラフェン
  2. ナノカーボン分散の基本的操作
    1. 凝集体をほぐす
    2. 遊離したナノカーボンの分散安定化
  3. どのくらい強く凝集しているのか?
    1. ファンデルワールス相互作用とは?
    2. ナノカーボンのファンデルワールス相互作用
      1. 単層カーボンナノチューブ
      2. 多層カーボンナノチューブ
      3. グラフェン
    3. 疎水性相互作用
  4. どのくらいのエネルギーでCNTは切れるのか?
    1. 長さ依存性
    2. CNTの引張り強度
  5. ほぐす操作はどのくらいのエネルギーを与えているのか?
    1. ポリマーとの混錬
    2. 超音波照射
    3. 超音波照射の効率化
  6. グラフェンをほぐす
    1. 超音波法
    2. 酸化法
    3. インタカレーション法
  7. 速度論的安定化
    1. DLVO理論
    2. 単層CNTのShultz – Hardy則
    3. 高粘性媒体
    4. 希薄化
  8. エネルギー的安定化
    1. 静電的斥力
    2. 界面活性剤の臨界表面凝集濃度
    3. 立体障壁
    4. 汎用分散剤の例
    5. ナノカーボン特有分散剤の例
  9. 疎水性相互作用の最小化
    1. 表面粗さ
    2. 親水基の導入
    3. ポリエチレングリコール鎖の不思議
  10. 分散に向けたナノカーボンの化学反応
    1. 再現性の確認された反応
    2. マイクロ波応用
  11. 市販ナノカーボンの分散
    1. 形状の影響
    2. 欠陥の影響
    3. 不純物の影響
  12. 実用的な分散評価法
    1. SEM,TEM,AFM
    2. パーコレーション閾値
    3. 紫外 – 近赤外吸収分光
    4. レイリー散乱とミー散乱
  13. トワイライト蛍光顕微鏡
    1. 液中分散ナノカーボンの観察原理
    2. 顕微鏡の構成
    3. 観察条件の最適化
    4. 観察例1: 超音波照射
    5. 観察例2: 還元反応
    • 質疑応答

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)

9F 研修室

東京都 江東区 亀戸2-19-1
江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/27 パウダー化粧品の処方設計のポイントと粉体物性の機器評価方法 オンライン
2024/11/27 粉体プロセスにおける付着・固結・滞留・ 閉塞・リークなどのトラブル実例と対処 オンライン
2024/11/28 導電性フィラーの種類、特性と配合・分散技術 オンライン
2024/11/28 乳化重合・懸濁重合の基礎、反応機構と装置設計、重合プロセスの機能化 オンライン
2024/11/28 粒子の分散安定化と塗布・乾燥における課題、添加剤による解決策 オンライン
2024/12/3 粉体プロセスにおける付着・固結・滞留・ 閉塞・リークなどのトラブル実例と対処 オンライン
2024/12/4 導電性フィラーの種類、特性と配合・分散技術 オンライン
2024/12/11 微粒子の分散・凝縮メカニズム、安定化、評価 オンライン
2024/12/11 粒子と適用系に応じた分散剤の選び方と配合設計技術 オンライン
2024/12/11 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2024/12/11 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/12 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2024/12/13 乳化重合・懸濁重合の基礎、反応機構と装置設計、重合プロセスの機能化 オンライン
2024/12/16 分散剤の作用機構と種類・特徴およびナノ分散 オンライン
2024/12/18 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/19 高剪断成形加工法の基礎と新規材料創出への応用 オンライン
2024/12/19 乳化・分散・攪拌の基礎と操作およびスケールアップ評価 オンライン
2024/12/19 ナノ粒子・ナノカーボンへの表面グラフト化による機能付与及び分散性制御 オンライン
2024/12/20 導電性カーボンブラックの特性、選定、分散技術 オンライン
2024/12/20 分散剤の作用機構と種類・特徴およびナノ分散 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2023/8/31 分散剤の選定法と効果的な使用法
2021/10/29 金属ナノ粒子、微粒子の合成、調製と最新応用技術
2021/2/16 ポリマーアロイ/ブレンドにおける相溶性・分散条件の最適設計、評価応用の最新技術
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2018/11/19 炭素繊維・炭素繊維複合材料の未来
2018/2/28 顔料分散の基礎講座
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書
2016/11/29 二軸押出機
2016/11/1 世界の炭素繊維・応用製品の市場実態と展望 2017
2016/5/16 カーボンナノチューブの応用技術 (2016年版) 技術開発実態分析調査報告書
2016/5/16 カーボンナノチューブの応用技術 (2016年版) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/25 粉砕・分散技術の基礎と応用・トラブルシューティング
2014/4/30 微粒子最密充填のための粒度分布・粒子形状・表面状態制御
2013/8/28 化粧品・医薬部外品およびその原料の安全性評価と規格・試験法設定
2013/7/25 正しい分散剤の選定・使用方法と、分散体の塗布性を上げる添加剤技術
2013/3/25 カーボンナノチューブ応用技術 技術開発実態分析調査報告書
2013/3/25 カーボンナノチューブ応用技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/20 導電・絶縁材料の電気および熱伝導特性制御