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電子機器の防水・防湿技術、材料設計および評価

電子機器の防水・防湿技術、材料設計および評価

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年9月13日(木) 10時30分 16時00分

受講対象者

  • 防水・防湿で課題を抱えている方
  • 防水・防湿に関連する技術者、研究者、開発者、担当者、管理者
    • 防水・防湿コーティング剤
    • 撥水撥油剤
    • 電子デバイス
  • これから防水製品の開発・企画・営業に携わる方、関心のある方

修得知識

  • 防水設計の基礎知識
  • 防水・防湿コーティング剤、撥水撥油剤、防水・防湿・防蝕性に優れた電子デバイスを開発するための技術の勘所
  • コーティング剤以外の技術との組み合わせ
    • 特に、間隙と水深・水圧との関係、膜厚と電気特性との関係
  • 工業製品に用いられる気密防水性能試験機の種類、原理
  • 歪検出方式と他方式を比較した場合の特徴
  • 製品の種類や試験仕様による最適な試験方法の選定、長所・短所

プログラム

第1部 防水製品の設計手法と開発プロセス

 現在、屋外設置機器だけでなく日常で使用する機器のほとんどの電子機器に、防水機能付加の要求が高まってきています。使用目的・環境によって防水規格は異なり、対応した評価試験が必要になります。そこで防水規格毎の試験・製品群について解説します。
 また、防水機能を付加することによる課題として、製品コストUP・デザイン制約・放熱特性の低下等、があります。特に、防水設計と小型・軽量化は相反しており設計時に注意が必要です。そこで、防水機能が必要な電子機器を設計する上での考慮すべきポイントを分かりやすく解説します。防水機器の開発は、経験による設計とカット&トライの繰り返しによる試験が一般的です。しかし、この手法は問題点の抽出に多大な時間と費用を要し、開発スケジュールの遅れにも繋がりかねません。そこで設計時に問題点の予測と対策を行える開発手法が求められており、一例としてCAEを活用した開発手法を解説します。また、開発機種の合否判定だけでなく、次機種の開発に向けた設計ノウハウの蓄積への取り組みも併せて紹介します。

  1. 会社紹介
  2. 防水規格の説明
    1. 電子機器の防水規格と試験装置
    2. 防水規格別の製品群
  3. 機器に防水機能を付加することによる課題
    1. 製品コストUP
    2. デザイン制約
    3. 密閉筐体による放熱特性の低下
  4. 防水機器を設計する上で考慮すべきポイント
    1. ケースの防水設計
    2. 表示部・操作部の防水設計
    3. コネクタの防水設計
    4. 音響部品の防水設計
    5. ケーブル類の防水設計
    6. 防水筐体の放熱設計
  5. 防水機器の開発プロセス
    1. 一般的な開発手法
    2. CAEを活用した開発手法
    3. 設計ノウハウの蓄積に向けた取り組み

第2部 フルオロアクリレート系ポリマーを用いた電子デバイスの防水・防蝕性に最適なコーティング剤の設計

 フッ素系防水・防湿コーティング剤は、従来の非フッ素系コーティング剤と比較して、1um以下の薄膜で優れた防水・防湿性を発現するだけでなく、不燃、速乾、低毒性、低環境汚染性なども併せ持つ。
 本講では当社が開発したフッ素系防水・防湿コーティング剤「オプトエースWPシリーズ」の特徴とその応用について解説する。

  1. ダイキン工業の概要
    • ダイキン工業のフッ素化学事業、テクノロジー・イノベーションセンター
  2. 基本原理:フルオロアルキル基含有化合物の撥液性
    • 水が接触しても動的撥水性が維持される技術 (表面再編成を抑制する技術)
  3. 汎用型「オプトエースWP-100シリーズ」のご紹介
    • 基本特性 (防水・防湿・防錆性、作業性、労働安全性)
    • ポリマー設計 (PFOAフリー)
    • 間隙/水深/水圧の関係
    • 膜厚と電気特性の関係
    • 加速試験 (超促進耐候性試験、対硫化試験)
  4. 耐摩耗型「オプトエースWP-200シリーズ」のご紹介
    • キャップレス防水コネクタでの使用例
  5. 塗布認識グレード
  6. 競合品・競合技術との比較
    • コーティング剤
    • プラズマCVD
    • 樹脂CVD
    • 部材 (防水テープ・メッシュ・パッキン)

第3部 歪検出方式による気密防水性能試験とその試験機について

 防水性能を表す規格としてはIP規格が広く用いられているが、IP規格は保護等級と呼ばれる等級ごとに要求される保護の内容が異なる。その目的とする内容は大きく分けて二つあり、「① 器具の危険部位により、人体に傷害を与えないための保護」「② 粉塵や水等の浸入により、器具に不具合を生じさせない保護」である。
 本セミナーでは後者②の内、近年増加するIP規格に対応した民生機器、特に防水保護等級IPX7またはIPX8に適合した携帯電話やスマートフォン、タブレット端末、テレビ、カメラなど、電子デバイス製品や精密機器の防水性能試験について解説する。防水試験において全てのワークに対応する万能試験機は無く、JIS規格に規定される試験方法から、ワークを製造する各社が独自に行う方法まで数多く存在する。本セミナーでは比較的汎用性を持つ代表的な防水試験方式3種を中心に紹介すると共に、その内の一つ「歪検出方式」を詳説。各方式の長所と短所を比較の上、それぞれの特徴を解説する。

  1. はじめに
    1. 会社ご紹介
    2. 防水試験の歴史
    3. 防水試験規格
  2. 防水試験方式の紹介
    1. 水または液体を利用した方式
    2. 空圧を利用した方式
    3. その他の方式
  3. 主要な防水試験方式
    1. 差圧方式
      1. 差圧方式の原理
      2. 差圧方式の特徴
    2. ゲージ圧力方式
      1. ゲージ圧力方式の原理
      2. ゲージ圧力方式の特徴
    3. 歪検出方式
      1. 歪検出方式の原理
      2. 歪検出方式の特徴
  4. 歪検出方式の優位性
    1. 原理的優位性
    2. 特定製品における圧倒的シェアー
  5. 防水試験機器業界の現状と展望
  6. おわりに

会場

江東区産業会館

第6展示室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

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: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

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