技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

多製品・小ロット製造にむけたこれからの洗浄バリデーションの手法

多製品・小ロット製造にむけたこれからの洗浄バリデーションの手法

~多品種製造で求められる、リスクに基づいた科学的かつ効率的な実施法~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年8月22日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

 多製品・小ロット製造が主流になりつつあり、多製品製造に向けた設備洗浄の重要性が指摘されています。交叉汚染を防止するためには、実効性のある洗浄手順や性能目標基準 (許容残留基準) の確立が重要です。21世紀の洗浄バリデーションでは、リスク及び新しい科学に基づいた統計的な考え方で許容基準値を設定することが求められています。また、あらゆるワーストケースを推定した実施手順、許容限度を正確に定量できる分析法、毒性学的データが不可欠です。
 2018年4月にEMAから洗浄バリデーションの許容基準に関するQ&A最終版が発出されました。本講座では、この最終版についても解説致します。

  1. 共用設備の要件
  2. CIP関連設備設計のポイント
  3. リスクをベースとした医薬品製造 (Risk – MaPP)
  4. 設備の洗浄方法
  5. 洗浄方法の確認のために必要な物理的パラメータ
  6. LRC値 (Log Reduction in Concentration)
  7. 洗浄バリデーションの実施手順
    1. 設計時適格性の評価
    2. 据付時適格性 (IQ) のポイント
    3. 運転時適格性評価 (OQ) のポイント:ワーストポイントの見つけ方、リボフラビン 試験とは
    4. 稼働性能適格性評価 (PQ) のポイント
  8. 残留許容基準値の設定に関する最新の考え方
  9. 分析法とサンプリング
  10. CIPにおけるリスクマネジメント
  11. 許容残留値設定に際して留意すること
  12. EMA/洗浄バリデーションの許容基準に関するQ&A最終版
  13. 毒性学的データを考慮した洗浄許容基準値
  14. 洗浄シミュレーション:目視基準と10ppm基準・0.1%投与量基準の比較
  15. 医薬品製造所における洗浄バリデーション事例:不適切なバリデーションによりロットアウトになったケース
  16. FDA査察における指摘事項
  17. EMA査察における指摘事項
  18. 暴露許容量 (ADE) 設定のポイント
    • 1日暴露許容量 (ADE) 設定の考え方とは?
      投与量と生体反応度との関係、暴露結果などの調査データの活用法
    • 新しいISPEガイドライン「リスクをベースとした医薬品製造 (Risk – MaPP) 」では、ADEは「物質の1日摂取量で、それ以下の量では生涯を通じて、いかなる経路で服用しても有害事象の発生は予想されない量」と定義されている。ただし、ADEはかなり控え目な値である。
    • ADEは、単に最低暴露量だけでなく、利用可能な安全性に関するデータすべてを参考として設定すべき値であり、洗浄バリデーションでの計算で安全な出発点となる意味を持っている。
    • ADEを利用すれば、投与量を基本とした基準で仮説を設定しながら作業する必要がなくなり、企業が有するすべての科学を利用することが可能となる。
    • ADEを利用すれば、洗浄後の残留物に関するデータを評価するときや、作業面から評価するとき、投与量と生体反応度との関係から設定した基準よりもフレキシブルで余裕を持った安全性の科学的根拠が設定できる。
    • ADEは控えめな値であり、洗浄バリデーションで使用すれば、安全で控えめなレベルが得られる。
    • 投与量と生体反応度との関係から導いた基準を使った結果を参考として、部品、設備、ならびに一連の製造ラインや包装ラインを不必要に専用化している事例が多くみられる。なかには、製品の製造でのフレキシビリティを過剰なまでに制約して製造する順序を規制するなどを行っている例がある。このような状況では、十分に洗浄することが不可能と推測できる。さらには、不必要に使い捨て設備を利用している例も認められる。これらの問題は、ADEを利用することで解決しやすくなる。
    • 過去の洗浄バリデーションでは、投与量と生体反応の関係から基準を設定していたが、新しい時代の洗浄バリデーションでは、新しい科学に基づいた統計的な考え方で許容基準を設定すべきである。
    • 質疑応答

講師

  • 人見 英明
    合同会社 ヒトミライフサイエンス研究所

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/4/7 GMP超入門セミナー オンライン
2025/4/7 令和6・7年度薬価改定を踏まえた新薬の薬価交渉と薬価制度の知識収集法 オンライン
2025/4/7 細胞加工製品及び遺伝子治療用製品の輸送方法の開発、安定性試験 オンライン
2025/4/7 医薬品研究開発における事業性価値評価の活用/評価担当の人材育成 オンライン
2025/4/8 標準品・標準物質における品質規格の設定方法と試験検査室の管理 オンライン
2025/4/8 フロー合成・連続生産・マイクロリアクターコース (2日間) オンライン
2025/4/8 医薬品、原薬製造プロセスにおけるGMP製造に対応したフロー合成/連続生産とスケールアップ実用化 オンライン
2025/4/8 創薬モダリティの多様化に対応する吸入粉末剤の設計・評価技術 オンライン
2025/4/9 医薬品におけるサンプリングの基礎知識と全梱同一性確認への対応 オンライン
2025/4/9 ライフサイクルを通じたプロセスバリデーションの実施法 オンライン
2025/4/9 医薬品等に関連する有害事象の収集・評価と集積検討 / 必要に応じての安全対策実施 オンライン
2025/4/9 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2025/4/9 開発初期段階の事業性評価・売上予測/ケーススタディ オンライン
2025/4/9 薬物動態の基礎と活用 オンライン
2025/4/9 市場分析により導き出す医薬品開発におけるアンメットメディカルニーズ開発戦略と評価法 オンライン
2025/4/10 国際共同治験におけるグローバル開発に求められるプロジェクトマネジメントと国内治験との相違 オンライン
2025/4/10 ICH M7におけるニトロソアミン原薬関連不純物 (NDSRI) の当局対応・規制動向をふまえた評価・許容値設定と分析の留意点 オンライン
2025/4/10 GMP管理ではない (non-GMP) 原材料供給業者における特有の製造・品質管理の要求事項と監査 (書面・実地) ポイント・事例 オンライン
2025/4/10 体外診断用医薬品の製造販売承認 / 認証申請およびQMS適合性調査に係る法規制と対策 オンライン
2025/4/10 クラウドの基礎とGXPクラウド利用時のCSVアプローチやデータインテグリティ対応・留意点 オンライン

関連する出版物

発行年月
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/8/28 化粧品・医薬部外品およびその原料の安全性評価と規格・試験法設定
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法