技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

失敗例~解決 (対処) 法で学ぶスケールアップ・ダウン実験・検討

失敗例~解決 (対処) 法で学ぶスケールアップ・ダウン実験・検討

東京都 開催 会場 開催

関連セミナーとの同時申し込みで特別割引にて受講いただけます。

概要

本セミナーでは、スケールアップの基礎から解説し、前臨床試験、臨床試験、商用製造開始、商用製造開始後、各ステージでのスケールアップ製造のポイント (考え方) を実際に経験した例 (失敗例) を参考に説明いたします。
更に、どのように対処、解決したかも説明いたします。

開催日

  • 2017年7月28日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • スケールアップの考え方、ポイント、着目点
  • 医薬品原薬の開発段階に応じた変更管理の考え方
  • スケールアップの失敗例、その原因、解決策
  • スケールアップ前後の同等性の考え方
  • スケールアップ・スケールダウン実験の考え方、進め方

プログラム

 医薬品原薬、中間体、化学品開発の最終目標はその商用生産にあり、スケールアップ検討は避けられない部分である。経験的に商用生産に結び付けたプロジェクトは多数あるが、スムーズに進んだことは殆どなく、失敗した経験がその後の商用生産に役立つケースが多い。しかし、スケールアップで失敗すれば時間、原料費等損失は大きい。実際に経験した失敗をどのように解決して商用生産に結び付け、その後の検討に生かしたか実例をもとに説明する。
 第2章では、一つの化合物に絞り、実験室スケールからパイロット (200~300L) 、更に商用生産 (数1000Lスケール) へのスケールアップで経験した失敗例、問題点をどのように解決して商用生産にたどり着いたか、各工程のポイントを含め説明する。

  1. スケールアップとは
    1. 考え方、医薬品原薬の開発を例に
    2. チェック項目
    3. 実験の進め方、スケールダウン実験の重要性
      ~過酸化水素水によるスルフィド誘導体の酸化反応を例に
  2. アミノチアゾール酢酸誘導体の商用生産 (7工程、数トン/年生産) の例
    1. 出発原料 (アセト酢酸エステル誘導体) の選定 (何を基本に設定すべきか?)
    2. 原料、中間体の安全性評価
    3. オキシム化工程 (NaNO2/酸) での酸の選択、考え方
    4. ジメチル硫酸によるメチル化工程での塩基の選択、考え方
    5. 爆発性中間体の単離回避の検討、廃液の問題
    6. 臭素化工程のスケールアップの問題点、反応開始、副生物、反応機構
    7. チオ尿素によるチアゾール閉環工程での塩基の選択、副生するanti異性体の除去
    8. アシル化工程の簡略化 (操作が煩雑、抽出-濃縮工程の省略)
    9. アシル化、加水分解生成物の単離方法 (生成物はクリーム状で濾過性が悪く、遠心脱水に長時間必要)
    10. 加水分解工程の改良 (副生物が発生) 、操作簡略化
    11. 加水分解生成物 (カルボン酸誘導体) の再結晶工程の問題 (異性化) 回避
    12. 最終工程 (五塩化リンによるクロル化)
      • コスト問題から溶媒回収が必須
        (塩化メチレン/n-ヘキサン混合溶媒から塩化メチレン、n-ヘキサンを回収できるか)
      • 最終洗浄溶剤と乾燥後の製品の品質の相関性
      • 回収溶剤 (塩化メチレン、n-ヘキサン) に微量のアセトンが混入
  3. その他の事例
    1. 設備が腐食してしまった (小スケール実験では想定不可)
    2. ジャケットの保温効果 (想像以上に保温効果が良く、オーバー反応)
    3. 加水分解後の濃縮 (濃縮中に反応が進行)
    4. 原料のグレード変更:低純度品 (98%) を高純度品 (99.5%↑) に変更したところ逸脱、規格外の製品が得られた
    5. 水和物→無水和物の変換 (乾燥機の選択を誤って失敗)
    6. 危険な試薬を使用しなくてはならない (20Lスケール以上は危険性で実施不可)
    7. 先入観を持って検討を開始したため検討に時間を要した
    8. スケールアップを計画したら目的純度の原料が入手できない
    9. 転位反応が原因でスケールアップしたら目的物が得られなくなった
    10. その他
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 丸橋 和夫
    株式会社 三和ケミファ 医薬品事業部
    統括本部長

会場

三田NNホール&スペース

地下1階 スペースC

東京都 港区 芝4丁目1番23号 三田NNビル地下1階
三田NNホール&スペースの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

複数コース申込割引受講料について

  • 通常2コース 受講料 : 85,500円 (税別) → 2コース申込 割引受講料 57,000円 (税別)
  • 通常2コース 受講料 : 92,340円 (税込) → 2コース申込 割引受講料 61,560円 (税込)

複数日コースのお申込み

対象セミナー

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/28 Excelスプレッドシートの作成、バリデーション、運用管理のポイント オンライン
2025/2/28 医薬品の知的財産制度をふまえた特許戦略構築と知財デュー・デリジェンス/知財価値評価のポイント オンライン
2025/2/28 データインテグリティの重要性とGMP文書への落とし込み方 オンライン
2025/2/28 DMFの登録・作成・変更・照会対応 入門講座 オンライン
2025/2/28 アクティブターゲティング型DDSの現状と展望 オンライン
2025/3/3 治験薬GMP 入門講座 オンライン
2025/3/3 わかりやすい製造指図書およびSOP作成のポイント オンライン
2025/3/3 PIC/S GMP Annex I 改定セミナー オンライン
2025/3/4 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Dコース:CMC申請・薬事デザイン編) オンライン
2025/3/4 PMDAから高評価が得られるメディカルライティング中級講座 オンライン
2025/3/4 ペプチド医薬品原薬の製造プロセス開発 オンライン
2025/3/5 一変申請・軽微変更の具体的理解と齟齬発見時の対応 オンライン
2025/3/5 (薬物) 国際共同治験とモニタリング 基礎知識 (Part 1) の習得 〜 応用力 (Part 2) を身につける オンライン
2025/3/5 (薬物) 国内治験と国際共同治験のモニタリング業務の差異と実務対応力の習得 オンライン
2025/3/5 医薬品開発におけるプロジェクト事業性評価の基礎と意思決定の考え方 オンライン
2025/3/5 無菌製剤・再生医療等製品の工場における査察対応とGMP改善業務 オンライン
2025/3/5 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) の基礎とデータ・インテグリティ確保 オンライン
2025/3/5 2025年最新の疼痛治療戦略および求める薬剤のプロファイル オンライン
2025/3/5 医薬品製造設備におけるクリーンルームの基礎と空調設備の設計・維持管理 オンライン
2025/3/5 早期承認取得のためのPMDA申請戦略および提出資料 (照会事項回答) 作成のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)