技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオ医薬品で起こる蛋白質凝集メカニズム、凝集体形成防止・製剤安定化と 培養プロセスでの凝集抑制・凝集体除去

バイオ医薬品で起こる蛋白質凝集メカニズム、凝集体形成防止・製剤安定化と 培養プロセスでの凝集抑制・凝集体除去

~どのような培地添加物で凝集抑制が可能なのか~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、液剤のバイオ医薬品の品質試験・物理化学分析の基礎を解説し、バイオ医薬品の溶液物性の基礎、そして品質管理のポイントについて詳解いたします。

開催日

  • 2017年4月19日(水) 10時30分16時45分

受講対象者

  • 医薬品の研究・開発・製造に携わる技術者、研究者、担当者、管理者

修得知識

  • バイオ医薬品の物理化学分析の基礎
  • バイオ医薬品の溶液物性の基礎
  • バイオ医薬品の品質管理のポイント
  • 培養プロセスにおける抗体凝集の研究論文の知識と世界動向
  • どのような培地添加物で凝集抑制が可能なのか
  • 培養プロセスにおける凝集抗体の発生機構とその構造に関する知見

プログラム

第1部 バイオ医薬品で起こる蛋白質凝集メカニズム、凝集体形成防止・製剤安定化に関する取組み方、ストラテジー

(2017年4月19日 10:30~14:45)

 本講座では、バイオ医薬品で起こる蛋白質凝集体の発生機構と低減法・改善法、製剤安定化に関する講演を行う。また、吸着や凝集の観点から適切な保管容器についても説明する。
 レギュレトリーサイエンスの動向について紹介することで、製薬における製剤およびCMC業務を遂行する際に必要となる基礎知識の習得を目標とした内容とする予定である。

  1. バイオ医薬品と凝集体
    1. バイオ医薬品に含まれる凝集体研究の現状、免疫原性との関係
    2. バイオ医薬品における凝集体関連情報
      1. 2014年8月発表”Guidance for Industry” について
      2. USP787について
  2. タンパク質の安定性、凝集メカニズム、分散性評価方法
    1. タンパク質の安定性
      1. コロイド安定性と構造安定性
      2. コロイド安定性とDLVO理論
      3. 構造安定性と自由エネルギー変化
    2. タンパク質の凝集メカニズム
    3. 第2ビリアル係数、拡散係数の濃度依存性
  3. タンパク質の安定性と溶媒組成、添加剤による凝集低減
    1. タンパク質の安定性と塩
      1. ホフマイスター系列
      2. 塩とタンパク質の相互作用
      3. 塩によるタンパク質の安定化・不安定化
    2. タンパク質の安定性と糖類
      1. 選択的溶媒和
      2. 糖によるタンパク質の安定化
      3. 糖を添加する場合の注意点
    3. タンパク質の安定性と界面活性剤
      1. 界面活性剤とタンパク質の相互作用
      2. 界面活性剤によるタンパク質の安定化
      3. 界面活性剤を添加する場合の注意点
    4. タンパク質の安定性とその他の添加剤
      1. アミノ酸
      2. アルコール
  4. タンパク質医薬の保管容器
    1. タンパク質の吸着
    2. 具体的な容器
      1. バイアル
      2. プレフィルドシリンジ
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 蛋白質生産細胞の培養プロセスでの凝集抑制・凝集体除去

(2017年4月19日 15:00~16:45)

 抗体医薬品生産プロセスにおいて、生産培養、抗体精製、製剤化の各過程において凝集抗体が形成されることが報告されている。なかでも培養プロセスにおける凝集形成についてはメカニズムも含めて、基礎的な知見を含めた研究開発の実例が少ない。
 本講演では抗体生産CHO細胞の培養プロセスにおける凝集抗体の形成とその抑制法、さらに凝集を抑えるための細胞株構築などに関するアカデミア研究でのシーズ技術を紹介する。

  1. はじめに
    1. 抗体医薬品の凝集現象について
    2. 研究報告例の紹介
    3. 抗体医薬品の品質管理の世界動向
  2. 難発現性抗体発現のための凝集抑制培地
    1. ケミカルシャペロン培地を使用した凝集抑制
    2. ケミカルシャペロン培地を使用した細胞培養の代謝解析
  3. 細胞培養プロセスにおける抗体凝集形成機構
    1. 培養プロセスで抗体凝集はいつ、どこで、なぜ発生するのか?
    2. 凝集抗体の構造的特徴
  4. 凝集抑制のための細胞株構築は可能か?
    1. 凝集メカニズムから凝集抑制に有効な細胞株構築は可能か?
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 内山 進
    大阪大学 工学研究科 生命先端工学専攻
    教授
  • 鬼塚 正義
    徳島大学 大学院 工学部 生物工学科 生物機能工学講座
    助教

会場

東京流通センター

2F 第5会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/24 GMP基礎 (2日間講座) 東京都 会場
2025/6/24 GMP基礎 (全2日間講座 / 1日目) 東京都 会場
2025/6/24 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント オンライン
2025/6/24 再生医療等製品/細胞加工物の製造・品質管理 (GCTP省令) における施設・製造管理とPMDAによる指摘事例を踏まえた査察準備と対応 オンライン
2025/6/24 グローバル申請を見据えたCTD-Qの作成と各セクションの記載内容のポイント オンライン
2025/6/24 体外診断薬の開発・事業化戦略と期待される要素技術 オンライン
2025/6/24 DMF/モジュール3 (M3) CTD各ファイルの書き方と事例 オンライン
2025/6/25 GMP基礎 (全2日間講座 / 2日目) 東京都 会場
2025/6/25 非臨床試験における統計解析入門 オンライン
2025/6/25 再生医療等製品における事業性評価の進め方と注意点 オンライン
2025/6/25 開発候補品の想定薬価検討と有効な薬価申請資料作成・交渉戦略のポイント オンライン
2025/6/25 信頼性基準適用試験におけるデータ取得時の留意点と海外施設・海外データ活用時の信頼性保証 オンライン
2025/6/25 医薬品 洗浄バリデーションセミナー オンライン
2025/6/26 医薬品売上予測でのExcel活用テクニック オンライン
2025/6/26 再生医療等製品における事業性評価の進め方と注意点 オンライン
2025/6/26 バイオ医薬品における分析法バリデーション オンライン
2025/6/26 非GLP試験における信頼性確保 (レベル) 東京都 会場・オンライン
2025/6/26 QA部門における製造記録・試験検査記録の照査の内容・視点と報告書作成の留意点 オンライン
2025/6/26 医薬品の早期開発・承認取得を目指した薬事戦略の進め方と効果的なPMDA相談の活用術 オンライン
2025/6/27 医薬品製造におけるPDE (ADE) ・OELの算出とその活用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2023/2/26 核酸医薬・mRNA医薬の製造分析の基礎と基盤技術開発
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法
2022/10/26 バイオ医薬品の製剤安定化/高品質化のための不純物の規格設定と評価・管理手法 (製本版 + ebook版)
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版) (製本版+ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/11 抗ウイルス薬
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)