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熱伝導性フィラーの充填設計・最適分散技術とコンポジット化

熱伝導性フィラーの充填設計・最適分散技術とコンポジット化

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年1月19日(木) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 各種放熱部材及び熱伝導性フィラーの種類・特徴と高熱伝導化

(2017年1月19日 10:00〜11:30)

フィラーの種類について述べると共に、樹脂複合放熱部材の材料構成とフィラーの役割、更に、高熱伝導化におけるパーコレーションの影響について述べる。放熱設計の重要性についても触れる。

  1. 各種電子機器に用いられる放熱部材
    1. 放熱部材の役割
    2. 放熱部材の種類
    3. 各種放熱部材の特徴
    4. 放熱パスについて
  2. 樹脂複合放熱部材の材料構成と特性
    1. 材料構成
    2. フィラーの種類
    3. フィラーの形状
    4. 樹脂中のフィラー分散状態
  3. 放熱部材の高熱伝導化
    1. 熱伝導率の予測
    2. パーコレーションの影響
    3. 放熱系設計の重要性
    • 質疑応答

第2部 フィラー最密充填設計法と樹脂の高熱伝導化技術

(2017年1月19日 11:40〜13:10)

  1. フィラー最密充填設計法
    1. フィラー充填設計の基本的な考え方
    2. 球形フィラー充填
      1. 大径・小径フィラーの組み合わせ充填理論
      2. 粒径分布を有するフィラー系の充填理論
    3. 非球形フィラーの充填性
  2. フィラー充填系樹脂の熱伝導複合則
    1. フィラー充填樹脂系の熱伝導要因
    2. フィラー充填樹脂系の熱伝導複合則
    3. 複数フィラー組合せの熱伝導複合則適用
  3. フィラー充填系樹脂の高熱伝導化技術~封止材を中心に
    1. 高熱伝導フィラーと封止材への適用について
    2. フィラー充填による封止材の高熱伝導化技術
    3. 高熱伝導化の研究例の紹介
    • 質疑応答

第3部 フィラーの混練と表面処理と熱伝導コンポジットの高充填系でのフィラーの複合化技術

(2017年1月19日 13:50〜15:20)

 フィラー充填複合材料は自動車、情報家電、電子機器、建築部材、包装資材など生活に欠かせない材料である。複合材料の要求性能に合わせてフィラーの種類、粒子径、充填量などの配合設計し、プロセス条件を最適化し複合材料が製造されている。この複合材料を製品化する上で最も重要なポイントは、配合設計だけではなくフィラーの表面処理と混練 (複合化) プロセスである。しかし、経験とこれまでの知見で複合材料が開発・製造されているのが実態である。
 そこで本講演では、経験で行っている表面処理の理論とフィラーとポリマーの混練 (混合) のメカニズムを系統的に解説する。さらに、現在注目されているナノオーダーのフィラーについての混練のポイントを紹介する。

  1. フィラーとは
    1. フィラーの種類と分類
    2. 機能性フィラー、高熱伝導性フィラー
  2. フィラーの表面処理の理論と実際
    1. フィラーの表面
    2. 表面処理剤の種類と表面処理剤とフィラー表面の反応 (理論)
    3. 熱伝導性フィラーの表面処理
    4. 実際の表面処理
  3. ポリマーの混練と混合
    1. 熱可塑性樹脂の混練
    2. ナノフィラーの混練と分散
    3. 熱硬化性樹脂とフィラー高充填複合化
    • 質疑応答

第4部 放熱樹脂のフィラー低充填高熱伝導化技術

(2017年1月19日 15:30〜17:00)

 パワーモジュールなどより高放熱が求められる製品においては、樹脂に高熱伝導を有する窒化ホウ素 (h – BN) を複合したコンポジット材料が用いられる。このh – BNは熱伝導率に異方性を有する。そのため放熱経路に沿って熱を逃がすためには、h – BN粒子の配向を制御する必要がある。h – BN粒子を70vol%と高充填してもh – BN粒子の面方向への配向が進むだけで厚み方向の熱伝導率は10W/ (m・K) と大きな向上は得られない。そこでh – BN粒子を凝集させたBN凝集体を配合してBN粒子の配向を制御すると50vol%の低充填量でも厚み方向の熱伝導率が16W/ (m・K) と大きく向上することができる。
 さらに複合材料のベース樹脂に耐熱性の高いシアネートエステル樹脂を用い,柔軟性に富む可とう性フェノキシ樹脂を配合すると、19 W/ (m・K) の高い放熱性を確保しながら,耐熱性が高く,銅との接着性の高い複合材料を得ることができた。

  1. 電子機器の構造と高熱伝導樹脂材料のニーズ
    - パワーモジュール適用例を中心に –
  2. 高熱伝導複合材料の基礎と応用
    1. 固体の熱伝導率について
    2. 樹脂/無機フィラー複合材料の熱伝導率
  3. 複合材料の熱伝導率向上技術
    1. 高熱伝導フィラー (BN) の高充填化
    2. 高熱伝導フィラー (BN) の配向制御
  4. 高熱伝導複合材料のパワーモジュールへの適用に向けて
    • 質疑応答

講師

  • 門田 健次
    デンカ 株式会社 先進技術研究所
    主幹研究員 グループリーダー
  • 吉井 正樹
    株式会社セイロジャパン
    技術顧問
  • 永田 員也
    富山県立大学 工学部 機械システム工学科
    客員教授
  • 三村 研史
    三菱電機 株式会社 先端技術総合研究所 マテリアル技術部
    主席技師長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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