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自動車内熱管理による快適性の向上

自動車内熱管理による快適性の向上

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年7月27日(水) 10時00分 16時20分

プログラム

第1部 ヒトの感じる温熱感覚に基づく車室内の温熱環境評価

(2016年7月27日 10:00〜11:20)

 自動車や移動する乗り物の室内の主役はヒトであり室内環境は安全で快適である必要がある。 事故等での安全性に関してシートベルト、エアーバック、近年では衝突回避システムや、自動ブレーキ更には、自動運転へ開発が進んでいる。 また、地球環境問題から乗り物に対して環境負荷低減として燃費向上や排気ガス清浄に関する法規制が厳しくなってきており、乗り物の空調システムに対して省エネで快適な環境が求められている。
 ここでは、車室内の温熱快適性を維持し且つ、省エネなシステムを開発する為に求められている技術として、室内環境評価で主流の空気温度から、ヒトの温熱特性を定量的評価できる等価温度を用いる方法を紹介する。

  1. はじめに
  2. ヒトの温熱感覚について
  3. 温熱感覚と物理量について
  4. 車室内温熱環境の特徴
  5. 温熱環境測定装置としてのサーマルマネキン
  6. 国際規格ISO14505
  7. 実車評価事例
  8. 数値計算モデルの紹介
  9. 数値計算事例
  10. まとめ
    • 質疑応答

第2部 車内快適性と省エネ性を両立させる自動車室内空調の開発

(2016年7月27日 11:30〜12:50)

 自動車用空調システムについては、今後、燃費計測モードに取り入れられる可能性があり、非常に重要な燃費改善アイテムのひとつになっている。
 種々の方策が検討されており、本セミナーでは、それを網羅的に説明する。また車両の熱マネジメントにもかかわる部分があるので、あわせて解説する。

  1. 駆動源変遷とエアコンの変化
    • 駆動源と空調システム
  2. EV・ハイブリッド車用空調
  3. クリーン・ディーゼル車の補助暖房
  4. エアコンの改善
  5. エアコンの変化による部品・材料の変化
  6. 熱マネジメント
  7. 排熱利用
  8. 空調負荷
  9. 快適感改善
  10. 空調負荷低減
  11. 日射の影響
  12. プラグインハイブリッド車
  13. 自動運転
  14. 自動車用デシカント空調
    • 質疑応答

第3部 窓ガラスの遮熱技術と自動車への適用

(2016年7月27日 13:30〜14:50)

 一般的に、窓ガラスと空調負荷の関係については、いろいろと誤解されている点があると思われます。例えば、基本的な窓ガラスの省エネルギー性能は断熱性と遮熱性で決まりますが、この断熱と遮熱という概念が混同して使われていたり、間違って受け取られていることがよくあります。
 本講座では、自動車用の窓ガラスと空調負荷の関係について、実際には、これが何によって決まるかを詳しく説明すると共に、空調負荷を下げるためには、窓にどのような性能が要求されるか、また、現状でどのような技術があるかについて解説します。

  1. 窓ガラスの断熱・遮熱
    1. 窓ガラスの光・熱性能
    2. 窓ガラスの断熱性
    3. 窓ガラスの遮熱性
  2. 自動車用の遮熱ガラス
    1. 従来の遮熱ガラス
    2. 新しい遮熱ガラス
  3. スマートウィンドウとは
    1. スマートウィンドウの必要性
    2. スマートウィンドウの種類
  4. スマートウィンドウ技術の特徴、現状と課題
    1. エレクトロクロミック・ウィンドウ
      1. 薄膜型
      2. 溶液型
      3. SPD型
      4. 液晶型
    2. サーモクロミックウィンドウ
      1. VO2型
      2. 有機色素型
  5. 調光ミラーシートの開発
    1. 調光ミラー薄膜の作製と評価
    2. ガスクロミック調光ミラー・シート
    • 質疑応答

第4部 カーシートの温熱快適性評価法およびむれ感低減手段について

(2016年7月27日 15:00〜16:20)

 温熱快適性に優れるカーシートを開発するためには、温熱快適性を数値化できる評価技術が必要です。むれ感、べたつき感、暑熱感などの感覚を発汗マネキンなどの機器で数値化する技術を紹介します。
 また、人体の温熱感覚の部位差もシート設計には重要なので、基礎検討結果について紹介します。さらに、むれ感などの不快感を小さくする手段について可能性のある素材についてもいくつか紹介いたします。

  1. 快適性評価法の概要
    1. 快適性に優れる商品開発手法の概要
    2. 快適性に優れる商品開発のための各種感覚計測技術
    3. 発汗マネキン
    4. スキンモデル
    5. 日射装置
  2. カーシートの温熱快適性
    1. 快適領域
    2. 温熱感覚の人体部位差
    3. 発汗マネキンによるカーシートの温熱快適性評価法
  3. カーシートのむれ感低減手段
    1. 三次元網状弾性体の活用
    2. 高吸湿性繊維の活用
    3. 高吸湿性微粒子の活用
    • 質疑応答

講師

  • 松永 和彦
    いすゞ自動車 株式会社 電装・制御開発部
    技監
  • 吉村 和記
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 中部センター 研究業務推進部
    イノベーションコーディネータ
  • 石丸 園子
    東洋紡 株式会社 総合研究所 コーポレート研究所 快適性工学センター
    部長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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複数名
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  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
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    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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