技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

試験検査室管理におけるOOT/OOS対応手順

試験検査室管理におけるOOT/OOS対応手順

~トレンド分析と通常値管理幅の設定~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年2月29日(月) 13時00分 16時30分

修得知識

  • 精度管理と計画時の許容基準の考え方
  • 出荷時の判定基準と有効期間を考慮した判定基準
  • トレンド分析と潜在異常の推定
  • ラボエラー特定のための試験/特定後の再試験

プログラム

 医薬品の品質は、開発過程の臨床試験等で検討・確認された有効性・安全性・安定性を基本要件とする製品特性に基づいて設定される。また、GMPに基づいて製造段階で製品品質を適切に管理するためには、製品特性が保証できる規格 (工程試験及び出荷試験) を設定する。
 このため、試験検査室管理における当局査察の重大指摘には、逸脱対応でOOS (out-of-specification) の処置が適切に行なわれていないという指摘が多い。
 この指摘の前提は、医薬品の品質試験結果 (データ) は、バリデートされた試験法で得られるものの必ずバラツキがあり、当局が製造承認審査を行う上では、試験法の誤差が原因で生じる判定の誤りの確率が、当該医薬品のライフサイクルの全域において容認される程度かどうかが科学的に立証されているかに基づいて判断されたからと考えられる。
 本セミナーでは、製造工程での生産能力の把握と分析法バリデーションの結果からどのように規格を設定すべきかを理解するとともに、規格を逸脱した場合の試験室のハンドリング並びに品質システムでの運用をFDAのガイダンスに基づいて学んでいきます。
 また、規格とは別にトレンド分析から設定した品質をモニタリングする上での許容範囲幅をアラームレベルとして設定することは、製造工程並びに試験室でのシステムにおける重篤な異常を前もって予測するものに繋がります。
 欧米での査察においては、このOOT (out-of-trend) もOOSと同じように重要なものとしてチェックされますので、品質照査・トレンド分析に基づいた通常値管理の必要性も併せて解説いたします。

  1. 製品品質特性と試験検査室の精度管理
    1. 品質特性と試験項目の設定
    2. 生産工程能力の把握
    3. 分析法バリデーション
      • 精度管理と計画時の許容基準の考え方
    4. 定量法での規格設定の考え方
      • ロット分析と分析法バリデーションの結果
      • 出荷時の判定基準と有効期間を考慮した判定基準
  2. 品質照査
    1. トレンド分析と潜在異常の推定
    2. 通常値管理幅の設定
    3. 精度管理と分析法バリデーション
    4. 試験法 (定量法) の標準操作手順 (SOP)
      • 繰り返し測定数 (試料溶液と標準溶液の調製数)
      • 試験の成立要件
      • システム適合性試験
  3. 逸脱処理手順 (OOS/OOTの対応手順)
    1. FDAガイダンス
      • ラボエラーのチェック
      • 製造側での異常がないと判断されたケース
      • ラボエラー特定のための試験
      • ラボエラー特定後の再試験
      • 推奨されている手順
    2. 最終結果のまとめ方
      • OOSのケース
      • OOTのケース
      • 逸脱処理と再発防止
  4. 当局査察とリスク管理の重要性
    1. 査察時の問題
      • ヒアリングのポイント
      • 逸脱処理と経営サイドの関与
      • 外部試験施設の利用
    2. 品質管理におけるリスク管理
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 伊東 雅夫
    大杉バイオファーマ・コンサルティング 株式会社
    代表取締役社長 / CMCコンサルタント

会場

芝エクセレントビル KCDホール
東京都 港区 浜松町二丁目1番13号 芝エクセレントビル
芝エクセレントビル KCDホールの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 21,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,040円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 43,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/23 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン
2024/12/23 承認申請パッケージにおける海外データ利用と開発戦略 オンライン
2024/12/23 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2024/12/23 承認申請にむけた個別症例安全性報告 (ICSR) の取り扱いと評価 オンライン
2024/12/24 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2024/12/24 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2024/12/24 核酸医薬品の品質管理および分析・評価のポイント オンライン
2024/12/24 体外診断用医薬品における承認申請書作成ノウハウおよびPMDA相談のポイント オンライン
2024/12/25 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2024/12/26 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2024/12/26 再生医療等製品/細胞治療製品における規制要件の理解と申請書作成のポイント (入門講座) オンライン
2024/12/26 原薬GMP/ICH Q7・Q11の要件理解と原薬プロセスバリデーション実施時の注意点 オンライン
2024/12/27 PIC/Sを踏まえた治験薬GMPガイドラインと運用上の注意点および三極 (日米欧) 規制の解説 オンライン
2024/12/27 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/27 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2025/1/6 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン