技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチックの破壊機構と強度設計

プラスチックの破壊機構と強度設計

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、プラスチックの破壊の機構を学び、それに基づいたプラスチックの強度設計、特に不安定破壊を抑制するタフネスニングついて分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2014年5月27日(火) 10時30分16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計、成形、品質、評価に関連する技術者
    • 自動車・自動車内装
    • 家電
    • 携帯電話・スマートフォン
    • PC
    • 食品容器
    • 部品トレー
    • 建材
    • 看板 など

修得知識

  • プラスチックの破壊の基礎
  • 構造材料の脆性破壊
  • タフニングのアプローチ
    • デザインの調整
    • 微細構造の調整
    • 複合構造の調整

プログラム

 プラスチックの強度は勿論高分子材料の構造とその構造の安定性に依存する。どのようにプラスチックの構造を設計すれば、信頼性の高い製品を作ることが出来るかは、プラスチックの破壊のメカニズムを理解することが基本的である。
 本セミナーではプラスチックの破壊の機構を学び、それに基づいたプラスチックの強度設計、特に不安定破壊を抑制するタフネスニングついて解説する。

  1. はじめに
  2. 高分子材料の塑性変形
    1. 結晶性高分子材料の塑性変形
    2. 非晶性ガラス状高分子材料の塑性変形
    3. ソフトニングとネッキング
    4. 配向硬化
    5. 延性破壊
    6. 変形速度が塑性変形に及ぼす影響
    7. クリープ負荷での塑性変形
  3. 構造材料のぜい性的破壊の機構
    1. ひずみの拘束による応力集中の機構
    2. 弾性変形による応力集中
    3. 塑性変形による応力集中
    4. ボイドの形成によるぜい性的な破壊
    5. 非晶性高分子のぜい性的な破壊
    6. 結晶性高分子のぜい性的な破壊
    7. 変形速度が破壊挙動に及ぼす影響
    8. 切り欠きを持つ結晶性高分子のクリープによるぜい性破壊
    9. アルミニュウム合金の破壊との比較
    10. 高分子材料の破壊条件と破壊力学
  4. デサインの調整によるタフニング
    1. 構造体のひずみの拘束と変形の安定性
    2. 非晶性ガラス状高分子 (ポリカーボネィト (PC) ) の強度設計
      1. PCの真応力-ひずみ曲線の推定
      2. PC構造体の破壊条件の推定
      3. 種々の境界条件でのPC構造体のタフネスの予測
        1. 切り欠き先端半径の効果
        2. リガメントの厚さの効果
        3. 試験片の幅の効果
    3. 結晶性高分子 (ポリオキシメチレン (POM) ) の強度設計
      1. POM の真応力-ひずみ曲線とボイドの形成と拡張状態の推定
      2. POMの破壊条件の推定
      3. 種々の境界条件でのPOM構造体のタフネスの予測
        1. 切り欠きの先端半径の効果
        2. リガメントの厚さの効果
        3. 試験片の幅の効果
  5. 微細構造の調整によるタフニング
    1. 高い数平均分子量はクレイズ強度を改善する
    2. 低い粘度で高いクレイズ強度を実現するには分子量分布の幅を狭くすれば良い
    3. イソタクチック-ポリプロピレン (i-PP) の立体規則性の欠陥 を少なくするとクレイズ強度は改善される
    4. 共重合によるクレイズ強度の降伏応力に対する比を改善してぜい性破壊を抑制する
  6. ブレンドによる複合構造の調整によるタフニング
    1. ブレンドによるタフニングの機構
      1. ボイドの分散状態が塑性不安定に及ぼす効果の検討
      2. Gurson モデルを用いた非線形解析 (関連流動則) によるポリマーアロイのタフネスの予測
      3. 修正Gurson (非関連流動則) モデルよるポリマーアロイのタフネスの予測
    2. ひずみの拘束の解放によるタフニングの例
      1. 分散相の強度を小さくすればタフニングの効率は改善される
      2. マトリツクス樹脂の配向硬化は適切に
        1. 部分架橋による配向硬化の改善
        2. 結晶化条件の調整による配向硬化の改善
      3. 熱可塑性エラストマーを分散相にするときには相溶性は程々に
      4. 熱可塑性エラストマーとマトリックス樹脂の粘度比は適度に大きく、相溶性は等方の分散相の形成に必要な程度にする
      5. 表面劣化によるぜい性化のエラストマーブレンドによる抑制
        1. i-PPの劣化によるぜい性かとその抑制
        2. ポリ乳酸樹脂の劣化によるぜい性化とその抑制
      6. 無機フィラーのブレンドによるタフニング
      7. 繊維の充填によるタフニング
        1. 繊維と樹脂が強い界面強度を持つ場合
        2. 繊維と樹脂の界面が適切な強度ではく離
          • はく離強度がタフネスに及ぼす効果
          • 繊維長のアスペクト比がタフネスに及ぼす効果
          • 繊維長への締め付け力がタフネスに及ぼす効果
        3. 界面強度の調整によるタフネスの改善の例
          • 酸変性低分子量PE改質材によるガラス繊維充填PCのタフニング
          • アラミド繊維によるPLAの弾性とタフネスの改善
  7. 終わり

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)

9F 第2研修室

東京都 江東区 亀戸2-19-1
江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/8 グローバル包装業界におけるトップ企業の事業展開と包装技術・規制対応・環境政策の詳細 オンライン
2025/8/19 樹脂・プラスチックにおける「低塩素化」、「ハロゲンフリー」に関する材料設計、各種分析・解析、その応用 オンライン
2025/8/19 プラスチック強度設計の進め方 オンライン
2025/8/20 品質管理におけるQC7つ道具と生成AIの融合セミナー オンライン
2025/8/21 製造業における生産性向上・品質改善を実現するためのデータ活用術 オンライン
2025/8/22 設計部門におけるFMEA/FTA実務入門 オンライン
2025/8/22 接着接合技術の基本と劣化メカニズムの解明、評価と最新の研究事例 オンライン
2025/8/25 医薬品の特性を踏まえた外観目視検査基準の設定と検査結果の妥当性評価および検査員の育成・認定 オンライン
2025/8/26 はじめての品質対応 オンライン
2025/8/27 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2025/8/28 業務ですぐ活用できる品質工学 (タグチメソッド) 入門 オンライン
2025/8/28 プラスチック強度設計の進め方 オンライン
2025/9/8 医薬品の特性を踏まえた外観目視検査基準の設定と検査結果の妥当性評価および検査員の育成・認定 オンライン
2025/9/16 プラスチック射出成形における成形品不良発生メカニズムとその対策 東京都 会場・オンライン
2025/9/30 医薬品GMP・部外品・化粧品製造現場における「人為的誤り」管理戦略と「ミス削減」の実践成功事例 東京都 会場・オンライン
2025/10/14 医薬品GMP・部外品・化粧品製造現場における「人為的誤り」管理戦略と「ミス削減」の実践成功事例 オンライン
2025/10/23 量産展開時の規格値管理 (検査基準・閾値判定) 安全係数、規格値を決定する「損失関数」 超入門 オンライン
2025/11/28 量産に耐えうる最適設計仕様を導く非線形ロバストデザイン オンライン
2025/12/19 ゼロから見直すKYT (危険予知訓練) 実施効果を最大化する進め方と注意すべき落とし穴 オンライン