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PIC/S GMP、FDA査察に対応したQCラボ・出荷判定におけるER/ES対応方法

PIC/S GMP、FDA査察に対応したQCラボ・出荷判定におけるER/ES対応方法

~適合性調査への具体的な対応方法~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、FDAのWarning Letterの変遷を紹介し、最新のFDAやPIC/Sの電子記録・電子署名に関する要求事項をわかりやすく解説します。

開催日

  • 2013年9月9日(月) 13時00分16時30分

受講対象者

  • 製薬企業 品質部門、 IT部門、管理者、実務担当者
  • 製薬関連コンサルタント
  • IT企業 製薬関連部門 管理者、実務担当者

修得知識

  • 最新のFDAやPIC/Sの電子記録・電子署名に関する要求事項
  • 過去に出されたER/ESに関するWarning Letter
  • QCラボにおけるER/ES規制要求対応
  • ハイブリッドシステムの問題点と改善策

予備知識

特に詳しい専門知識は必要としないが、できれば以下の知識

  • CSVの基本的な知識をお持ちの方
  • GxP
  • システム開発の基礎

プログラム

 2013年1月より、PIC/S GMP Annex 11 Computerised Systemsが改定されました。
新Annex11では、CSV実施要求以外に、電子記録・電子署名 (ER/ES) に関する非常に厳しい要件が盛り込まれました。
特にQCラボにおいては、ER/ESに関する規制要件対応が強く求められます。
その理由は、品質試験における分析結果は、ほぼ100%電子記録を使用しているためです。
 品質試験で作成される電子記録は、患者の安全性に大きく影響します。万が一、電子記録のねつ造や改ざんがあった場合、その結果の重大性は容易に想像がつきます。
したがって、分析機器で出力された電子記録は、Part11やAnnex11の要求に従って、厳重に管理しなければなりません。
またAnnex11では、出荷判定に電子記録を使用する場合、分析データが記録されてから出荷判定されるまでの監査証跡の表示を要求しています。また出荷判定は手書き署名 (記名・捺印) を認めていません。必ず電子署名を実施する必要があります。
 PIC/S査察やFDA査察においては、電子記録や電子署名がねつ造や改ざんできる環境ではないかどうかを厳重に調査されます。けっして、電子記録や電子署名がねつ造や改ざんされたかどうかではありません。欧米の査察は性悪説に基づくからです。
1997年にFDAが21 CFR Part 11を施行して以来、近年の査察においては、電子記録のセキュリティに重点をおいて調査されています。
また改ざんを発見するための監査証跡機能についても、厳しく要求されます。
一般に多くの製薬企業では、電子で記録を作成し、紙に印刷した後、手書き署名 (記名・捺印) を行っています。このような電子記録・手書き署名の組合せを、ハイブリッドシステムと呼びます。
 ハイブリッドシステムの問題点は、電子記録と紙媒体の記録の整合性です。紙媒体に署名した後に電子記録を変更すると、電子記録と紙記録で不一致が生じます。
これまで多くの製薬会社では、電子記録と紙媒体の記録で不整合が指摘されてきました。Warning Letterに発展するケースも見られます。
さらにハイブリッドシステムの問題点は、バックデートで署名できるということです。
今後規制当局は、基本的に紙媒体の記録を信用しません。なぜならば、ほとんどの場合、紙記録には監査証跡情報がないからです。
今後、Annex11では、ハイブリッドシステムに対する要件が厳しくなります。また、出荷判定に関しては、ハイブリッドシステムを認めていません。
きたるべくPIC/S査察に対応できるQCラボの電子記録・電子署名管理はどうあるべきなのでしょうか。
 本セミナーでは、FDAのWarning Letterの変遷を紹介し、最新のFDAやPIC/Sの電子記録・電子署名に関する要求事項をわかりやすく解説します。

  1. QCラボ・出荷判定におけるFDA Warning Letterの変遷
    • 不遵守は高くつく
    • 過去に出されたWarning Letter紹介
    • Warning Letterに発展しないために
  2. Part11の動向について
    • 21 CFR Part 11の歴史と問題点
    • 21 CFR Part 11の4つの解けない課題
    • FDAのPart11に対する最新の期待と指導
    • Part11への回答書としてのAnnex11
  3. ハイブリッドシステムの危険性と改善策
    • 紙が原本か、電子が原本か?
    • ハイブリッドシステムの問題点
    • ハイブリッドシステムの適切なSOP作成方法
  4. PIC/S GMP Annex 11対応の具体的方法
    • Annex 11逐条解説
    • 監査証跡について
    • 出荷判定について
    • LIMS、分析機器、ExcelのCSV実施方法
    • 電子生データの定義と管理方法
    • クロマトグラムにおける電子生データの定義 (FDAは紙に出力したチャートを生データとはみなさない)
    • 適切なER/ES対応SOPの作成方法

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第2特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

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