技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

臨床試験における遺伝子臨床検査と対象・方法・問題点

臨床試験における遺伝子臨床検査と対象・方法・問題点

~実施時の留意点、試料の取扱いを分かりやすく解説~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2013年3月27日(水) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • 臨床試験の担当者、関連する技術者

プログラム

 ゲノムプロジェクトが終了した現在、遺伝子検査により、個人の体質のすべてが明らかになるという風潮があり、数多くの検査が急速に普及し始めました。
 実際は、「すべてが判る」ということには到達していませんが、一部の体質については有用な情報が得られるようになりました。
 その中でも、広く一般に興味が持たれる高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病関連遺伝子においては、家庭で口腔内粘膜を採取し検査会社に送付して検査を行う健康ビジネスも台頭してきました。
 遺伝子検査の目的は、疾患の責任遺伝子の検出です。疾患責任遺伝子には、外来微生物や本来正常機能を果たしている遺伝子の変異などの異常が含まれます。その検出対象には、病原微生物のゲノム核酸、ヒトゲノム上にコードされる遺伝子内の欠失、組み換え、増幅、あるいは1塩基置換などが挙げられます。
 遺伝子の検出法は、その対象に応じて、核酸の相補性を利用したハイブリダイゼーション法と、検出目的の塩基配列を増幅して存在証明を行う方法の2種類に大別でき、目的と状況に応じてその方法が選択されます。

  1. 遺伝子検査が利用される場面
  2. 染色体と遺伝子の構造
  3. 遺伝子発現とは
  4. 遺伝子診断では、どの段階を検査するのか
    1. genomic DNA :
      • germ lineなら遺伝性疾患
      • 腫瘍細胞
    2. mRNA:
      • bcr-abl chimera mRNAに代表されるように残存腫瘍の検出
      • 治療効果判定
    3. 遺伝子産物:
      • 蛋白質
      • 機能性RNA
  5. 遺伝子検査技術
    1. 核酸レベル
      • プローブ法
      • PCRあるいはPCR以外の方法での遺伝子増幅法
    2. 染色体・ゲノムレベル
      • 染色体検査
      • FISH
    3. 網羅的解析
      • SNPs
      • DNA tip
  6. 遺伝子検査材料とその問題点
    1. 検体:
      • 末梢血
      • 骨髄血
      • 髄液
      • 尿
      • 便
      • 膵液
      • 乳汁
      • 腫瘍組織
    2. 問題点:正常細胞の混入は避けられない
    3. microdisection後に核酸抽出する。
    4. in situ hybridization, in situ PCR,
    5. protein productを見るなら、immunohistochemistry
  7. 悪性腫瘍の発生機構
  8. 悪性腫瘍の遺伝子検査と染色体検査
    1. 治療に直結する情報
      • BCR-ABL
      • HER2
      • PML-RARα
      • EGFR
      • ALK
    2. 2診断基準あるいは確定診断
      • t (8,14)
      • BCR-ABL
      • リンパ性腫瘍ならば、IgやTCR geneの再構成確認
    3. Cancer proneかどうか、また遺伝性腫瘍
      • DNA damage応答関連遺伝子
      • 修復関連遺伝子
    4. 発生したtumor cell のcharacteristics
      • 増殖速度
      • 組織侵入能
      • 転移能
      • 治療応答性
    5. 残存腫瘍、再発の検出・・・腫瘍細胞の存在
    6. 癌化学療法のための遺伝子検査

  • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 福地 邦彦
    昭和医療技術専門学校
    特任教授 / 医師

会場

三田NNホール&スペース

B1F スペースA+B

東京都 港区 芝4丁目1番23号 三田NNビル地下1階
三田NNホール&スペースの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)
複数名
: 31,000円 (税別) / 32,550円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/12 簡便化、抜け防止の観点をふまえたGMP SOP/製造指図記録書の形式・作成 (改訂) ・記入方法 オンライン
2025/3/12 データインテグリティの重要性とGMP文書への落とし込み方 オンライン
2025/3/13 Excelスプレッドシートを運用した効率的なCSVとデータインテグリティ オンライン
2025/3/13 製造設備のバリデーション実施項目・各段階の様式例と適合性調査にむけた文書作成管理 オンライン
2025/3/13 日本特有の要求対応をふまえた海外導入品のCMC開発対応とCMC申請資料 (日本申請用) 作成 オンライン
2025/3/14 薬物の消化管吸収について - 評価・予測 オンライン
2025/3/14 信頼性基準適用試験における運用への落とし込み・記録の残し方と (国内外) 委託時の信頼性保証 オンライン
2025/3/14 アクティブターゲティング型DDSの現状と展望 オンライン
2025/3/14 各種製剤におけるヒト経口吸収予測法と品質規格の設定 オンライン
2025/3/17 FDA/EMAの早期審査・早期承認制度の課題と対応 オンライン
2025/3/18 GLP省令:施設/試験で押さえるべき信頼性確保と最終報告書・生データの信頼性 オンライン
2025/3/19 バリデーション入門講座 オンライン
2025/3/21 リスク分析をした洗浄バリデーションの実施方法と残留許容限度値の設定 オンライン
2025/3/21 CAPAの具体的な実施方法セミナー オンライン
2025/3/24 バリデーション入門講座 オンライン
2025/3/24 非経口剤の血漿中濃度推移の解析 オンライン
2025/3/27 CAPAの具体的な実施方法セミナー オンライン
2025/3/28 海外当局によるGMP査察への準備と対応 オンライン
2025/3/28 3極 (日欧米) GCP査察・社内監査の事例と指摘解決・予防にむけたQMS実装と品質管理手法 オンライン
2025/3/28 試験室QCと信頼性確保を踏まえた分析法バリデーションの統計・基準値設定と分析法変更・技術移転時の同等性評価 (3コース) オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策