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異種材料の接着メカニズムと前処理技術

異種材料の接着メカニズムと前処理技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、樹脂、CFRP、軽金属など、異種材料を強固にくっつける接着剤と接着技術について解説いたします。

開催日

  • 2022年4月5日(火) 10時00分 16時15分

受講対象者

  • 接合に係わる技術者、設計者など
    • 自動車
    • 電機電子部品
    • 鉄道車両
    • 航空機など

修得知識

  • 接着・接着技術に係わる総合的な知識
  • 現場で生かせる接着技術
  • 大気圧プラズマの基礎・原理
  • 大気圧プラズマの活用方法から導入方法
  • 大気圧プラズマの取り扱い時の注意事項
  • 「AKI-LockR」の概要
  • レーザーによるメッキ・UVプリント前処理技術
  • VUV接合の概要

プログラム

第1部 異種材料の接着のメカニズムと接着強度の試験、評価技術

(2022年4月5日 10:00〜12:00)

 環境保全や改善を目的に、自動車が石化エネルギーを使用するエンジン車からハイブリッド車や電気自動車へと大きく変化している。これに伴い、車体や部品の軽量化を進め、動力エネルギーの削減の必要性が増している。
 車体は鋼材が主体であるが、より密度 (≒比重) の小さい金属 (Ex.アルミニウムなど) やプラスチック材料 (複合材料、エンプラ、スーパーエンプラなど) への置き換えが必要になる。しかし、総合的な評価で鋼材に勝る材料はなく、種類の異なる複数の材料をマルチマテリアルに使い分けることが必須になる。組み立てにおいては、溶接やねじ・ボルト、リベット留めなどの従来の接合方法の適用は難しく、接着に頼らざるを得ない。接着のメリットは、被着材の表面処理を行えば、どのような材料でも接着可能であること、及び異種材料の接合が可能である。加えて、接着は接着面積で強度を出すことから、溶接やねじ・ボルト、リベット留めなどの接合部に集中する応力 (一点応力集中) を接着面積に分散 (応力分散) できる。これが接合部の耐久性を高める。 以上の接着・接着技術のニーズの高まりに応えるために、本講座は有益であると考える。

  1. 接着の基礎とメカニズム
    1. 接着の基礎
      1. 接着・接着剤とは・位置づけは
      2. 接着剤使用の長所、短所
      3. 接着剤の分類
        1. 主成分による分類
        2. 接着強さによる分類と接着剤の特性
        3. 接着剤使用のコンセプトによる分類
        4. 機能性接着剤の種類
        5. 短時間接着剤
        6. 環境に優しい接着剤
    2. 接着のメカニズム
      1. 接着理論の分解図
      2. ぬれと接触角
      3. 接着の仕事
      4. 溶解度パラメータとは
      5. 接着界面の強さ
      6. 金属結合と水素結合
      7. 接着剤と被着材面の分子同士の結合
      8. 二次結合 (ファンデルワールス力) とは
      9. 力学的な接着効果 (アンカー効果)
  2. 接着接合部の設計
    1. 接合部設計の基本
    2. 接合部にかかる応力の基本形
    3. 基本応力の特性
    4. 接着接合部の形状と応力解析
    5. 剪断試験片の応力分布
    6. 剪断試験片の板厚さ、ラップ長の影響
    7. 接着層厚さの影響 (スポットウェルドボンディング)
    8. 接合係数とは
    9. フィレットの効用
    10. 接合部設計上の注意
  3. 接着の評価方法
    1. 接着強さ試験方法
    2. 標準的な接着試験片
    3. 接着強さを低下させる要因
    4. 接着剤の硬化物で測定される代表的特性
    5. 接着の信頼性評価
    6. 耐久性試験一覧
    7. 引張り剪断疲労試験
    8. くさび衝撃試験
    9. 非破壊検査
    • 質疑応答

第2部 大気圧プラズマによる接着前処理技術

(2022年4月5日 13:00〜14:30)

 本講演では、大気圧プラズマによる表面改質の原理から、活用方法、各種材料への効果事例を動画やデータを交えわかりやすく紹介します。 (専門知識は不要)
 プラズマによる表面改質技術は、ものづくりの品質向上、コストダウン、作業環境の改善も実現します。

  1. プラズマとは
  2. プラズマで何ができる?
  3. 大気圧プラズマの処理効果事例
  4. 大気圧プラズマの活用方法
  5. プラズマ効果の評価方法について
  6. 大気圧プラズマ装置の使用上の注意事項
  7. 大気圧プラズマ装置の導入方法
  8. Tough Plasmaの紹介
    • 質疑応答

第3部 レーザによる接着接合前処理技術

(2022年4月5日 14:45〜16:15)

 弊社の異材接合技術である「AKI-Lock® 」について紹介いたします。「 AKI-Lock® 」は接着剤レスな接合技術ではありますが、接着の前処理としても非常に有効な手法です。 本講座では「AKI-Lock®」の概要から応用方法までご紹介するほか、メッキやUVプリントの前処理技術をご紹介します。また、レーザー加工ではありませんが、VUVを用いた接合技術もご紹介いたします。

  1. レーザー加工技術「AKI-Lock®」
    1. 技術概要「AKI-Lock®」とは
    2. 技術詳細
    3. 各種データ紹介
    4. AKI-Lock® 接合例
    5. AKI-Lock® のまとめ
  2. レーザーによるメッキ・UVプリント前処理技術
  3. VUV接合
    • 質疑応答

講師

  • 若林 一民
    エーピーエス リサーチ (APS リサーチ)
    代表
  • 神藤 高広
    株式会社FUJI ロボットソリューション事業本部 技術開発部 第3課
    課長
  • 香村 友美
    ポリプラスチックス株式会社 研究開発本部 テクニカルソリューションセンター

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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