技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ケミカルリサイクル可能なポリマーの作製とその特性

ケミカルリサイクル可能なポリマーの作製とその特性

~実用に耐える特性とケミカルリサイクル性をどう両立するか~
オンライン 開催

開催日

  • 2025年3月31日(月) 10時30分 16時15分

修得知識

  • リサイクル性を高めた変性ポリメタクリル酸メチルの設計
  • 不可逆的な解重合によるケミカルリサイクルが可能な新型ビニルポリマー
  • ケミカルリサイクルの課題
  • ケミカルリサイクルに活用可能な触媒
  • ケミカルリサイクルのためのポリマー分子設計
  • セルロース分解物を原料とする高分子合成法
  • 生成高分子の物性およびケミカルリサイクル性

プログラム

第1部 ケミカルリサイクル可能なビニルポリマーの開発

(2025年3月31日 10:30〜12:00)

 演者らは、リサイクルを前提としたビニルポリマーの創出を研究している。本講演では、循環型ポリマーの設計と、それらの性質についての研究成果を紹介する。

  1. ケミカルリサイクルとその現状
    1. ケミカルリサイクルの必要性
    2. ビニルポリマーのケミカルリサイクル
  2. ポリメタクリル酸メチルのケミカルリサイクル
    1. 末端構造と熱分解性
    2. 末端変性によるケミカルリサイクル性の賦与
    3. 内部変性によるケミカルリサイクル性の賦与
    4. 側基変換による市販アクリル樹脂へのケミカルリサイクル性の賦与
  3. ケミカルリサイクルを前提とした新規ビニルポリマーの創成
    1. 側基変換を端緒とするポリ (3-メチレンフタリド) の解重合
    2. 芳香環を修飾した変性ポリ (3-メチレンフタリド)
    3. 主鎖切断を利用したポリ脱水アスピリンのケミカルリサイクル
    • 質疑応答

第2部 最先端触媒の活用によるケミカルリサイクル可能な高性能ポリマーの創製

(2025年3月31日 13:00〜14:30)

 持続可能社会実現のために、モノマーへと解重合可能な新規ポリマーの創出は重要な課題です。しかし、ポリエステルのように主鎖が比較的分解しやすい化学結合からなるポリマーを除けば、ポリマーのモノマーへの選択的な解重合は一般に困難です。
 本講座では、最新の触媒技術を利用することで、ポリマーの熱的、化学的安定性を損なうことなく、モノマーへと分解可能な高性能ポリマーの設計概念と具体例について解説します。

  1. ポリマーのケミカルリサイクルと課題
    1. ポリマーのリサイクル
    2. ケミカルリサイクルとその課題
  2. ポリマーのケミカルリサイクルのための遷移金属触媒化学の基礎
    1. 遷移金属触媒反応の基礎
    2. 遷移金属触媒による不活性結合の活性化
  3. ポリフェニレンエーテル型ポリマーの設計とケミカルリサイクル
    1. 配向基を導入したポリフェニレンエーテル型ポリマーの合成
    2. 配向基を導入したポリフェニレンエーテル型ポリマーの物性
    3. 配向基を導入したポリフェニレンエーテル型ポリマーの解重合
    4. 配向基を導入したポリフェニレンエーテル型ポリマーの再重合
  4. ポリフェニレンスルフィド型ポリマーの設計とケミカルリサイクル
    1. 配向基を導入したポリフェニレンスルフィド型ポリマーの合成
    2. 配向基を導入したポリフェニレンスルフィド型ポリマーの物性
    3. 配向基を導入したポリフェニレンスルフィド型ポリマーの解重合
    4. 配向基を導入したポリフェニレンスルフィド型ポリマーの再重合
  5. 解重合可能なポリアミドの設計とケミカルリサイクル
    1. 配向基を導入したポリアミドの合成
    2. 配向基を導入したポリアミドの物性
    3. 配向基を導入したポリアミドの解重合
    4. 配向基を導入したポリアミドの再重合
    • 質疑応答

第3部 セルロースバイオマスからのケミカルリサイクル可能な高分子材料の合成

(2025年3月31日 14:45〜16:15)

 セルロースの分解物を原料とする多様な非天然型多糖類および共重合体の合成法、および、生成高分子の物性とケミカルリサイクル性について解説する。

  1. 高分子材料の現状と課題
    1. 高分子材料の合成と特性
    2. 高分子材料の課題
    3. ケミカルリサイクル可能な高分子材料
  2. セルロース分解物の利用
    1. セルロース分解物の調製
    2. セルロース分解物からのモノマー合成
    3. セルロース分解物を用いた重合
  3. セルロース分解物を用いた非天然型多糖類の合成法
    1. セルロース分解物のカチオン開環重合よる非天然型多糖類の合成
    2. 非天然型多糖類の物性評価
    3. 非天然型多糖類のケミカルリサイクル性
  4. セルロース分解物を用いた共重合
    1. セルロース分解物と環状アセタールの共重合
    2. 共重合体の物性評価
    3. 共重合体の高分子反応による物性改質
    4. 共重合体のケミカルリサイクル性
    • 質疑応答

講師

  • 高坂 泰弘
    信州大学 先鋭領域融合研究群 先鋭材料研究所
    准教授
  • 鳶巣 守
    大阪大学 大学院 工学研究科 応用化学専攻
    教授
  • 佐藤 敏文
    北海道大学 大学院 工学研究院 応用化学部門
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/5/28 電気絶縁材料の劣化現象とその診断技術 オンライン
2025/5/28 高分子材料における難燃化技術と難燃性評価、難燃剤の配合設計・規制動向と実際技術 オンライン
2025/5/28 プラスチック物性の観点から高分子複合材料のメカニカルリサイクルを検討・考察する オンライン
2025/5/29 ポリマーにおける相溶性・相分離メカニズムと目的の物性を得るための構造制御および測定・評価 オンライン
2025/5/29 光学用透明樹脂の基礎、屈折率制御および光吸収・散乱メカニズムと高透明化 オンライン
2025/5/29 樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方 オンライン
2025/5/30 発泡成形のメカニズム、気泡コンロトール、測定、応用 オンライン
2025/5/30 プラスチックの強度・破壊特性と製品の強度設計および割れトラブル原因究明と対策 オンライン
2025/5/30 流動場での、高分子の結晶化挙動の基礎と成形プロセス中の結晶化解析事例 オンライン
2025/5/30 UV硬化樹脂の硬化度・物性の測定評価と硬化不良・密着不良などのトラブル対策 オンライン
2025/5/30 破壊工学の基礎と高分子材料での実践 オンライン
2025/5/30 溶融紡糸の基礎と工業生産技術及び生産管理の実践 オンライン
2025/6/2 射出成形金型・樹脂製品設計の基礎および不良対策 オンライン
2025/6/4 製品設計に役立つゴム材料の勘所と最適設計手法 東京都 会場・オンライン
2025/6/4 水素キャリア材料の開発動向と今後の展望 オンライン
2025/6/4 高分子の劣化・変色のメカニズムと寿命評価及びトラブル解析事例 大阪府 会場
2025/6/4 高分子物質の分子量の各種測定方法と分子情報解析 オンライン
2025/6/5 エポキシ樹脂のフィルム化と接着性の付与技術とその応用 オンライン
2025/6/5 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2025/6/5 樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方 オンライン