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触感・触り心地のメカニズムとその測定評価、製品設計や各種応用技術

触感・触り心地のメカニズムとその測定評価、製品設計や各種応用技術

~平坦感、温冷感、柔軟性、金属質感、繊維感、触感の快不快 / ヒトの感覚器の機構と評価法 / 「売れる触り心地」に必要なファクター 、手術ロボット、触感フィードバックなどへの可能性~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、触覚に着目した製品開発に必要な触覚・触感のメカニズムから、商品開発へ落とし込む時に必要となる官能評価法や物性値への結びつけ、更には定量化技術の最新動向や、自動車・情報機器用材料・スポンジや樹脂材料への応用事例までを解説いたします。

開催日

  • 2025年1月17日(金) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 触覚・触感・手触り感に関連する技術者、開発者、マーケティング、品質評価担当者
    • 衣料
    • 化粧品
    • 医療機器
    • 医療器具 (人工皮膚、人工指 等)
    • 自動車
    • 樹脂材料、スポンジ
    • ロボット
    • バーチャルリアリティなど

プログラム

第1部 「触感」、「触り心地」のメカニズムとその測定評価、その応用

(2025年1月17日 10:00〜11:40)

 しっとり、さらさら、べたべた等の触感は化粧品・医薬品・衣料から自動車・情報機器・ロボットまであらゆる商品の評価を左右する重要な因子です。
 このセミナーでは、ヒトが触覚を認知するメカニズム説明したうえで、触覚センシングシステムについて解説します。次に、講演者が取り組んできた人工皮膚・指モデルの開発やしっとり感・さらさら感の評価法について最新の成果を紹介します。

  1. なぜ触覚を研究するのか? 触覚に着目したものづくりの可能性
    1. 触覚に着目したものづくりの可能性
    2. 事例紹介
      • 衣料
      • 化粧品
      • 自動車
      • 情報機器
  2. ヒトの触覚認識メカニズム
    1. 触覚受容器における情報処理
    2. 脳における情報処理
    3. 触覚センサと触覚ディスプレイ
  3. 手触り・触感の定量化技術の最新動向
    1. ヒトはなぜ多彩な触感を感じるのか?
    2. ヒト指モデル・人工皮膚を利用した触覚センシング
    3. ヒトの触動作を模倣した触覚センシング
    4. 高速カメラ・フォースプレートハイブリッドシステム
    5. しっとり感・さらさら感の発現メカニズム
    6. ヒト皮膚および毛髪の摩擦ダイナミクスと触感
    7. メイクアップ化粧料の摩擦ダイナミクスと触感
    8. 手術用ロボットのための触覚ディスプレイシステム
    • 質疑応答

第2部 風合い・肌触りの数値化とその応用について

(2025年1月17日 12:30〜13:30)

 「しっとり」、「さらさら」、「べとべと」… 感覚的な言葉で表される言葉は、新感覚のものづくりのヒントになることも多い。このような感覚を作り出すのはどのような物理的特性であるのか、風合い・肌ざわりを表す言葉の背後にある物理的因子を明らかにすることが必要である。
 本セミナーでは、それぞれの触感を特徴づける物理モデルの構築方法について解説し、それを材料設計に生かした例について具体例を挙げて紹介する。

  1. 風合い・肌ざわりの物理現象とは?
    1. 五感における皮膚感覚の重要性と特異性
    2. 触感の物理モデルと材料の微構造との関係づけ
  2. 背後の物理現象を理解するための官能評価データの解析
    1. 物理現象を意識した触感の官能評価
    2. 機器測定と官能評価との関係づけ
  3. 触感の物理モデルに基づく材料設計への可能性
    1. 材料設計の具体例 (繊維製品や化粧品の実例を中心に)
    2. 類似した感覚の見分け方
    3. 高次触感の解明と新触感の創出に向けて
    • 質疑応答

第3部 触感・風合い・温冷感の測定原理と評価方法

(2025年1月17日 13:40〜14:40)

  1. 「風合い」とは何か?その数値化とニーズ
  2. ヒトが「温感」・「冷感」を感じるメカニズム、その数値化とニーズ
  3. それぞれの測定方法の実際
    • 各種測定機器
    • 各種測定機器の測定原理
    • 試料の設定や調整
    • 測定環境条件など
  4. 測定の進め方、応用事例など
  5. 今後の展望
    • 質疑応答

第4部 錯覚・クロスモーダル・マルチモーダルなどの人間の知覚特性を利用した触覚提示技術とその可能性

(2025年1月17日 14:50〜15:50)

  1. 触覚の構造と機能
    1. 触覚受容器の種類と特徴
    2. 各触覚受容器の時空間的役割
  2. 触覚における錯覚・クロスモーダル・マルチモーダル研究
    1. 錯覚の事例
    2. クロスモーダルの事例
    3. マルチモーダルの事例
  3. 効率化された触覚提示技術の可能性
    1. これまでの触覚提示技術が持つ問題
    2. 効率的な触覚提示への取り組み
    3. 触覚の効率化がもたらす未来
    • 質疑応答

第5部 モバイル端末の表面テクスチャとユーザー体験に関する多角的アプローチ

(2025年1月17日 16:00〜17:00)

 プロダクトデザインにおける表面テクスチャの意匠開発は、見映えの良さだけではなく、お客様が手に取った時に感じる物理的な触感とそれに伴う感覚的なフィードバック、感情や印象など総合的に考慮して行われる。
 本講座では、これらを定量かつ定性的に評価した事例をお伝えする。

  • モバイル端末の市場変化
  • 手に持つ情報端末としての質感嗜好の特徴?
  • カラー、マテリアル、フィニッシュの工夫
  • イメージを伝える質感と商品として望まれる質感
  • フィジカルからデジタルへ。多くの可能性と課題
  • 質疑応答

講師

  • 野々村 美宗
    山形大学 大学院 理工学研究科 バイオ化学工学専攻
    教授
  • 秋山 庸子
    大阪大学 大学院 工学研究科 環境・エネルギー工学専攻
    准教授
  • 河内 敬
    カトーテック株式会社 営業部
    部長 執行役員
  • 橋本 悠希
    筑波大学 システム情報系 知能機能工学域
    助教
  • 深谷 正子
    富士通 株式会社 デザインセンター エクスペリエンスデザイン部

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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