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PV・MA部門におけるRWDの安全性監視活用事例

PV・MA部門におけるRWDの安全性監視活用事例

~製販後DB調査に限定しない簡易集計/リスク最小化活動~
オンライン 開催 PC実習付き

視聴期間は2024年2月5日〜19日を予定しております。
お申し込みは2024年2月5日まで承ります。

開催日

  • 2024年2月5日(月) 10時30分 2024年2月19日(月) 16時30分

修得知識

  • RWDの活用事例:簡易集計
  • エクセルで出来る集計とデータ分析の基本
  • 副作用リスクの定量化
  • 定量化のための指標と研究デザイン
  • リスク最小化活動のモニタリングにRWDを使う
  • 副作用情報をどう伝えるのか 〜ヘルスコミュニケーション〜
  • 2023年6月9日に発行された通知「医薬品安全性監視における医療情報データベースの活用とその事例」
  • 製造販売後DB調査以外のファーマコビジランス (PV) 活動におけるRWDの活用事例

プログラム

 2023年6月9日に発行された通知「医薬品安全性監視における医療情報データベースの活用とその事例」では、製造販売後DB調査以外のファーマコビジランス (PV) 活動におけるRWDの活用事例が紹介されています。個別の副作用症例や患者さん・医療現場からの“お薬相談”、あるいは論文等から得られた副作用に関する情報について、その真偽を確かめるうえでRWDほど強力なツールは無いといえるでしょう。また、必ずしも難しい応用統計手法などを使うことなく、簡単な集計だけでそれを確かめられるということも多いはずです。PV、MA部門の“解析担当以外”職務の人がRWDを日常業務のアタリマエとして利用できることは社会にとって多くの福音をもたらすことになります。

講習会のねらい

 「RWDの利用はPMSや解析担当者の仕事」と思ってはいないでしょうか。PV活動がいかに社会にとって重要なのか、またRWD活用の潮流は今どのようになっているのかを概観しながら、解析を担当しないPV担当者・お薬相談の窓口担当者の立場で実際の使い方のきっかけをつかんで頂くことを目的とします。実際の活用事例に関する解説の他に、サンプルデータを使ったエクセルを使った投与期間の分布や時系列での年齢分布の推移グラフ表記を実際に操作しながら身に着けて頂きます。本研修を通じてRWDをより身近に感じて頂き、以降については自学や周囲の人たちと一緒にスキルアップ出来る、その入り口のところまでが本研修のねらいです。

  1. PV活動のサマリー
    1. 発売当初:
      1. 安全性検討事項を確定 – 発売当初における副作用の既知・未知分類
      2. 未知の副作用発現に備える 〜個別の副作用症例を精査・集積・分析〜
      3. 因果性がグレーな副作用について情報を強化する
      4. 既知の副作用についてリスク最小化活動を計画する
      5. RMPとしてまとめ、グローバルで調整・整合させる
    2. 発売中:
      1. 文献検索等により新たな副作用懸念等が発生していないかどうかをモニタリングする
      2. 発売後に因果性が黒となった副作用についてリスク最小化活動を計画し、リスク最小化活動全体として更新を行う
        (主には添付文書の改訂)
      3. 行政当局へ定期的にアップデイトされた情報を提供する
  2. PV領域におけるRWD活用の流れ〜国内〜
    1. GPSP省令が改正され、新たに製造販売後DB調査という薬事制度上の仕組み形成
    2. MID – NETの活用開始
    3. 個人情報保護法・次世代医療基盤法が施行・更新
    4. 企業のPV活動が「相応の公益性を有する」と明文化
    5. 製造販売後DB調査の結果を添付文書へ反映することが了解される
    6. 製造販売後DB調査に限定されない、PV領域での事例集が発出される
  3. PV活動の本質と責務
    1. “薬害”の歴史 (概念として「薬害」は多義。甚大な副作用被害の歴史)
    2. セイフティーネットとしてのPV機能とその担当者
    3. PV担当者に要求されるスキルとは
    4. ヘルシンキ宣言と医師・看護師・薬剤師、そしてPV担当者
  4. RWDの活用事例:簡易集計
    1. 患者背景をサマリーすることの意義:治験の症例群とどこがどれだけ異なるのか
    2. 個別副作用の集積から湧き出る仮説とRWDサマリーを見比べる
    3. 集積された個別副作用からどんな分析が可能か
    4. 時系列に患者背景を概観する:新たな因果性や有効性欠如、適応外処方も見える?!
    5. 時系列に患者背景を概観する:リスク最小化が奏功しているのか否か
  5. エクセルで出来る集計とデータ分析の基本
    1. データの検索と並べ替え
    2. 1症例多行タイプを1症例1行タイプに変換する方法
    3. ピボットテーブルによるクロス集計表の作成
    4. グラフ表記と加工
    5. データ分析
  6. RWDの活用事例:本気の解析をする前の心得として
    1. 個人情報保護法等、取り扱ううえで法規制上の問題がないことを確認する
    2. このRWDがどのようにして作られたのかを深堀りする
    3. 選択バイアスに関するチェック
    4. 情報バイアス、データの欠損・欠落が何故おきているのかを考える
    5. 必要なデータ項目がない場合の代用可能性
    6. 病名の信憑性に疑いがある場合の対応を考える
    7. 処方途中からのデータ〜診断日や投与開始日が不明な症例の対処
    8. 観察途中で切れているデータ〜競合リスクと単純な脱落
    9. このRWDから得られた情報は日本の医療全体とどの程度一致するのか
  7. プログラム言語での集計解析
    1. プログラム言語Rをダウンロードしてみる
    2. R内で四則演算、1+1=2を計算する
    3. RにRWDを取り込み、データをサマリーする
    4. Rで記述したプログラムを保存する
  8. 副作用リスクを定量化する〜定量化のための指標と研究デザイン〜
    1. 副作用発現率:使用成績調査
    2. 有病率:横断研究
    3. リスク比:コホート研究
    4. オッズ比:ケース・コントロール研究
    5. イベント発生の順序比:自己対照モデル
    6. ハザード比:時系列の研究
  9. リスク最小化活動のモニタリングにRWDを使う
    1. 経時変化の折れ線グラフを描いてみる
    2. 「添付文書の改訂」は患者さんの健康や寿命に貢献したか、していないかを確認する
    3. 実例を概観する1
    4. 実例を概観する2
    5. 差の差分析
    6. 不連続回帰モデル
    7. リスク最小化計画をアップデイトする
  10. 副作用情報をどう伝えるのか〜ヘルスコミュニケーション〜
    1. 発信すること/正しく理解されること/行動が変わること/患者さんに便益がもたらされることのそれぞれをどのようにモニタリングするのか
    2. 添付文書はどうあるべきか
    3. 医療者へ向けてのコミュニケーションのあり方
    4. 患者さんへ向けてのコミュニケーションのあり方
    5. わかりにくい医療情報はどのようにしたら正しく伝わるのか
    • 質疑応答

講師

  • 青木 事成
    中外製薬 株式会社
    薬剤疫学プロフェッショナル

主催

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本セミナーは終了いたしました。

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