技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品 洗浄バリデーションセミナー

医薬品 洗浄バリデーションセミナー

~洗浄バリデーション手順書配布 / どのようにプロセスバリデーションを実施し記録作成すればよいのか~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年11月16日(木) 13時30分 16時30分

修得知識

  • 医薬品における洗浄バリデーション
  • GMP省令、FDA、PIC/Sが要求する洗浄バリデーション
  • サンプリングでリンス法が不適切な理由
  • DHT (ダーティホールドタイム) とCHT (クリーンホールドタイム) について
  • 暴露限界について
  • 具体的な洗浄バリデーション手順

プログラム

 洗浄バリデーションの目的は、設備の洗浄の有効性を明らかにし、もって医薬品の交叉汚染を防ぐことであり、医薬品製造における品質確保のために不可欠なものです。昨年改正されたGMP省令においても、PIC/S GMPと整合性をとる形で、医薬品の製造設備共用時の交叉汚染限度値として薬理学的および毒性学的データに基づいて残留許容限度値を設定することが要求されました。また、GMP省令の施行通知では、共用施設における医薬品の交叉汚染リスクを評価しコントロールするために、毒性学的根拠に基づく交叉汚染限度値を設定し、それを指標とした品質リスクマネジメントプロセスを適用することを要求するようになりました。
 洗浄バリデーションでは、効果的で科学的かつ合理的な洗浄手順を設定し、リスクベースアプローチに基づき決定された回数のバリデーションを実施することにより検証を実施しなければなりません。洗浄方法についてもCIP (定置洗浄/Cleaning In Place) またはCOP (定置外洗浄/Cleaning Out of Place) を選択しなければなりません。つまり自動洗浄とするか、マニュアル洗浄とするかです。
 サンプリング方法もスワブ法またはリンス法を選ばなければなりませんが、サンプリングの第1選択はスワブ法であることに留意が必要です。FDAではリンス法によるサンプルのみを洗浄バリデーションのサンプルとすることを認めていません。GMP事例集 (2022年版) においても、第1選択はスワブ法が望ましい旨の記述があります。 さらにDHT (ダーティホールドタイム) およびCHT (クリーンホールドタイム) ともにワーストケースを用いてバリデーションを実施する必要があります。HBEL (Health Based Exposure Limits : 健康に基づく暴露限界) にも配慮することが求められます。
 本セミナーでは、難解な洗浄バリデーションに関して、初心者にもわかりやすく解説します。

  1. はじめに
    • 胃腸薬からドーピング禁止薬物
      使用中止と自主回収へ 〜原薬に混入の可能性〜
    • バリデーションの考え方の誕生
    • バリデーションとベリフィケーションの違い
    • 医薬におけるバリデーションとは
      (FDA Guidelines on General Principles of Process Validation – 1987)
    • プロセスバリデーション (PV)
    • FDAと洗浄バリデーション
    • FDAの洗浄バリデーションに対する6つの期待
  2. 用語の定義
    • 用語の定義
  3. 洗浄バリデーション概要
    • 洗浄バリデーションの重要性
    • 洗浄バリデーションの目的
    • 洗浄バリデーションに対する要求事項の変化 (その1)
    • 洗浄バリデーションの範囲
    • 洗浄バリデーションの評価対象
    • 高活性物質
    • Worst Case Approach
    • ワーストケースの特定
    • ワーストケースの例
    • ワーストケース 〜製品〜
    • ワーストケース 〜最長保持時間〜
    • ワーストケース 〜機器の最長連続使用期間〜
    • ワーストケース 〜洗浄困難部分〜
    • 洗浄バリデーションに対する要求事項の変化 (その2)
    • ICH Q9 品質リスクマネジメント
    • II.4 施設、設備、ユーティリティのための品質リスクマネジメント
    • 洗浄の結果に影響を及ぼすリスク
    • リスクに基づいた取り組み (共用設備の考え方)
  4. 洗浄バリデーションの規制要求
    • バリデーション指針 (バリデーション基準の改定)
    • PIC/S GMP Annex 15 適格性評価とバリデーション
      適格性評価、バリデーション、ベリフィケーション
    • PIC/S GMP Annex15 クオリフィケーションおよびバリデーション
  5. 洗浄バリデーション
    • 新製品を追加した場合
    • PIC/S GMP Annex15 クオリフィケーションおよびバリデーション
  6. 洗浄バリデーション
    • バリデーション指針 (薬生監麻発0428第2号)
      • (2) バリデーションにより検証する事項
    • バリデーション指針 (薬生監麻発0428第2号)
      • (5) バリデーションの種類等
    • GMP事例集 (2022年版)
    • 洗浄バリデーション
  7. 洗浄手順の確立
    • 洗浄手順の確立
    • 洗浄に関わる記録項目 (例)
    • 洗浄バリデーションのための洗浄手順の確立
    • 1.対象設備
    • グルーピングの考え方
    • グルーピングの例
    • 1.対象設備
    • 2.対象物質
    • 3.洗浄方法 〜洗浄液の選定〜
    • 3.洗浄方法 〜洗剤〜
    • 3.洗浄方法 〜洗浄剤の選択基準〜
    • 3.洗浄方法 〜洗浄方法の選択とその特徴〜
    • 3.洗浄方法 〜CIP (定置洗浄/Cleaning In Place) 〜
    • 3.洗浄方法 〜マニュアル洗浄〜 ・3.洗浄方法 〜COP (定置外洗浄/Cleaning Out of Place) 〜
    • 4.サンプリング方法
    • 4.サンプリング方法 〜スワブ法〜
    • 4.サンプリング方法 〜リンス法〜
    • 4.サンプリング方法 〜リンス法が望ましくない理由〜
    • 4.サンプリング方法 〜リンス法〜
    • 4.サンプリング方法
    • 5.測定方法
    • 5.測定方法 〜有機体炭素測定法 (TOC法) 〜
    • 5.測定方法
    • 5.測定方法 〜定量限界〜
    • 6.ホールドタイム
    • 6.ホールドタイム 〜DHT (ダーティホールドタイム) 〜
    • 6.ホールドタイム 〜CHT (クリーンホールドタイム) 〜
    • 7.残留許容限度値
    • 7.残留許容限度値 〜残留許容限度値の設定〜
    • 残留許容限度値の設定 〜0.1%法〜
    • 残留許容限度値の設定 〜10ppm法〜
    • 残留許容限度値の設定 〜目視100μg法〜
    • 残留許容限度値の設定
    • 残留許容限度値の設定 〜ADI法〜
    • 残留許容限度値の設定 〜ADE法〜
    • MACOの設定
    • MACOの計算例
    • 残留許容限度値の設定 〜検出限界以下〜
    • Health Based Exposure Limits : 健康に基づく暴露限界
    • 溶媒のMACOの設定
  8. 洗浄バリデーションの実施
    • バリデーションプロセス
    • 洗浄バリデーション計画書
    • 適格性評価とバリデーションのステージ (PIC/S GMP Annex 15)
    • 装置と洗浄バリデーション
    • 適格性評価 (Qualification) とは
    • 構造設備における適格性評価 (Qualification) とプロセスバリデーション
    • 適格性評価 (Qualification) とは
    • 専用ラインの種類とバリデーション
    • 要求仕様書 (URS:User Requirements Specification)
    • 設備の適格性評価 ー設計時適格性評価 (DQ)
    • 設備の適格性評価 ー設備据付時適格性評価 (IQ)
    • 設備の適格性評価 ー運転時適格性評価 (OQ)
    • 洗浄バリデーション報告書
    • 洗浄作業手順書 (SOP) の確立
    • CIP (Cleaning In Place/定置洗浄) の場合の記載事項例
    • CIP (Cleaning In Place/定置洗浄) の場合の日常管理
    • COP (Cleaning Out of Place/定置外洗浄) の場合の記載事項例
    • 洗浄バリデーションの維持
  9. ライフサイクルアプローチと洗浄バリデーション
    • FDAガイダンス文書
      “Process Validation: General Principles and Practices”
    • 洗浄プロセスにおけるライフサイクル
    • 洗浄バリデーションの実施回数
    • 質疑応答

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,000円 (税別) / 33,000円 (税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/11 GCP監査の基礎と効果的な監査実施 オンライン
2024/6/11 PIC/S GMP Annex I改定セミナー オンライン
2024/6/12 再生医療等製品/細胞加工物の製造管理・品質管理におけるGCTP省令等ハード・ソフトの要求事項及び手順書を含むドキュメントの作成 東京都 会場・オンライン
2024/6/12 治験薬GMP基礎講座 オンライン
2024/6/12 GMP事例集 (2022年版) 徹底解説セミナー オンライン
2024/6/12 インドの医薬品産業の最新規制と知的財産制度 オンライン
2024/6/12 実務経験をふまえた医薬品開発担当者のための人材育成プログラム (導入/継続教育) オンライン
2024/6/12 動物用体外診断薬における薬事規制と申請業務のポイント オンライン
2024/6/12 Computer Software Assuranceセミナー オンライン
2024/6/13 QA部門のためのGMP文書・記録類の照査のポイント オンライン
2024/6/13 半導体洗浄の基礎と洗浄機内の流れ・反応および洗浄法の評価方法 オンライン
2024/6/13 AIによって開発された医薬・診断技術の特許申請・知財保護戦略 オンライン
2024/6/13 CAPAの具体的な実施方法セミナー オンライン
2024/6/14 GMP超入門講座 オンライン
2024/6/14 分析法バリデーションのための統計解析入門と分析能パラメータ計算法および基準値設定法入門 東京都 会場・オンライン
2024/6/14 GVP対応講座 オンライン
2024/6/17 これからGMP監査及び自己点検などQA業務に携わる初級者のための入門講座 オンライン
2024/6/17 EOG滅菌のリスク (安全性・品質) と代替滅菌法事例 オンライン
2024/6/17 希少疾患におけるアンメットニーズ: ペイシェントジャーニーによる掘り起こしと分析、マーケティングや事業性評価への活用 オンライン
2024/6/17 新規モダリティ医薬事業価値最大化のための薬価戦略・事業化戦略策定のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書