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溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と利用法

溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と利用法

~粒子・高分子分散系への応用~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、HSP値・HDP値の基礎から、化合物の3D HSP値/4D HSP値の求め方、粒子表面の3D HDP値/4D HDP値の測定法、高分子溶液/高分子ブレンドの相溶性/相分離性と応用例、粒子分散液調製における良溶媒および分散剤の選択指針について詳解いたします。

開催日

  • 2023年7月11日(火) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 微粒子・粉体に関連する技術者、研究開発・生産製造・品質管理担当者
    • 医薬品
    • 食品
    • 化粧品
    • セラミックス
    • 塗料・インク・トナー
    • 肥料
    • 化学原料
    • 電子材料
    • 金属材料
    • 電池材料
    • 粉末治金 など
  • 微粒子分散・微粒子凝縮に関連する技術者、研究者
  • 分散・凝集について基礎から学びたい方
  • 微粒子分散・微粒子凝縮で課題を抱えている方

修得知識

  • 化合物と粒子表面のSP値の求め方
  • 高分子分散系における溶解/相分離性の制御と評価
  • 粒子分散系における付着/分散性の制御と評価

プログラム

 溶解度パラメータ (以下、SP値) は、分子間力に由来する親和性の尺度ですから、SP値の近いもの同士は、よくぬれ、よく付き、よく溶け合います。SP値の求め方には、化合物では、原子団分割による数値計算法と、親和性に基づく測定法がありますが、各々の特徴を踏まえ選ぶ必要があります。固体や粒子表面のSP値は実測せざるを得ません。
 多くの材料創成で、ぬれ/分散、付着/接着、および溶解は、共通の基盤要素です。高分子分散系および粒子分散系におけるSP値の活用法について、多くの事例と例題をもとに基礎から解説します。

  1. 溶解度パラメータ (3D、4D) の基礎
    1. ヒルデブランドのSP値と相互作用パラメータ
    2. ハンセンのHSP値 (3DSP値)
    3. SP値の図示化法
      1. 二次元座標表示 (バグリー線図)
      2. 三次元座標表示と相互作用距離 (ハンセン距離)
      3. ティアーズ線図 (三角座標) 表示とてこの規則
    4. 4DSP値とEED (Exchange Energy Density)
  2. 溶解度パラメータ (3D、4D) の求め方
    1. 化合物のSP値の求め方
      1. 原子団寄与法による数値計算
      2. ハンセン球を用いた溶解/膨潤法による測定
      3. 拡張ハンセン法によるシミュレーション
      4. インバースクロマトグラフィー法 (IGC法)
    2. 粒子表面のSP値の求め方
      1. 凝集/沈降法
      2. 接触角/ぬれ張力法
      3. インバースクロマトグラフィー法
      4. 低磁場パルスNMR法
  3. 高分子溶液・ブレンドの溶解/相分離性の制御と応用例
    1. 高分子溶液の溶解性/相分離性の制御と評価
      1. マイクロカプセルや液体トナーの調製
      2. エアロゲルや3Dスキャフィールドの最適溶媒混合比率
    2. 高分子ブレンドの相分離性の制御と評価
      1. 二層分離/傾斜分離コーティング
      2. ダブルハンセン球とポリマー改質アスファルト
  4. 高分子コンポジットにおけるフィラーの付着/分散性の制御と応用例
    1. SP値差を用いた評価例
      1. PP基板の接着強度
      2. ゴム中CNTの分散性と導電率
    2. ハンセン距離と相対的エネルギー差による評価例
      1. エポキシ樹脂中のコア/シェルナノ粒子の分散化
      2. 樹脂中の多面体シルセスキオキサンの溶解性
    3. ハンセン球/ダブルハンセン球の重なり度による評価例
      1. Li電池用電極のメソスケール複合系における分散
      2. レジンコンクリートにおけるフィラーの表面処理効果
  5. 粒子分散液/キャピラリー懸濁液の分散安定化
    1. ぬれ/分散化におけるSP値の役割
    2. 高分子分散剤を用いた立体反発安定化
      1. 高分子分散剤の構造と新規高性能分散剤の開発例
      2. 高分子ブラシによる立体反発安定化
      3. 構成材料間のSP値バランスによる最適良溶媒の選択
    3. 高分子分散剤の応用例
      1. ダブルハンセン球法によるCBの最適分散剤の選択
      2. ナノマグネタイト粒子における高分子ブラシの選択
      3. 4DSP値を利用した有機顔料用の分散剤の選択
    4. キャピラリー懸濁液の安定化
      1. キャピラリー懸濁液の特徴
      2. 第二流体の選択指針
  6. 粒子分散系の分散・凝集性の評価法
    1. 湿潤点・流動点
    2. 超音波スペクトロスコピー法
    3. レオロジー法
      1. チキソトロピーと逆チキソトロピー
      2. 動的粘弾性
    4. 小角X線散乱法
  7. まとめ・質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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