技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

カーボン材料の分散制御技術と評価法

分散安定化を実現するために

カーボン材料の分散制御技術と評価法

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、カーボン材料の分散安定化を目的とし、分散制御の基礎から解説し、凝集体をほぐす操作、液体中の安定化手法、分散性の評価法をわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2025年1月29日(水) 10時30分 16時30分

修得知識

  • ナノカーボン材料の分散に関する物理化学の基礎
  • 個々のナノカーボンに対する分散法の適正性や限界予測

プログラム

 カーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボン材料を液体中に分散させるには、凝集体をほぐし、個々に遊離したナノカーボンを再凝集させないように液体中で安定化させる必要がある。もし、どのくらいの力でナノカーボンが凝集しているかが見積もられれば、それ以上の力を与える事でほぐすことが可能となる。しかしながら、あまり大きな力を加えるとナノカーボン自体が損傷されるので、その影響も見積もらなくてはならない。安定化においても万全策はないので、これまで培われてきた手法の長所・短所を見極めて、目的に合った最適手法を選択する必要がある。
 また、分散したナノカーボン材料を評価することも重要である。ここでは、一般の研究開発現場で使用されている測定法を中心に説明する。また、最近開発されたばかりの分散液中の直接観察法についても紹介する。

  1. ナノカーボンの種類
    1. なぜナノカーボンがおもしろいか
    2. フラーレン
    3. 単層および多層カーボンナノチューブ
    4. 極細炭素繊維
    5. グラフェン
  2. ナノカーボン分散の基本的操作
    1. 凝集体をほぐす
    2. 遊離したナノカーボンの分散安定化
  3. どのくらい強く凝集しているのか?
    1. ファンデルワールス相互作用とは?
    2. ナノカーボンのファンデルワールス相互作用
      1. 単層カーボンナノチューブ
      2. 多層カーボンナノチューブ
      3. グラフェン
    3. 疎水性相互作用
  4. どのくらいのエネルギーでCNTは切れるのか?
    1. 長さ依存性
    2. CNTの引張り強度
  5. ほぐす操作はどのくらいのエネルギーを与えているのか?
    1. ポリマーとの混錬
    2. 超音波照射
    3. 超音波照射の効率化
  6. グラフェンをほぐす
    1. 超音波法
    2. 酸化法
    3. インタカレーション法
  7. 速度論的安定化
    1. DLVO理論
    2. 単層CNTのShultz – Hardy則
    3. 高粘性媒体
    4. 希薄化
  8. エネルギー的安定化
    1. 静電的斥力
    2. 界面活性剤の臨界表面凝集濃度
    3. 立体障壁
    4. 汎用分散剤の例
    5. ナノカーボン特有分散剤の例
  9. 疎水性相互作用の最小化
    1. 表面粗さ
    2. 親水基の導入
    3. ポリエチレングリコール鎖の不思議
  10. 分散に向けたナノカーボンの化学反応
    1. 再現性の確認された反応
    2. マイクロ波応用
  11. 市販ナノカーボンの分散
    1. 形状の影響
    2. 欠陥の影響
    3. 不純物の影響
  12. 実用的な分散評価法
    1. SEM,TEM,AFM
    2. パーコレーション閾値
    3. 紫外 – 近赤外吸収分光
    4. レイリー散乱とミー散乱
  13. トワイライト蛍光顕微鏡
    1. 液中分散ナノカーボンの観察原理
    2. 顕微鏡の構成
    3. 観察条件の最適化
    4. 観察例1:超音波照射
    5. 観察例2:欠陥・灰成分の観察
    • 質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナー

  • ビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。電子媒体での配布はございません。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/7 高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的な活用方法 オンライン
2024/11/7 レオロジーの基礎とチクソトロピー オンライン
2024/11/8 粉体物性の実用的な測定法および付着・凝集性と流動性の評価 オンライン
2024/11/13 パウダー化粧品の処方設計のポイントと粉体物性の機器評価方法 オンライン
2024/11/14 無機ナノフィラーのポリマーへの分散・複合化技術 オンライン
2024/11/15 粉体物性の実用的な測定法および付着・凝集性と流動性の評価 オンライン
2024/11/15 レオロジーの基礎とチクソトロピー オンライン
2024/11/15 ナノカーボン (カーボンナノチューブ・グラフェン) 透明導電膜の基礎と研究・開発動向 オンライン
2024/11/27 パウダー化粧品の処方設計のポイントと粉体物性の機器評価方法 オンライン
2024/11/27 粉体プロセスにおける付着・固結・滞留・ 閉塞・リークなどのトラブル実例と対処 オンライン
2024/11/28 導電性フィラーの種類、特性と配合・分散技術 オンライン
2024/11/28 乳化重合・懸濁重合の基礎、反応機構と装置設計、重合プロセスの機能化 オンライン
2024/11/28 粒子の分散安定化と塗布・乾燥における課題、添加剤による解決策 オンライン
2024/12/3 粉体プロセスにおける付着・固結・滞留・ 閉塞・リークなどのトラブル実例と対処 オンライン
2024/12/4 導電性フィラーの種類、特性と配合・分散技術 オンライン
2024/12/11 微粒子の分散・凝縮メカニズム、安定化、評価 オンライン
2024/12/11 粒子と適用系に応じた分散剤の選び方と配合設計技術 オンライン
2024/12/11 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2024/12/11 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/12 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2023/8/31 分散剤の選定法と効果的な使用法
2021/10/29 金属ナノ粒子、微粒子の合成、調製と最新応用技術
2021/2/16 ポリマーアロイ/ブレンドにおける相溶性・分散条件の最適設計、評価応用の最新技術
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/11/19 炭素繊維・炭素繊維複合材料の未来
2018/2/28 顔料分散の基礎講座
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書
2017/10/23 カーボンブラック 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2016/11/29 二軸押出機
2016/11/1 世界の炭素繊維・応用製品の市場実態と展望 2017
2016/5/16 カーボンナノチューブの応用技術 (2016年版) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2016/5/16 カーボンナノチューブの応用技術 (2016年版) 技術開発実態分析調査報告書
2014/8/25 粉砕・分散技術の基礎と応用・トラブルシューティング
2014/4/30 微粒子最密充填のための粒度分布・粒子形状・表面状態制御
2013/8/28 化粧品・医薬部外品およびその原料の安全性評価と規格・試験法設定
2013/7/25 正しい分散剤の選定・使用方法と、分散体の塗布性を上げる添加剤技術
2013/3/25 カーボンナノチューブ応用技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/3/25 カーボンナノチューブ応用技術 技術開発実態分析調査報告書