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シランカップリング処理による付着・濡れ・コーティングの制御技術

シランカップリング処理による付着・濡れ・コーティングの制御技術

~加水分解時の適切なpH、処理温度、時間は? 効果的な処理装置の設計方法は? 塗膜の付着性、コート性、微粒子の分散性をコントロールする技術を解説~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、シランカップリング処理等、物質の表面界面制御の基礎知識から解説し、シランカップリング処理のトラブルの原因と対策、未然防止策について詳解いたします。

開催日

  • 2022年10月13日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • シランカップリング剤に関連する技術者、研究者
    • 半導体封止材
    • 塗料
    • 接着剤
    • 歯科材料
    • 金属接着
    • 樹脂改質
    • 熱可塑性樹脂複合材料
    • FRP
    • エラストマー
    • 樹脂バインダー
    • プライマー
    • コーティング剤 など
  • カップリング剤処理、表面処理を行う技術者、研究者、品質担当者
  • カップリング剤について基礎から学びたい方

修得知識

  • シランカップリング処理の評価手法
  • 表面処理 (濡れ、塗布、乾燥、プロセス、装置など) の基礎原理
  • 表面エネルギーによる表面特性評価法
  • プライマー処理装置の設計手法
  • コーティング方法の最適化手法
  • トラブル対策における幅広い適用能力

プログラム

 表面疎水化処理は、多くの製造分野産業で表面改質および分散制御といった基盤技術として用いられています。
 本講座では、半導体エレクトロニクス産業で多く用いられるシランカップリング剤であるHMDS (ヘキサメチルジシラザン) を中心に、付着、密着、濡れ、気泡、液滴、コーティング、微粒子分散の制御法やトラブル対策について多くの実験データに基づき説明します。また、処理装置の構成ノウハウ、表面エネルギーなどの様々な評価法について丁寧に説明します。また、実際のトラブル解析および技術相談にも応じます。

基本編: 表面疎水化処理と濡れ性

  1. シランカップリング処理を最適化する
    1. シランカップリング反応 (加水分解と脱水縮合)
    2. 加水分解触媒とpH (シラノールの安定性)
    3. 処理温度 (沸点近くに最適温度が存在する)
    4. 処理時間 (短時間で処理効果がある)
    5. QCMによる反応モニタリング (単分子層反応のその場解析)
    6. AFMによる反応モニタリング (分子間相互作用力)
  2. 効果的な処理装置を構成する
    1. 気化方式 (バブリング、減圧方式の比較)
    2. 脱水ベーク (吸着水の除去)
    3. コンダクタンス (処理系統の流量設計)
    4. 装置設計例 (大型パネル処理用)
  3. 濡れ・付着性の基礎とシランカップリング処理
    1. 表面エネルギー (エネルギーで濡れ評価する)
    2. 濡れエネルギーWa (疎水化と親水化の評価方法)
    3. 拡張係数S、円モデル (界面のシーリング性)

実用編: 実際の現場でのシランカップリング処理のノウハウ

  1. 塗膜の付着性をコントロールする
    1. レジストパターンの付着性 (ウェット耐性の改善)
    2. めっき膜の剥離防止対策 (泡発生による剥離防止)
    3. ブリスター対策 (局所剥離が増加する)
  2. 微粒子の分散性をコントロールする
    1. 粘性塗膜内の分散性 (アンダーフィル剤)
  3. 塗膜のコート性をコントロールする
    1. ピンホールとはじき (ピンホールの撲滅方法)
    2. 粘性指状変形VF (ギャップ内のピンホール解決法)
    3. 凹凸パターン (ピンニング効果)
  4. 液滴と気泡の付着性をコントロールする
    1. 液滴成長制御 (表面の曇りのメカニズム)
    2. ナノバブルの付着性制御 (疎水性表面ほどバブルが付着する)
  5. 表面を高品位にコントロールする
    1. プラズマ処理とのハイブリッド処理 (親水化制御)
    2. アルカリ処理とのハイブリッド処理 (WBL制御)
    3. ナノインプリント (モールドの離形処理)

参考資料

  • 塗膜トラブルQ&A事例集 (トラブルの最短解決ノウハウ)
  • 表面エネルギーによる濡れ・付着性解析 (測定方法)

質疑応答

技術相談、日頃のトラブル相談に応じます

講師

  • 河合 晃
    長岡技術科学大学
    名誉教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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