技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

副資材を利用した高分子材料の設計技術

副資材を利用した高分子材料の設計技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、異種物質を添加する際の基本的な考え方と、それに基づく材料設計指針を具体例と共に示します。

開催日

  • 2025年4月14日(月) 11時00分16時00分

プログラム

 ポリマー材料の設計には、主となる高分子化合物の化学構造だけではなく、一緒に添加する副資材が重要な役割を果たします。料理におけるスパイスと同様、副資材の添加量は少なくても高分子物質の性能を著しく高め、さらには新しい機能を付与することも可能になります。
 このセミナーでは、異種物質を添加する際の基本的な考え方と、それに基づく材料設計指針を具体例と共に示します。材料開発を行っている方、加工・コンパウンド業務に携わっている方、マテリアル・リサイクルや複合材料の設計に興味をお持ちの方などに役立つ話を行う予定です。

  1. ポリマーブレンドの基礎
    1. 相溶性の基礎
      • 低分子は相溶しやすい
    2. 温度依存性
      • 温度と共に相溶性が変化する系
    3. 成形加工時の相溶性変化
      • 流動場や圧力による相構造の変化
    4. 相容化剤の役割
      • 作用機構
    5. 流動場における相分離構造の変化
      • 成形加工を利用した構造制御
    6. 異種非極性高分子の相溶性
      • ポリオレフィンの相溶
    7. 流動場における相分離構造の変化
      • 成形加工を利用した構造制御
  2. ポリマーコンポジットの基礎
    1. コンポジットの弾性率
      • 高剛性化とその予測
    2. コンポジットの流動特性
      • フィラー形状の影響は
    3. 混合の基礎
      • 分配混合と分散混合
    4. 二軸押出機の役割
      • 分散性能を高めるためのスクリュー構成
  3. 添加剤による機能材料の設計
    1. 配向相関の利用
      • 低分子の配向とそれによる機能性付与
    2. 相間移動の利用
      • 異種ポリマー間を移動する低分子
    3. 静電相互作用の利用
      • 特殊な塩による機能材料の設計
  4. 異種高分子の添加による高性能化
    1. 耐衝撃性の改質
      • 破壊靭性の向上メカニズム
    2. 三成分ブレンドの構造
      • 超高靭性ポリマー材料の設計
    3. 成形加工助剤
      • 表面荒れの抑制
    4. 低分子量成分の表面局在化
      • 表面改質の最新手法
    5. 流動性の向上
      • 可塑剤を使わずに流動長を高める方法
  5. 固体粒子添加系の材料設計
    1. 機能材料の設計指針
      • 電気・熱伝導性、ガスバリア性の付与
    2. 耐熱性の向上
      • 熱変形温度はどれくらい高くなるのか
    3. 柔軟繊維複合系
      • 成形加工性の改質・難燃性の付与
    4. タルク添加による構造変化
      • 結晶状態の変化を予測する
  6. ナノコンポジットによる機能材料の設計
    1. ブラウン運動の利用
      • ナノ粒子の特徴
    2. ナノ粒子の偏在
      • 相分離ブレンド中の粒子
    3. 相間移動の利用
      • 異種ポリマー間を移動するナノ粒子
    4. 非平衡状態での構造制御
      • 平衡状態では得られない構造を得る
    5. ナノ粒子の表面改質
      • 成形加工中に生じる粒子表面状態の変化
  7. 結晶核剤を利用した高性能化
    1. 高剛性化
      • 弾性率が高くなる機構とその最適化
    2. 成形サイクルの短縮
      • 新しい結晶核剤の紹介
    3. 透明化
      • 光散乱の抑制
    • 質疑応答

講師

  • 山口 政之
    北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 マテリアルサイエンス系 物質化学フロンティア研究領域
    領域長 / 教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/23 塗料・塗膜の基礎 (含:塗装系) 、塗膜の欠陥不良 (発生メカニズムと対策) 東京都 会場
2025/6/23 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2025/6/23 絶縁材料の劣化メカニズムと部分放電計測ならびに寿命評価 オンライン
2025/6/24 フィルム製膜における延伸・配向制御、その評価と応用 オンライン
2025/6/24 各種プラスチック成形品の破損トラブルと原因解析 オンライン
2025/6/24 シランカップリング剤のメカニズムと使用方法 オンライン
2025/6/25 押出成形の基礎と成形不良の原因・対策 オンライン
2025/6/25 乳化重合・懸濁重合の重合反応の制御と機能性微粒子の合成 オンライン
2025/6/25 ポリウレタンフォームの材料設計と機械特性の解析、予測 オンライン
2025/6/25 接着制御・メカニズム解析の考え方と分析評価法 オンライン
2025/6/25 シランカップリング剤の反応メカニズム解析、界面 (層) 形成・表面の反応状態の分析・評価方法 オンライン
2025/6/26 ポリイミド入門講座 オンライン
2025/6/26 Tダイ成形機の基礎とフィルム成形トラブル対策 東京都 会場
2025/6/26 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2025/6/26 高分子の相溶性と結晶化の基礎的理解と高次構造形成の考え方 オンライン
2025/6/27 各種プラスチック成形品の破損トラブルと原因解析 オンライン
2025/6/27 プリント基板用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤の種類と特徴および新技術 オンライン
2025/6/27 めっきの基礎および不良要因とその対策 オンライン
2025/6/27 DSAリソグラフィへ向けたブロック共重合体の合成と自己組織化プロセス オンライン
2025/6/30 ぬれ性の基礎と滑水性の評価・制御 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/4/30 非フッ素系撥水・撥油技術の開発動向と性能評価
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策