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光変調器の開発動向と高速光伝送への応用

光変調器の開発動向と高速光伝送への応用

~無機、有機の各方式の特徴から無線・光融合通信の応用まで~
オンライン 開催

開催日

  • 2022年4月25日(月) 10時15分 16時40分

受講対象者

  • 光導波路・ファイバー配線技術に関心のある技術者、研究者

プログラム

第1部 高速光変調器の動作原理と応用技術

(2022年4月25日 10:15〜11:35)

 光ファイバ通信や光計測・センシングを支える各種光変調器の動作原理から最新研究の動向まで解説します。基本的な動作原理から、実際に使う場合に必要となる安定性についての考え方なども説明します。
 光変調器の理解には数学的表現が多少必要になりますが、本セミナーでは直感的に理解していただくことを目標とします。

  1. 光通信システムを支える光変調器
    • 光伝送システムの基本構成
    • 変調信号と帯域幅
    • 波長多重
  2. 各種変調技術の概要
    • 直接変調
    • 電界吸収型変調器
    • 電気光学変調器
  3. 電気光学変調器の原理
    • 光位相変調器
    • 振幅・強度変調器
    • 最新の変調器構造
    • ベクトル変調
    • 変調器の安定性
  4. デジタル変調への応用
    • 強度変調
    • 位相変調
    • 周波数変調
    • 多値変調
    • 質疑応答

第2部 無機半導体材料を用いた光変調器の開発動向

(2022年4月25日 12:20〜13:40)

 化合物半導体やシリコンなどの無機半導体を用いた光変調器は、集積性や高速性に優れ、様々な光通信システムに用いられており、超高速光ネットワークを支えるキーデバイスの1つとなっている。無機半導体光変調器には様々な方式があり、その用途や光変調動作に用いられる物理現象も異なる。
 本講演では、光変調器の初学者向けに、各種の無機半導体光変調器の基礎から最新の研究開発動向まで、広く解説する。

  1. 無機半導体光変調器の概要
    1. 無機半導体光変調器で用いられる物理現象
    2. 無機半導体光変調器で用いられる材料・構造
  2. 化合物半導体光変調器
    1. 電界吸収光変調器
    2. マッハ・ツェンダー光変調器
  3. シリコン系光変調器基礎
    1. マッハ・ツェンダー光変調器
    2. マイクロリング共振器光変調器
  4. 無機半導体光変調器の研究開発動向
    • 質疑応答

第3部 有機電気光学ポリマーを用いた光変調器の開発とその特性

(2022年4月25日 13:50〜15:10)

 Beyond 5Gにおける無線通信や光通信では、5Gの10倍以上の超高速・大容量通信が必要とされるため、無線通信におけるテラヘルツ波や光波の利用や100Gbaud超級の光インターコネクション技術の開発が不可欠である。有機電気光学ポリマーは、ニオブ酸リチウムなどの無機材料に比べて高速性や加工性において優れていることから、有機電気光学ポリマーを用いた超高速光変調器やテラヘルツ無線 – 光信号変換デバイスなどの開発が期待されている。
 本講演では、有機電気光学ポリマーの材料技術やデバイスプロセス技術、超高速光変調器やテラヘルツ無線 – 光信号変換デバイスなどの高速光伝送デバイス技術について解説する。

  1. 有機電気光学ポリマーの特性
    1. 電気光学効果 (ポッケルス効果) とその応用
    2. 有機電気光学ポリマーの電気光学特性
    3. 有機電気光学ポリマーの高性能化
    4. 有機電気光学ポリマーの耐久性
  2. 有機電気光学ポリマーを用いた光変調器
    1. 有機電気光学ポリマー光変調器の特性
    2. 有機電気光学ポリマー/シリコンハイブリッド小型光変調器
    3. 動作波長の短波長化
  3. 有機電気光学ポリマー光変調器応用デバイス
    1. 高速光フェーズドアレイ
    2. テラヘルツ無線 – 光信号変換
    • 質疑応答

第4部 ミリ波帯アンテナ電極光変調器の開発と5G/Beyond 5G無線通信への応用

(2022年4月25日 15:20〜16:40)

 国内では、2020年春から5G無線通信サービスが開始された。さらに、Beyond5G (6G) へ向けた研究開発が活発化している。5G/Beyond5G 無線では、搬送波周波数の高周波帯 (ミリ波帯・THz波帯) への移行とともに、空間多重通信、ビームフォーミング、端末位置推定などの新しい無線技術の導入が検討されている。特に、高速度性と多数端末同時接続性の実現には、無線技術と光技術との融合が鍵になる。
 講演では、5G/Beyond5G無線システムへ向けた無線・光融合デバイスと、要求される材料性能について述べる。また、大型共同研究プロジェクトで実施した5G無線実験・ミリ波レーダー実験についても紹介する。

  1. はじめに
    1. 5G/Beyond 5G移動体無線通信 マイクロ波からミリ波へ
    2. ミリ波通信/レーダーと無線・光融合技術
  2. 誘電体基板とミリ波アンテナ
    1. アンテナの基礎
    2. 高性能化・高機能化へのポイント
  3. 電磁界シミュレーション
    1. 3次元電磁界解析のポイント
    2. 共振周波数とインピーダンス整合
  4. ミリ波アンテナ電極光変調器
    1. 平面アンテナと光変調器の融合
    2. アレイ化による高機能化
    3. 設計・実験
    4. 5G無線/ミリ波レーダーへの応用
  5. むすび
    • 質疑応答

講師

  • 川西 哲也
    早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部 電子物理システム学科
    教授
  • 荒川 太郎
    横浜国立大学 大学院 工学研究院
    教授
  • 大友 明
    情報通信研究機構 未来ICT研究所
    上席エキスパート
  • 村田 博司
    三重大学 大学院 工学研究科 電気電子工学専攻
    教授

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
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  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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